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  • 2021.01.21 (最終更新日:2022.04.06)

経営コンサルタントとは?仕事内容や業界の動向を解説します

目次

経営コンサルタントの仕事内容と今後の動向

経営コンサルタント

経営コンサルタントは何をする仕事なのか

経営コンサルタントの仕事内容を解説していきます。

・企業の経営状態を良くするために、依頼主の希望に沿いながらアドバイスをする
・アドバイスをするためには多角的な情報収集が必要(コミュニケーション能力)
・経営コンサルタントの仕事にはあらゆる方面の知識が必要

経営コンサルタントを簡単に説明すると、依頼主である企業の経営状態をより良くするために具体的なアドバイスを行う仕事です。依頼主の希望に沿いながら、現在の企業の状態から業績アップを図るにはどのような対策をすればいいのかを提案します。

たとえば、「社員の健康状態を良好にする」という課題があるとしましょう。職場の雰囲気が悪くメンタルヘルスの不調が多いのか、長時間のデスクワークによる健康状態の悪化なのか。

職場の雰囲気が悪くなる原因は、1つだけではありません。仕事で健康状態が悪化する原因はさまざまなので、解決のために情報を収集して検証するわけですね。

仕事のさいに依頼主から資料をもらいますが、その情報が不足していれば経営コンサルタント側で調査もするのです。情報が間違っていれば作業の妨げになるだけでなく信用も失うため、多角的に検証します。情報収集としてインタビューもするので、必要な情報を聞き出すコミュニケーション能力が大切です。

企業の経営指導を行うには、さまざまな知識が必要。海外に進出する企業が多いため、経済の動向は国内だけ熟知していればいいというわけではありません。よく改正される法律も網羅する必要がありますし、IT関係の動きにもアンテナを張ります。

「コンサルティングファーム」という企業に加入するのが、多くの経営コンサルタントの働き方。基本的にコンサルティングファームでは、チームを組んで役割を分担しながら仕事をします。情報収集を担当する人、責任者を担当する人、コンサルティングを担当する人などそれぞれ役割を持ち仕事をするのです。

コンサルティング業界の動向

結論から申し上げますと、コンサルティング業界の需要は拡大すると予想されます。近年、業務の効率化を図るためさまざまな企業が職場環境や労働時間の見直しに取り組んでいるのです。

また、新型コロナウイルスの流行により、経営困難に陥り新たな戦略を考える企業が増加しています。お伝えした通り、経営コンサルタントは企業の経営状態を良くするアドバイスをする仕事。たくさんの企業の経営が難しくなる状況は、コンサルティング業界にとってはチャンスと言えます。

それに加えて、いままでには無かった分野の需要が高まっています。たとえば、クラウドサービスやAIの登場。コンサルティング業界では、これらに対応すべくデジタル分野を増強しているのです。

需要を求めて海外に進出する企業も多く、海外支援事業も快調だと言えます。とはいうものの、海外に進出するには日本国内のみの場合と比較しても、課題がたくさんあるのです。今までの人材だけでは上手に回らなくても、需要を理解してコンサルティング業界は業績アップに繋げています。

コンサルタントの仕事の魅力とは?

経営コンサルタント コンサルタントの仕事の魅力は何でしょうか?

企業の発展をサポートする充実感

コンサルタントの仕事内容を見てみると、必要な知識が多く大変なことばかりに感じます。ここでは、コンサルタントの魅力を紹介しました。

経営コンサルタントは企業の課題を分析してアドバイスをする仕事です。自社の課題を見つけられない企業は、以前と同じ経営を続けて業績が悪化する可能性があります。

そこで経営コンサルタントは、社員のモチベーション向上や業務が効率化できる具体的な提案をするのです。企業の発展をサポートし、そのことが業績アップに繋がったときはやりがいを感じます。

チームで仕事を遂行するやりがいが得られる

お伝えした通り、多くのコンサルティングファームではチームを組んでそれぞれに役割を与える方式を取り入れているのです。コンサルタントには、一部事務的でお互いに干渉しないイメージを持つ人がいると思います。しかし、課題の多いプロジェクトを達成するにはチームとしての団結力が求められるのです。

コンサルタントの仕事は、忙しい中で責任感などのプレッシャーを感じながら業務を遂行します。そのような状況下で、同じチームの仲間と支え合って仕事を達成できれば、充実感が得られるわけです。

また、考え方の違う者同士がチームを組み、同じプロジェクトの達成に向かって取り組めば自分にはない発想の意見が挙がることも。多角的な視点の意見が発表されることを、身近に感じられる面白さがあります。

多様性を実感できる

コンサルティングファームの種類によっては、海外と関わる機会がとても多いです。業務で日常的に海外と関わるため、多様な価値観を接することができます。偏った考え方にとらわれず、多方面から見直すことができるのは魅力の1つです。

外国の方の討論の仕方を学べたり、向上心の強さに驚かされたり。普通に日本で暮らしていたら、あまり関わることのない価値観に触れられます。

多様性の中で、「どのようなコンサルタントになりたいのか?」という課題と改めて向き合えるわけです。自分探しの一環として海外に足を運ぶ人も多い中、コンサルティングファームによっては仕事をしながら身近に海外と関われます。

休日が一般的な企業とは異なる

プロジェクトを基準にして働くコンサルタントの仕事では、忙しいときは忙しいものの長期の休みが取れる期間があります。プロジェクトが達成するタイミングで1週間程度の休みを取り、旅行に行く人も少なくありません。

コンサルタントは休日が一般的な企業とは異なるため、世間が働いている時期にのんびり出かけられるのも魅力。プロジェクトが進行している間は仕事に集中し、達成したら休暇を取る働き方が合う人には、コンサルタントの仕事が向いていると言えます。忙しい仕事だからこそ、休日も充実して過ごせるのです。

どんな人がコンサルタントに向いているのか

経営コンサルタント ここでは、コンサルタントに向いている人を解説します。

論理的な考え方ができる人

コンサルタントは、「答えの決まっていない課題を解決に導く」仕事です。答えが決まっていない課題を解決に導くには、あらゆる方面から情報を分析し、検証することが必要。そのうえで、1番解決に近づける道筋を示さないといけません。

ときには発想力だったり、人の気持ちを考えたりできることが解決に繋がる例もあります。コンサルタントの全ての業務で論理的な考え方が必要なわけではないのです。

とはいうものの、依頼主への説明や仮説の分析などでは、論理的な考え方が鍵となります。コンサルタントに向いているかを考えるうえで、論理的な考え方ができるかどうかは必要最低限の内容なのです。

素早く仕事をこなせる人

お伝えした通り、コンサルタントの仕事は基本的に忙しい時期が多いです。およそ3ヵ月から6ヵ月の間で任されたプロジェクトを進行するわけですし、その中で遂行する業務は多岐に渡ります。情報の分析や検証など時間のかかる業務も多いです。

提案の実行にも時間がかかるので、時間の使い方を考えなくてはいけません。また、時間がないからと質の悪い情報を使うわけにもいかないので、短時間で良質な資料の収集もします。

スピード感を持って仕事をするだけではなく、プロジェクト全体の段取りを考えながら必要な手順をこなしていくことが求められるのです。

仕事を通じて成長する意思のある人

コンサルタントの仕事内容は多岐に渡るため、初めて経験することがたくさんあります。依頼主はコンサルタントに高い報酬を支払っていますから、自分のできない業務があってもすぐに理解しできるようになるぐらいの勢いが求められるのです。また、そのことにたいして充実感や面白さを感じられる人は、コンサルタントに向いていると言えます。

依頼主のことを第一に考えられる人

コンサルタントの仕事の目的は、依頼主の成功を手助けして満足してもらうことです。
そのため自分の感情を優先するのではなく、依頼主のことを第一に考えられる人はコンサルタントに向いていると言えます。

コンサルタント側の希望が正しい方向性であるのなら、依頼主の了承を得るために説明がいります。依頼主にその提案がどうして正しいのかを理解してもらってから実行に移すのです。常に依頼主との希望がすれ違っていないかを確認しながら、業務を勧められる人はコンサルタントに向いていると言えます。

コンサルタントになるには何が必要なのか

コンサルタント

論理的な考え方ができるかどうかが大切

お伝えした通り、コンサルタントの仕事では論理的な考え方ができるかどうかが鍵となります。仕事において重要な部分ですから、採用時も応募者にその能力があるのかどうか問われるのです。

勉強することで論理的思考は鍛えられます。論理的思考の鍛え方は、日ごろから質問と答えをセットで考える癖をつけることです。論理的思考が必要なシーンでは、ほとんどが問題解決と直結していますよね。

人は、質問されるとそれに対する答えや自分の意見を探して頭が回転します。また、質問をはっきりさせることによって、不必要なことを考えるために時間を使うことをなくせるのです。

つぎに大切なのは、相手に分かる言葉で説明することです。依頼主の希望が業績アップに繋がらない場合、コンサルタントはなぜその希望が良くないのかを説明すると話しました。説明のときに、依頼主には分からない専門用語やたとえ話ばかり使っても理解できません。相手が理解できる内容に合わせて説明できる能力が必要不可欠なのです。

どんな相手にも理解してもらえるよう説明するためには、語彙を増やすために日ごろから読書をします。読書は偏らずに、ノンフィクションや新聞を含めた幅広いジャンルの本を読んでください。

必要な資格について

コンサルタントになるために取得が必須な資格はありません。とはいうものの、持っているとほかの応募者よりも有利になる可能性の高い資格はあります。ここでは、その一部を説明しますので参考にしてください。

まずはMBA(経営学修士)です。これは学位なので正しく言うと資格ではありません。経営に関する幅広い知識を、ビジネススクールにて学びます。MBAは多領域のコンサルティングファームで評価されやすい資格です。

とはいうものの、コンサルティングファームで関わる業種での実務経験が重視されることも頭に入れておいてください。

つぎに、税理士や公認会計士です。税理士や公認会計士の資格があると、税理士法人や金融会社などに特化しているコンサルティングファームで有利に働きやすいです。公認会計士の資格があれば、経理・財務などで役立ちます。

しかし、ここでもやはり実務経験が大事なのは否めません。税理士や公認会計士の知識のみの場合は、プロジェクトでまず補佐的な役割から参加し、知識や能力を育てていきます。

そして、TOEICなどの英語系の資格です。戦略系コンサルティングファームでは、TOEICなどのスコアが一定以上であることが求められます。外資系のコンサルティングファームは、英語と触れる機会が多いです。そのため、TOEICのスコアではなくネイティブとの会話力が求められるので注意してください。

健康経営を支援する健康経営コンサルティング

健康 運動 あなたは、健康経営について知っていますか?健康経営とは、社員の健康課題に取り組むことは、企業にもメリットがあるとする考え方。企業を選ぶときの1つの基準として、就職・転職活動をしているあなたに知ってほしい取り組みです。
会社がなぜ健康経営に取り組み、どんなメリットがあるのか知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。

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社員の健康状態が悪化している原因は、1つとは限りません。企業が独自に健康経営を実施しようと思っても、難しいことが多いです。そのため、医療関係の専門家と提携して社員の健康課題の解決に繋げる企業もあります。

健康経営に取り組む企業もあれば、それらの企業を支援する企業もあります。健康経営コンサルティング事業を行う企業に転職すると、他社の健康経営のサポートができるのです。今回は、健康経営コンサルティング事業を行う企業の取り組み内容を一部紹介しました。

とある企業では、「健康経営優良法人」への認定を目指してPDCAサイクルを回します。現在の状況を確認し、取り組むべき内容をまとめて、計画を練る。社員と企業がより良い関係になるサポートをしたり、企業の印象を良くしたりするサポートをしているのです。

また別の企業では、「離職率の改善」「採用人数の増加」など企業の具体的な希望に沿ってサポートします。メンタルヘルス不調に対しては、社員向けにストレスチェックをするシステムの導入をしたり、専用窓口を開設したりします。

健康プログラム支援では、管理栄養士による食生活のアドバイスや、睡眠状態の改善を図るプログラムを導入します。各企業の需要に合わせて、多数のサポート内容を用意しているのです。

就職活動の一環として、健康経営コンサルティング事業を行う企業を調べるのはいかがでしょうか。
 

まとめ

経営コンサルタントの仕事内容や、コンサルタント業界の動向・魅力などについて解説しました。検証や改善を必要とする仕事内容なので、やはり論理的思考ができるかどうかがポイントとなります。大変な仕事内容ではあるものの、自分のあらゆる知識を引き出して取り組んだ仕事が評価されれば、やりがいを感じることでしょう。

コンサルタントは、経営コンサルタントだけではありません。健康経営コンサルタントや、今回は詳しく触れなかった戦略コンサルタントや事業再生コンサルタントなどさまざまな種類があります。日ごろから論理的思考をする練習をして、経営コンサルタントなどのコンサルタント業界を目指してみてはいかがでしょうか。
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