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  • 2021.01.01 (最終更新日:2022.04.07)

OB訪問の意味ややり方が分からない人へ!メリット・手順を解説します

目次

OB訪問のメリットとは

OB訪問 OB訪問とは就活生が情報取集の一環として、興味深い企業や業界にいる先輩に話を聞きにいくことです。とはいうものの、OB訪問の本来の目的を理解せずになんとなく行っている就活生も多く、それでは意味がなくなってしまいます。ここでは、OB訪問のメリットを紹介しました。

選考を有利に進められることがある

企業によって、OB訪問に行っていればその後の選考が有利に進むことがあります。OB訪問に来た就活生の情報を人事担当者が収集し、それによって選考をする企業もあるのです。選考が有利ではない場合も、OB訪問をしたからこそ分かる情報を集められたことはプラスに働きます。どちらにしても、選考を左右するほど大事なことだと言えるのです。

OB訪問によって社会を見ることができる

OB訪問をすることにより、一足先に社会を見ることができるのは素晴らしいメリットでしょう。社会人になってからでは、日常に追われていたりお互いの利害の関係があったりして、他社の人と関わる機会は減ってしまいます。社会人になってからではあまり機会がないことを考えると、OB訪問の時間を作ってもらえる就活生の時間は貴重です。

このことから、「OB訪問は貴重な機会だから、今だけだと思ってたくさん話を聞くように」と社会人の人から言われることが多いわけですね。

自己分析がしやすくなる

OB訪問は自己分析にも役に立ちます。OB訪問をしていると、魅力的な会社が出てきたりそうでない会社が出てきたりしますよね。そのことは、自分が惹きつけられるものとそうでないものを分析するときに役に立つのです。OB訪問は自己分析で深く考える手助けをしてくれるので、自己分析がはかどります。

自分を深く知ることによって、入社してから理想とのギャップで悩む危険を少しでも減らせるのです。また、自分のことをよく理解していると、自己PRや志望動機などで言葉に詰まることも少なくなりますよね。OB訪問をした経験は自己分析でも力を発揮するのです。

興味深い企業についての理解を深められる

1人で行う情報収集では、新聞やインターネットを使うことと思います。文面からは、なかなかその人の性質や企業の社風を知るのが難しいこともありますよね。しかしOB訪問を行うと、文面からは知ることのできない企業の雰囲気や充実感などを覗くことができるのです。

会社説明会では、企業の悪い部分になかなか着目しません。ところが、OB訪問をしたことにより企業の悪い部分も知れますから、入社後に「こんなはずではなかった」と後悔する危険を減らせるのです。

業界や企業に対して理解を深めておくことは、選考でも大事なポイント。より具体的な志望動機を面接官に伝えられるほど、やる気が伝わりやすいのです。志望動機や入社後の目標を具体的に伝えるには、企業が行っている業務について理解を深めておく必要があります。OB訪問に行くと、入社後の目標や業務内容に関するイメージが膨らむので有利な情報を得られるのです。

OB訪問のやり方が分からない人へその①

OB訪問 OB訪問は選考を有利に進められるものだと知っても、具体的なやり方を知らない就活生は多いのではないでしょうか。

手順1・志望している企業と繋がれる道を探す

OB訪問は、志望している企業と繋がれる道を探すところからスタートします。志望の企業と繋がれる道、つまりOBの連絡先をもらうのです。OBの連絡先をもらう方法を紹介します。
  • 大学のキャリアセンターで尋ねる
  • 知り合いに尋ねる
  • SNSなどを活用する
大学のキャリアセンターで卒業生の就職先や連絡先を尋ねましょう。いきなり年配で役職のついた先輩から話を聞いて企業の人まで紹介してもらうのは、難しいかもしれません。

そんなときは、まず社会人経験の浅い若手の先輩に話を聞くのもおすすめです。どんなことも経験していくことが大事なのですね。しかし、ここで卒業生の連絡先を尋ねても見つからなければ、自分で探すことになります。

家族や親戚、友人など手当たり次第の繋がりを利用し、連絡先を知っている人がいないかどうか聞いてみてください。自分の繋がりから探す方法には、あなたがよく知っている人物に頼ることで信頼されやすい特徴があります。

繋がり方が分からなくて落ち込むこともあると思いますが、現在はいろいろな方法で人と繋がれるのです。ここまで調べてみて繋がらなければ、SNSを利用する方法もありますよ。

手順2・訪問先にアポを取る

訪問先の企業へOB訪問をする旨を伝えますが、その方法には電話とメールがあります。

企業に電話でアポを取るときに、注意するのは以下の点です。
  1. 雑音の入らない静かな場所で電話する
  2. 電話する時間帯に注意する(平日の10時から16時ごろにかける。昼休みは覗く)
  3. 前もって話す内容を用紙にまとめておき、メモを準備する
  4. 大学名と氏名、電話をした理由を伝える
  5. OB訪問のお願いをして、日時などを提案する
  6. 感謝を伝えるのを忘れずに

やり取りが1回で済む電話は、アポが取りやすいです。とはいうものの、文章を作成するメールとは異なり対応に注意する必要があります。

企業にメールを送るときには、以下の点に注意してください。
  1. 要件は分かりやすくすること
  2. 大学名と氏名を書き、連絡先を知った道筋を伝えること
  3. OB訪問したいと思った理由を伝えること
  4. こちらから日程の提案を行うこと
  5. 文章の最後に署名やお礼を忘れずに記入すること
企業から最低限のマナーも守れない人だと思われないためにも、上記の項目を満たしたメールを送りましょう。

手順3・訪問前の準備をしておく

OB訪問では、限られた時間内でどれだけ情報を聞き取れるかが重要です。記憶力に自信があっても、人間は忘れるもの。そのため、質問したい内容をあらかじめ紙にまとめるようにしましょう。全ての質問に答えるには時間が足りないことがあります。時間がないことを想定して、質問には優先順位をつけてください。

業界や企業の情報をある程度自分で収集しておくことも大切です。知識がないまま話を聞きに行ったり、調べればすぐに手に入る情報を聞いたりしても印象が悪くなりますよ。前もって情報を収集することにより、OB訪問はもっと意味のあるものになるのです。

OB訪問のやり方が分からない人へその②

引き続き、OB訪問の手順を解説していきます。

手順4・訪問時のマナーについて

事前準備が終わったら、いよいよOB訪問当日です。ここでは、訪問当日のマナーを紹介します。

【時間ギリギリに到着しないこと】
  • 待ち合わせた時間よりも早く到着するのがマナー。こちらは時間を作って会っていただいている側だという意識を忘れずに。
  • やむを得ず遅れる場合は、電話で連絡を取ること。

【名刺の受け取り方の注意点】
  • 名刺を受け取ったら自分の左側に置くこと。
  • 話を聞いている最中に名刺の上に物を置くのはNG。
  • 全ての話が終了したあとに、「お名刺頂戴します」と伝えて、このときに名刺をしまう。
【お店で相手よりも高い注文をしないこと】
  • 喫茶店などのお店で会う場合、相手よりも高い注文をしないこと。
  • 相手よりも安い、または同じ金額のものを注文する。

【質問攻めにならないように注意】
  • なるべくたくさん聞き出そうと焦る気持ちも分かるが、質問攻めにならないように注意。相手の気持ちも考えて。

OB訪問は社会人と会う機会です。すなわち、マナーに気をつける必要があるわけですね。言動が自分本位にならないように、今一度マナーの最終確認をしてください。

手順5・訪問後にすることとは

当日が終わったら、OB訪問が終わったわけではありません。最後までマナーを守るのが鉄則です。まずは、OB訪問のために時間を作ってくれた相手にお礼のメールを送りましょう。お礼のメールを送るのは、OB訪問した当日中がベストですよ。事情があってメールを送るのが遅くなった場合でも、必ず送ってください。

要件に大学名と学部名を入れたシンプルな件名にすれば、相手も誰から来たメールか分かりやすいです。お礼のメールは、以下の手順で文章を作ります。
  1. 相手の企業、OBの氏名
  2. 自分の氏名
  3. 感謝と感想を伝える
  4. 締めの言葉を書き、署名
3のときに、この訪問によってどんなことを学べたのかも伝えると好印象。あなたの役に立てたと相手も喜びますし、あなた自身も学んだことをもう1度復習できるのです。

手順6・学んだ内容を早いうちにまとめる

OB訪問で学んだ内容は早いうちにまとめてください。思っているよりも、人間は忘れやすい生き物です。後回しにしていると、大事なところがあやふやになってしまうかもしれません。

社会人の先輩から聞く内容の中には、就活中だけに限らずその後にも役立つものがあります。そんな内容を忘れてしまってはもったいないですよね。学んだ内容は、忘れるものだと思って手早くまとめましょう。

OB訪問をするのに最適な時期はいつ?

OB訪問 OB訪問をするのに最適な時期を解説します。結論から申し上げますと、今回解説した月の中では2月が最適です。

【OB訪問に最適な時期について】
  • 2月◎
  • 3月△決算かもしれないため下旬は×
  • 4月×新入社員が入るため忙しい OB訪問が集中する
  • 5月×OB訪問が集中する
  • 6月×OB訪問の予約が埋まる
  • 10月×異動などで忙しい可能性がある
上記に加えて、その企業の繁盛期を考慮する

2月から3月がおすすめ

3月を過ぎるとOB訪問が集中するので、2月から3月中が良い時期です。ほかの就活生よりも早めの行動をするのがおすすめ。OB訪問が集中する時期と被らないようにすれば、先輩との連絡が取りやすくなります。つまり、OB訪問全体がスムーズに進むというわけです。

行動する時期が遅れすぎると、相手もスケジュールを合わせるのが難しくなります。相手にもスケジュールがあることを考えて、就活生が本格的に活動する前に動けば希望の日程に合わせてもらいやすいでしょう。就職活動で内定をもらうためにも、先を見越して行動してください。

早めの行動がおすすめの理由は、連絡やスケジュール調整など事務的なものだけではありません。OBは、複数の就活生に同じ話をしています。あなたが話の1回目だったときと、4回目だったときでは、意気込みも疲労感も異なるのです。

1回目に話をする相手に対しては気合いの入り方が違いますから、さまざまなことを話してくれることと思います。OB訪問を早くから行うのが良い理由は、相手のやる気にも関わっていたのですね。

3月から6月の間はOB訪問が集中している

3月から5月の間は、OB訪問が集中する時期です。また、6月下旬などの遅い時期は、予約がいっぱいで相手の時間が取れないことが多くあります。

3月1日は就職活動の解禁日なので、この日を狙って行動する就活生がたくさんいますよ。早めに行動すると有利に運ぶのは、相手のスケジュールが埋まるかもしれないからですね。

行動が遅すぎたために、会いたい人に会えなかったということがあれば落ち込みます。落ち込むだけで済めばいいですが、その後の活動に影響が出るのです。人気の業界や、大手の企業を志望している人は特に、早めの行動が大事ですよ。

企業の繁盛期と被らないように注意すること

企業の繁盛期や決算の時期にOB訪問を指定すると、断られやすいです。OB訪問に向いている時期として3月を挙げましたが、後半は決算が近い企業が多いので避けてください。

異動や新入社員が入社する時期も慌ただしいため、4月や10月も止めておきましょう。迷惑をかけないように、前もって企業の状況を確認してくださいね。

健康経営の取り組みを調べてみよう

健康経営 OB訪問について調べている就活生の方に知って欲しい企業の取り組みがあります。それは「健康経営」というものです。健康経営では、社員の健康課題は企業の課題だと考えて取り組んでいます。

情報収集のときに健康経営にも着目すると、経営理念や事業の概要だけでは分かりにくい社内の雰囲気をなんとなく知れるのです。

たとえば、フリーアドレスをオフィスに取り入れている企業があります。フリーアドレスを取り入れている企業では、社員は自由に席を決められます。

フリーアドレスは、普段あまり話さない社員とのコミュニケーションが生まれる手助けをするのです。プロジェクトごとにチームを組みやすかったり、オフィスが整理整頓されやすかったりと会社側のメリットもあります。

その一方で、個人の荷物を置くスペースが減ってしまったり、部署内の一体感が薄まったりとのデメリットもあるのです。そのため、健康経営を行う企業は、取り組みの内容をよく理解してお互いにどのようなメリットがあるのか考える必要があります。

健康経営の取り組みは、社内のことだけに留まりません。育児休暇は、育児をしている家庭だけの休暇ですし、介護休暇は、介護をしている家庭だけの休暇です。

社員のワークライフバランスの実現に向けて、全ての社員が取りやすい休日の制度を設けている会社もあるのです。そのため、「仕事ばかりの人生は送りたくない。」と考えている就活生は、企業が健康経営の取り組みでどのようなことをしているのか調べてみるのも1つの方法ですよ。
当コラムでは、健康経営に関する情報も発信しています。興味を持った方は、以下のコラムも合わせてご覧ください。

おすすめコンテンツ
  健康経営に係る顕彰制度について

まとめ

OB訪問については、やり方がよく分からなくて億劫に感じていた方も多いのではないでしょうか?しかし、身近にいる親しい人から連絡先を聞けることもありますし、始め方はそれほど難しいものではありません。選考に関してのメリットがたくさんあるOB訪問、興味があるなら行動してみてはいかがでしょうか?OB訪問の意図やメリットを理解して取り組めば、きっとプラスになるはずですよ。
 
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