• 就職/転職
  • 2022.10.31 (最終更新日:2023.05.11)

就活におけるエントリー数の平均は?エントリー数の多少によるメリットとデメリットも解説

人事部が採用活動中
目次

就活中、もしくはこれから就活を始める大学生が気になるものの1つに、エントリー数があります。エントリーを多くするか少なくするかで、悩まれる人も多いでしょう。周りの学生が何社エントリーするのかも、気になるのではないでしょうか。 この記事では、エントリーの意味やエントリー数の平均などについて解説していきます。

エントリーとはどういう意味か

エントリー

就活においてよく聞かれるエントリーという言葉ですが、実はエントリーに明確な定義はありません。またエントリーによく似た言葉として、プレエントリーがあります。

ここでは、

  • エントリーの一般的な意味
  • エントリーとプレエントリーの違い
  • エントリーの開始時期

についてお伝えします。

エントリーの意味

就活でのエントリーとは、希望する企業の選考に応募することを指すのが一般的です。具体的な行動としては、エントリーシートや履歴書など応募書類提出があげられます。

言い換えると、志望動機や自己PRを通じて自分のことを詳しく伝える必要があるのです。

プレエントリーとエントリーの違い

プレエントリーとは、企業に対して「興味があります」と意思表示することです。

具体的な行動としては、

  • 企業に資料請求を行うこと
  • 採用情報ページに個人情報を登録すること

などがあります。

プレエントリーには期限はありませんが、エントリーには応募書類の提出日などの期限があるので、注意が必要です。

エントリー開始時期

一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)では、エントリー開始日を大学3年(大学院1年)の3月1日から解禁と定めています。

しかし経団連に所属していない企業の場合は、解禁日や締め切り日が一定ではありません。企業によっては3月1日より前にエントリーを締め切るところもあるので、注意が必要です。

就活におけるエントリー数の平均

就活で会社を選ぶ女性

ここでは、全国全国求人情報協会による「2021年卒学生の就職活動の実態に関する調査」(以下、実態調査)の結果をもとに説明いたします。

プレエントリーの平均

実態調査によると、就職活動を行った大学生のプレエントリーの平均は22.9社でした。大学院生のプレエントリー平均は、21.5社です。プレエントリーの平均企業数は、大学生も大学院生もほぼ同じであることが分かります。

エントリーの平均

実態調査結果を見ると、本エントリーにあたる書類選考に応募した平均企業数は大学生で12.1社、大学院生では11.7社という結果でした。

大学生、大学院生ともにプレエントリーした企業のうち、書類選考に応募したのは半数近くであることが分かります。

文系と理系の違い

文系の学生は、プレエントリー26.7社に対して本エントリー14.1社という結果でした。これに対し理系の学生は、プレエントリー14.7社に対して本エントリー8.1社と文系より少ない状況です。

この背景には、理系学生は推薦形式で企業に応募するパターンが多いことや、文系学生の方が就活に時間を取れるといったことがあげられます。

4月以降もエントリー数は増える

3月1日が就活解禁日であるため、4月以降は面接やグループディスカッションなどの選考に進むことが多いです。

しかし、4月以降もエントリー数を増やす学生が増えています。「キャリタス就活 学生モニター調査結果(2023年4月発行)」 によると、4月以降にエントリーを増やして就職活動を続けると回答した人は、約35%です。

また、4月以降にエントリーを増やす学生の割合は年々増加しています。

エントリー数が多いメリットとデメリット

メリットとデメリット 矢印 ブルー系

エントリー数が多いことには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?ここでは2つずつお伝えします。

エントリー数が多いメリット

多くの企業と面接を受けられる

多くの企業にエントリーすると、必然的に面接する企業も多くなります。その結果、採用される確率も高くなるのです。

また面接をたくさん受けることで、面接という場に慣れることができます。また、面接通過のコツもつかみやすくなるでしょう。

自分にあった職種や企業が分かってくる

数多く面接を受けるということは、言い換えるとさまざまな企業に接するということです。自分で企業研究をしていたときよりも、希望していた企業や職種に関する理解を深められます。

理解を深めた結果、自分にあった職種や企業も分かってくるのです。これは大きなメリットと言えるでしょう。

エントリー数が多いデメリット

スケジュール調整が厳しくなる

エントリー数が多いと、面接の機会だけではなく応募書類の提出も増えてきます。面接日や書類提出の締め切り日が近い場合、書類提出期限を過ぎてしまったり面接日を間違えてしまったりする可能性もゼロとは言えません。

そうなると、せっかくのエントリーも無駄になります。

そのため、いつも以上にスケジュール調整を厳しく行う必要があります。これは大きなストレスの原因です。

企業研究の時間が少なくなる

エントリー数が多くなればなるほど、面接や応募書類作成に時間をとられます。そのため、就活にとって最も大事な企業研究の時間が削られがちです。

企業研究が浅いと、面接での回答内容も薄くなってしまいます。結果としてエントリーが多いにも関わらず、不採用ばかりということになりかねません。

エントリー数が少ないメリットとデメリット

メリットとデメリット 矢印

前項では、エントリー数が多いメリットとデメリットを説明しました。ここでは逆に、エントリー数が少ない場合のメリットとデメリットをご紹介します。

エントリー数が少ないメリット

企業研究を丁寧に行える

エントリー数が少ないと、面接や応募書類作成に要する時間も少なくて済みます。その分企業研究を一社ずつ丁寧に行うことが可能です。

企業研究を深められると、応募書類の内容や面接での回答にも説得力が増し、採用の確率が高まります。

熱意が伝わりやすい

エントリー数を絞ることで、自然と「この企業に入りたい」という熱意が高まります。それは応募書類や面接時の状況を通じて、企業にも自然と伝わるものです。企業に熱意が伝わることで、採用につながりやすくなります。

エントリー数が少ないデメリット

全て不採用の危険性がある

応募書類で熱意が伝わり、面接の上採用という流れになれば良いのですが、書類審査で落ちてしまう可能性もゼロではありません。そうなると面接に進む前に不採用という不本意な結果になってしまいます。 あまりにエントリー数が少ないと、面接前に全て不採用になることもあるので要注意です。

ミスマッチだと気付いても手遅れである

エントリー数が少ないと、採用される企業も少なくなります。もし採用された企業 が自分に合わない場合、気づいたときには手遅れであることもあります。他に採用された企業がない場合はなおさらです。

視野が狭まる

特定の業界や職種の数社のみに興味を持つことで、エントリー数が少なくなり、視野が狭まる場合があります。この場合「なぜこの企業なのか」「なぜこの業界なのか」を面接で聞かれた際に、他社や他業界との比較ができず答えられません。

また、選考を進める中で「この業界・職種は合わないかも」と気づいた場合、新たに業界や職種を1から見つけ直す必要があります。 そのため、エントリー数が少ないことで視野が狭くなるというデメリットが考えられます。

エントリーに関する6つの注意点

注意

エントリー数が多いにしても少ないにしても、エントリーをする際に気をつけておくポイントがあります。 効率よくエントリーしていくために重要なことなので、よく確認しておきましょう。

1.プレエントリーは多めにする

プレエントリーは多めにしておきましょう。 「後からエントリーしようとして締め切りを過ぎていた」という事態を防ぐためです。 プレエントリーしておくことで、その後のスケジュールを立てれたり、企業のより詳しい情報を得られたりします。

そのため、少しでも気になった企業は、積極的にプレエントリーをしておきましょう。

2.締切を確認する

応募書類の提出や説明会の参加予約には締め切りがあります。深く企業研究をして内容の良い応募書類が書けたとしても、提出期限を過ぎていればただの紙切れになってしまいます。

特にエントリー数を多くしたい人は、締切日を把握しておかないと、締切に間に合わずエントリーできないという事態が多発するので注意が必要です。 締切に間に合わせるためにも、定期的に締切情報をチェックしたり締切日をまとめたメモを取ったりしてスケジュール管理をしておきましょう。

3.エントリー数にこだわらない

初めての就活は不安になり、他の就活生に合わせようとしてしまいます。

しかし、就活では周りのエントリー数に合わせるのではなく、自分に合ったエントリー数を選ぶことが大事です。無理に多くしたり絞ったりする必要はありません。 周りに合わせようとして、あなたがストレスを感じたり就活をうまく進められなくなったりする可能性があります。

あなたの今後の人生を決める大事なタイミングなので、あなたが必要だと思うエントリー数を意識し、効率よく就活を進めていきましょう。

4.複数の業界にエントリーする

エントリーする業界は複数選ぶようにしましょう。一つの業界だけでは、他業界との比較ができず、本当にあなたに合っているかの判断が正確にできません。複数の業界の研究をしたり選考を受けたりすることで、あなたの適正ややりたいことが明確になる場合があります。

また、様々な業界を受けられるのは、新卒だけのメリットです。中途採用では即戦力が求められるため、転職できる業界が限られてきます。 さまざまな業界を知れる貴重な機会を最大限活用して、あなたに合う業界・企業を見つけましょう。

5.優先順位をつける

エントリーする企業に優先順位をつけましょう。 優先順位をつけることで、本当に入社したい企業のエントリーを逃す事態を防げます。

プレエントリーした全ての企業にエントリーしようとして、「志望度は低いけど締め切りが近いから」という理由で、志望度の高い企業を後回しにしてしまうことがあります。

その結果、締切に間に合わなかったり時間が足りずに納得できる応募書類が書けなかったりします。

このような事態を避けるためにも、エントリーする企業に優先順位をつけておき、優先度の高い企業は絶対にエントリーできるようにしましょう。

6.持ち駒が減ったら増やす

常に複数の企業にエントリーしている状態を作りましょう。 エントリーした企業が全て通過するとは限りません。就活は何千何万という学生が、多くても数百人の枠を争うため、落選する人の方が多いです。 落選することを考えて、最初にたくさんの企業にエントリーしてしまうのも良いですが、スケジュール調整が大変なので注意が必要です。

最初に一気にエントリーするのではなく、落選したら新しくエントリーをし、持ち駒を確保する方法もあります。 この方法でも、常に持ち駒がある状態を作れるので、精神的ストレスが少なくてすみます。

しかし、追加でエントリーするタイミングに、すべての企業が募集しているわけではないことは理解しておきましょう。

エントリー数は多くても少なくてもメリットとデメリットがある

就活におけるエントリー数は、多くても少なくてもメリットとデメリットが存在することが分かりました。

エントリー数を考えることは、どのような職種や企業を受けるかを考えることにもつながります。

企業選びに迷っている人には、従業員の健康管理やワークライフバランスを経営的視点で考えている、健康経営に力を入れている企業へのエントリーがおすすめです。

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