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  • 2022.11.15 (最終更新日:2023.06.16)

既卒が就職活動を成功させるためのポイント8選 | 既卒でも問題なく就職できる理由も解説

デスクワークする男性
目次

「既卒は就職活動で不利って本当?」
「既卒でも就職活動を有利に進めたい」
このようにお考えではないでしょうか?

高校や大学などを卒業後、3年間社会人経験がない既卒者は、就職活動では不利になるという話しを聞いたことがあるでしょう。たしかに、新卒者に比べて応募できる企業が少ないなど、難しい面もあります。一方で、既卒者の強みやメリットを活かすことで就職活動を有利に進め、問題なく就職することが可能です。

この記事では、既卒の就職活動について、難しいといわれる理由や実態、成功させるためのポイントなどを解説します。

既卒でも希望の企業に就職したいと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

既卒とは

リクルートスーツの女性 「既卒」に明確な定義はありませんが、一般的には高校や大学、専門学校を卒業した後の3年間で社会人経験がない人を指します。また、卒業後にフリーターをしている人なども既卒と呼ばれています。

なお、既卒には求職者という意味が込められているため、全く働く気のない人は既卒とはいえません。

既卒と新卒の違い

既卒と新卒の違いは、学校を卒業しているかどうかです。新卒は新規卒業者の略語であり、主に最終学年の大学生などを指します。既卒は既に学校を卒業している一方、新卒は今年度中に卒業予定で就職活動などを行っている場合を指すため、違いは明白です。

既卒と第二新卒の違い

既卒と第二新卒の違いは社会人経験があるかないかです。第二新卒とは一般的に、高校や大学・専門学校を卒業した後、一度正社員として企業に入社し、3年ほどで退職して求職する人を指します。

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既卒とフリーターの違い

既卒とフリーターの違いは年齢層です。一般的にフリーターは、アルバイトやパートで働いている15歳〜34歳ほどの若者を指す言葉です。一方、既卒は学校を卒業して3年以内のため、年齢は22歳〜27歳くらいとなります。そのため、なかには既卒フリーターや第二新卒フリーターといった若者も存在するのです。

既卒の就職活動が難しいといわれる理由3つ

頭を抱えるスーツ姿の若い男性 既卒の就職活動が難しいといわれる理由は、主に以下の3つです。

  • 新卒と比べて応募できる企業が少ない
  • 企業側から不安視されやすい
  • 市場価値を上げにくい
それぞれ詳しく解説します。

1.新卒と比べて応募できる企業が少ない

既卒の就職活動では、新卒に比べて応募できる企業が限られます。企業側は基本的に、できるだけ若い新卒を採用したいからです。応募できる企業が少ないということは、競争倍率も高くなりやすいといえます。

このように、求人数が比較的少ないことが、既卒の就職活動は難しいといわれる理由の1つです。

2.企業側から不安視されやすい

企業側から不安視されやすいことも、既卒の就職活動が難しいといわれる理由です。既卒は大学等を卒業して3年間、社会人経験がありません。また、その3年間をどのように過ごしたかは人それぞれ異なります。そのため、企業側には「働く意志がしっかりあるのか?」「社会人としてやっていけるのか?」といった不安が生じます。なかには、社会人経験のある第2新卒を採用したいと考える企業もあるでしょう。

このことから、既卒の就職活動では大学等を卒業してからの3年間について、どう説明するのかが重要です。

3.市場価値を上げにくい

既卒は、第2新卒のように社会人経験がないため、市場価値としては比較的低く見られやすくなります。また、大学等を卒業してからの3年間でアピールできる実績をつくるのも、なかなか難しいことでしょう。

このように、市場価値を上げにくいことが、既卒の就職活動が難しいといわれる理由の1つに数えられます。

既卒の就職活動の実態

座る女性 既卒の就職活動が難しいといわれる理由を3つ見てきましたが、実態としてはどうなのでしょうか?就職率などデータを交えながら、詳しく解説します。

既卒の就職率

マイナビが行ったマイナビ既卒者の就職活動における調査によると、既卒の内定率は約44%となっています。(参考:マイナビキャリアリサーチLab/2022年度 既卒者の就職活動に関する調査

新卒や第二新卒と比べて内定率が低く、内定率が半分を下回っているため就職状況は厳しいといえるでしょう。一方で、見方を変えると半数近くの既卒者は企業から内定を獲得しているともいえます。

このことから、就職活動に向けた準備や取り組み方によっては、希望している企業から内定を貰うことも可能でしょう。自分は何をしたいのか、どうなりたいのかを明確にし、資格取得や業界研究を行うことがおすすめです。

既卒は新卒よりも就職難易度が高い

マイナビの2022年卒 企業新卒内定状況調査によると、新卒者の80%以上が企業から内定を獲得しています。既卒者の内定率が約44%のため、約2倍の差です。現状では、既卒は新卒よりも就職難易度が高く、企業からの評価も厳しいといえます。

そのため、既卒者が就職活動を行う際は、はじめから長期戦で厳しい戦いになることを覚悟した方がよいでしょう。新卒と同じ気持ちで就職活動をしていると、なかなか内定がもらえず焦ってしまいます。今できることを考え、早い段階で就職活動に向けた準備を始めましょう。

中途採用になる可能性もある

既卒で就職活動を行う場合、企業によっては中途採用枠での選考となる場合もあります。その場合、同じ企業で選考を受けている他の応募者はすでに社会人経験のある人です。自分よりもスキルや資格を持っていることが予想されるため、就職難易度はさらに上がるでしょう。

そのため、可能な限り既卒でも新卒と同じ条件で選考をしている企業に応募することをおすすめします。新卒はまだ社会人経験がなく、中途採用枠に応募するような社会人に比べてスキルや資格を持っていません。まずは、既卒がどのような形で選考されるのかを求人要項などで確認しましょう。

既卒でも問題なく就職できる理由3つ

前を見つめるスーツ姿の若い男性 これまで解説した就職活動の実態も踏まえ、既卒でも問題なく就職できる理由は以下の3つです。

  • 既卒でも新卒扱いする企業もある
  • 既卒を採用したい企業もある
  • 自由な働き方が浸透してきている
それぞれ解説します。

1.既卒でも新卒扱いする企業もある

既卒であっても新卒扱いとして選考する企業があることが、理由の1つです。最近では、卒業から3年以内であれば新卒と同じ枠で選考してくれる企業が増えています。中途採用枠や第2新卒と同じ枠での選考に比べると就職難易度が低くなるためおすすめです。

企業が既卒をどのように取り扱うのか確認し、少しでも有利に就職活動を進めましょう。

2.既卒を採用したい企業もある

就職活動で不利といわれる既卒ですが、企業によっては新卒よりも既卒を採用したい場合があります。具体的には、採用後すぐに働き始めてほしい場合や、人手をすぐに確保したい企業では、既卒の採用を優先するでしょう。

このように、既卒に対するニーズは少なからずあるため、アンテナを張って就職活動を進めることが重要です。

3.自由な働き方が浸透してきている

自由な働き方が浸透してきていることも、既卒にとっては追い風といえます。例えば、始めはアルバイトやパート採用で入社し、実績を積んで正社員になる方法も、最近では特別なことではありません。

また、企業側にも幅広い人材を確保しようとする動きが見られるため、少数派の「既卒」を上手くアピールできれば採用につながりやすくなります。

既卒ならではの柔軟な発想で、新卒や第2新卒者と差別化して、就職活動を有利に進めましょう。

既卒が就職活動を成功させるためのポイント8選

笑顔の男性 既卒が就職活動を成功させるために押さえるべきポイントは、以下の8つです。

  • 十分に準備を行う
  • 早めに行動する
  • 複数の就職サイトやエージェントに登録する
  • ハローワークを利用する
  • 企業のホームページから直接応募する
  • 資格やスキルを身につける
  • 人手不足の業界を狙う
  • アルバイトから正社員を目指す

1.十分に準備を行う

既卒の就職活動は、事前準備を徹底して行いましょう。自己分析や適性検査、企業研究などは当然ですが、既卒の就職活動に関する体験談やおすすめの方法なども調査して、自分の活動に活かしましょう。

この事前準備の内容によって、その後の就職活動の結果が大きく変わってきます。

2.早めに行動する

既卒の就職活動では、早めに行動しましょう。既卒は新卒に比べて応募できる企業が少なく、高い競争倍率を勝ち抜く必要があります。ライバルより少しでも先に動くことが重要です。

事前準備が整えば、すぐに行動を開始しましょう。

3.複数の就職サイトやエージェントに登録する

就職サイトやエージェントは、複数のサービスに登録することをおすすめします。就職サイトやエージェントに登録すると、仕事検索や応募書類の添削、面接対策など、様々なサポートが受けられます。

一方で、サービスによって掲載されている求人に違いがあったり、相性の良し悪しがあったりするため、できるだけ複数のサービスに登録することがおすすめです。特に、既卒に特化したサイト等は漏れなく登録しましょう。

さらに、登録したサイトはこまめにチェックすることで、希望の求人にいち早く応募することができます。

複数サイトに登録し、頻繁にチェックすることで、就職活動を積極的に進めていきましょう。

4.ハローワークを利用する

全国各地に拠点があるハローワークを利用することもおすすめです。ハローワークでは、窓口で就職の相談や面接対策などのセミナーに参加できます。

注意点は、空求人に応募しないことです。空求人とは、採用するつもりがない企業が出している求人のことを指します。空求人に応募しても採用にはつながらないため、応募前に企業のホームページや口コミ評価を確認しましょう。

5.企業のホームページから直接応募する

企業のホームページから直接応募する方法もおすすめです。就職活動というと、サイトなどから応募するイメージがありますが、企業のホームページからも応募できます。

採用情報のページを設けている企業もあり、応募すると迅速に対応してくれる場合があるため、選考を有利に進められる可能性があるでしょう。

直接応募という手段も使いながら、企業に対して積極的な姿勢をアピールすることをおすすめします。

6.資格やスキルを身につける

資格やスキルを身につけることもおすすめです。既卒のマイナス面として、市場価値を上げにくい点を解説しました。資格の取得やスキルを身につけることで、このマイナス面をカバーできます。

資格やスキルの種類については、希望する企業に関連するものを選ぶようにしましょう。

7.人手不足の業界を狙う

人手不足の業界を狙うのも、1つの方法です。人手不足の業界では、早急に人材を確保したいと考えています。そのような業界において、採用したらすぐに働ける既卒は最適です。また、人手不足の業界への就職は、比較的難易度が下がります。

このようなことから、大学等を卒業してからの3年間の過ごし方に自信がない場合や、すぐに働ける既卒の柔軟性を活かしたいときには、人手が足りていない業界を狙うのもよいでしょう。

8.アルバイトから正社員を目指す

アルバイトから正社員を目指す方法もあります。アルバイトから正社員になれば、職場のことを把握しており、仕事とのミスマッチを防げるでしょう。そのほかにも、基本的な業務ができるため正社員になったあとでも即戦力として扱われます。労働経済動向調査によると、アルバイトやパートから正社員に就職した人は全体の53%に上ります。

アルバイトをしていて今の仕事が気に入っている人は、一つの手段として考えるのもよいでしょう。

就職に向けた準備をしっかり行い希望する企業や業界に就職しよう

この記事では、既卒の就職活動について、難しいといわれる理由や実態、成功させるためのポイントなどを解説しました。

既卒の就職活動は、求人数の少なさや市場価値を上げにくいことなどから難しいという見方もあります。一方で、採用されればすぐに働き始められることや、自由な働き方が浸透してきている状況を踏まえると、就職活動をするうえで有利になる場合もあります。既卒ならではのメリットを活かしながら、記事内でご紹介した就職活動を成功させるためのポイント8選なども参考にしていただき、就職活動を成功させましょう。

なお、企業の選定においては、健康経営に力を入れている企業かどうかという視点もおすすめです。福利厚生の充実など、働きやすい環境を求めている人は、ぜひ参考にしてみるとよいでしょう。

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