いい会社の条件は？働きやすい会社の見つけ方とチェックポイントを紹介

「いい会社に勤めたい」と誰もが望むことですが、いい会社の基準は異なるため、誰にとってもいい会社といえるものは存在しません。しかし、条件や働きやすさの点から客観的に見ていい会社といえるものは確かにあります。この記事では、多くの人に当てはまる「いい会社」の見つけ方や、探す際に押さえておくべきポイントをご紹介します。また、いい会社に勤めるために必要なスキルも合わせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

いい会社は人によってさまざまですが、大きく分けると以下のようなポイントが挙げられます。「いい会社」と思える条件は以下のとおりです。

社員を大切にする

いい会社の条件の1つに社員への接し方が挙げられます。社員をどのように捉えているかによって、会社としての行動やあり方が変わってくるためです。社員1人ひとりを尊重する風潮があり、会社にとってなくてはならない存在として捉えているかどうかは見るべきポイントといえます。

いい会社は会社を支える屋台骨としての社員を第一に考え大切にすることで、会社に投資しています。社員を大切にする会社は社員の健康経営にも配慮し、働きやすい環境の土台づくりを手助けしているといえるのです。社員を大切にするか否かは、健康経営への取り組みで測ることができるといえます。人材育成を重点的に行うことで仕事の質が向上し、より高いレベルの価値を提供できる環境が整うのです。

企業として成長できる

成長のない停滞は、衰退の一途をたどります。企業として現状に甘んじることなく、常に今以上にいいものを提供できるよう努力を重ねる姿こそいい会社のあるべき姿です。

必要とされていることや改善すべき点がないかをしっかり見つけ、今後の成長に繋げられるかが大切です。企業として成長するために社会や人々に求められているものは何か見定め、バージョンアップを怠らない姿勢こそいい会社の条件といえます。

変化に対応できる

社会は常に変化の連続です。ある時はよしとされていたものであっても、時代や社会、考え方の変化で一転して悪となることも珍しくありません。だからこそ、会社として社会の激動に対応できる力や柔軟性を兼ね備えているか、変化に適応できるかが大切です。

古い情報や変化に対応できない会社は時代や人に取り残され、維持できなくなります。適応力で時代を切り抜け、社員とともに変化に対応できてこそ、社会や人々に貢献できるのです。

雇用形態や働き方の選択肢が幅広い

今日はライフスタイルや生き方が選べるからこそ、働き方も多様性が求められる時代です。幅広い雇用形態や働き方で、多様なライフスタイルに適応できるあり方は、社員の働きやすさが確保されたいい会社といえます。

男女問わず子育て、出産、介護、結婚など、ライフイベントによる生活の変化はつきものです。社員を大切にするいい会社は、変化に合わせた柔軟な働き方を提案します。働き方を自ら選択できる環境が整っていることで、無理のない充実した働き方が確保できるのです。

いい会社は数字やマークなど目に見えるものが判別の基準になることもあります。いい社を見つけるために押さえておくべきチェックポイントは以下のとおりです。

離職率、残業時間、年間休日などの数字

数字は多くの人にとって平等かつ明確な基準だからこそありのままを示す物差しです。具体的に数字で比較することで、いい会社か否か、働きやすさが確保されているかを客観視できます。健康経営に取り組み、働く社員の健康に配慮している会社であれば、適切な数字になるでしょう。健康経営優良法人認定制度の内容と認定企業は、下記のとおりです。
参考：健康経営優良法人認定制度（METI/経済産業省）

離職率や残業時間は低いほど、年間休日や有給休暇の日数が多いほどメリハリがある会社といえます。離職率や残業時間がなるべく低いものを選ぶことで、無理な働き方を避けることにつながるのです。

厚生労働省の調査によれば、一般労働者の所定外労働時間（残業時間）は平均で13.2時間（出典：厚生労働省「毎月勤労統計調査　令和3年分結果速報」）労働者1人あたりの年間休日数の平均は115.3日（出典：「令和4年就労条件総合調査」）です。

長期的な案件やビジョンの有無

いい会社を見極めるためには、長期的な働き方のビジョンがあるか、安定した取引ができるかも確認しておきましょう。例えば企業と企業が取引するビジネスを行うBtoB企業は、知名度だけで比べると顧客対象のBtoC企業に比べて劣る部分があります。その一方で、法人・企業取引で一度取引が成功すると長期案件になることが多いです。

ネームバリューのみならず、会社として何を成し遂げたいか、どのように行動していくか先見の明があるかが重要といえます。将来的な可能性、短期的な利益の追求よりも長期的な経営戦略の実践に比重を置いているかどうかをチェックすることで見えるでしょう。

厚生労働省の認定マーク

厚生労働省の認定マークの有無で働きやすい環境が整っているいい会社か否かをチェックすることができます。厚生労働省の認定マークの一例は以下のとおりです。

• 「くるみん」従業員の子育てサポート企業に与えられる
• 「えるぼし」女性の雇用に配慮している企業に与えられる
• 「ユースエール」若者の雇用や育成に取り組む優良な中小企業に与えられる
• 「トモニン」仕事と介護の両立に取り組む企業に与えられる
• 「安全衛生優良企業（ホワイトマーク）」健康・安全・働きやすい優良企業に与えられる

（出典：厚生労働省「労働局の4つの「認定制度」が あなたの会社を応援します」）
（出典：厚生労働省「「トモニン」を活用して、仕事と介護の両立支援の取組をアピールしましょう！」）

いい会社で働き、自分の力で社会貢献を行うためには、社会人として必要な力があります。いい会社に入るために必要なことは以下のとおりです。

仕事の方向性を見定める力

自分自身がその会社に適した働き方ができる力を持っていなければなりません。今後のあるべき姿や方向性を定め、進んでいく力があるか否かが重要なポイントとなります。

社会情勢や求められているニーズを読み取りながら、正しい方向性に沿って行動することで、効率よく業績を伸ばせるものです。仕事の方向性やあり方を定める力を身につけるためには、経験や知識のみならず、周囲から学ぶ力が必要になります。周囲から教えてもらうことで、広い視野で物事を見る力や柔軟性を身につけることに繋がります。

客観的な視点

いい会社に入り、求められる仕事をこなすためには客観的な視点が必要不可欠です。偏りのない幅広い見方でベストを模索することで、求められる仕事を遂行できます。主観では視野も狭まり、正しい情報や状況を吸収できなくなってしまうためです。客観的な視点で、今求められているものを適切に汲み取る力が必要といえます。

コミュニケーション能力

仕事は1人で行うものでありません。だからこそ、働きやすさを重視するいい会社に入るためには、コミュニケーション能力が問われます。周囲と協力し合いながら仕事を遂行するために、コミュニケーション能力は必要不可欠です。コミュニケーション能力というと、一般的に話す力・伝える力と思われがちですが、それだけではありません。

相手の話や意図を汲み取る力、不快な思いをさせずにやりとりを行う力もコミュニケーション能力のうちの1つです。相手と協力して取り組む仕事という意識を持ち、円滑に物事を成し遂げる力は欠かせないでしょう。

闇雲にいい会社を探すのは、確実性が取れない方法であり非効率的です。いい会社を探すために是非とも活用したいものとメリットは以下のとおりです。

エージェント

エージェントは代理人を意味する言葉で、就職希望者と求人を出している会社の架け橋となる存在です。希望を汲み取り、提出書類の添削や面接対策、内定後の交渉も無料で行えます。いい会社に入りたいものの、何をすればいいかわからない人にとって心強い存在です。

しかし、あくまで就職するのは自分自身であり、エージェントはサポートにすぎません。何をしたいのか、どのような形で貢献できるか自分自身の力を磨き、備えることが第一です。

転職サイト

いい会社に入りたいと思ったタイミングで、転職サイトに登録することをおすすめします。いい会社に入るために必要なのは情報収集であり、ご縁が重要だからです。結婚が縁であるように、就職活動や転職も縁が左右します。今必要なものは何かを見定め、自分自身にないものは何か考え吸収することで、働きやすい「いい会社」に近づけるはずです。

• いい会社に入るためにはスキルアップはもちろん、客観的な視野、見定める力が必要
• いい会社か否かは人によって基準が異なるが、指針となる目安やマークがあるため参考にするのも方法の1つ
• 共に働く仲間として社員を大切にし、長期的なビジョンで社会貢献を行っていく安定した会社こそいい会社といえる

いい会社か否かは人によって感じ方が異なるため、この会社はいい会社と断定することはできません。しかし、働く人の働きやすさや環境、健康に配慮している健康経営に力を入れている企業は多くの働く人にとっていい会社といえるはずです。将来的なキャリアや働きやすさ、選択肢の幅広さなど目安となるところがあるため、いい会社を探す参考にしてください。