- 働き方改革
- 2022.09.16
会社員とフリーランスどっちがいい?それぞれのメリット・デメリットを解説
- 目次
Lancersでおこなわれた「フリーランス実態調査2021」によると、2021年度のフリーランス人口は約1,670万人となりました。2020年度のフリーランス人口約1,062万人と比べ、1年間で約508万人も増加しています。
また、経済規模も約17,5兆円から約28兆円へと大きな成長を遂げていることが分かっています。フリーランスだけでなく、副業・複業をしている方の数も2020年から2021年で約104万人増え、約812万人となりました。
引用元:フリーランス実態調査2021
今回は、会社員とフリーランス、それぞれのメリットやデメリットをご紹介します。
会社員とフリーランスの違いは大きく5つある
雇用形態
会社員は、企業と直接雇用契約を結んで業務をおこないます。正社員であれば契約期間の制限などもありません。
それに対してフリーランスは、企業と雇用契約を結びません。契約期間やプロジェクトごとに業務委託契約を結ぶことによって業務をおこなうという違いがあります。
収入の安定性
会社員は雇用されている以上、毎月一定の固定収入が約束されています。しかし、フリーランスは給与を大幅に増やすことができる可能性がある反面、契約がなければ収入が発生しません。
フリーランスが給与を増やすためには、業務のスキルやどれだけ仕事をもらえるかが重要なポイントとなってきます。
スケジュール管理
会社員は、出勤や休日の日数が企業の規則で決められており、守れない場合はクビになる恐れがあります。
フリーランスは、基本的に出勤日や休日は自由であることが多く、自分のペースに合わせて働くことができます。
信用度
フリーランスは会社員と比べて、クレジットカード・住宅ローン・自動車ローンなどを組むときに社会的信用が低くなりやすいです。
フリーランスであっても、軌道に乗れば会社員と同等の信用を得ることができますが、それまではお金に関する信用は低くなりがちです。心配な方は、ローンの契約や口座作成を会社員時代に済ませるとよいでしょう。
社会保障
会社員は社会保障が充実しており、雇用保険・医療保険・年金保険・労災保険などを受けることができます。保険料の負担額が半分になったり、失業時でも失業給付によって最低限の生活は送ることができます。
一方フリーランスは、会社員と比べ社会保障が手薄。年金受給額も月10万円近く低くなってしまいます。
会社員とフリーランスどっちを選んだらいいの?会社員のメリット6つ
保障関係が強い
会社員として働く1番のメリットは、保障関係の強さにあります。雇用保険・医療保険・年金保険・労災保険などがあり、払わなくてはいけないお金も企業が半額払ってくれるので、負担額を減らせるところも魅力です。
また、失業時や転職までの期間など一時的に仕事ができない場合も、一定期間勤務をしていれば最低限の生活が送れる程度の給与保障があります。万が一のことがあっても安心して生活を送ることができるでしょう。
福利厚生を受けられる
福利厚生とは給与以外の援助のことで、基本的には従業員やその家族に向けたものを用意しています。例としては、定期的な健康診断・有給休暇・育児休暇・家賃補助・退職金などがあり、企業によってさまざまな制度を受けることができます。
信用度が高い
会社員は収入源の安定性から社会的信用度が高く、住宅ローン・自動車ローン・キャッシングなどの審査に通りやすいです。理由は、会社員には毎月一定額の給与が支払われるためです。
オンオフを切り替えやすい
会社員は、出勤日と休日があらかじめ決まっている場合が多く、オンオフの切り替えがしやすいです。基本的には会社にいるときに仕事をすればいいので、家に帰った後は仕事をする必要がありません。
面倒な事務処理がほとんどない
会社員として働くと、税金関係の面倒な事務処理をほとんどする必要がありません。ただし、副業をしたい場合は、会社員として給与に上乗せして確定申告をする必要があります。
会社の名前を使用できる
個人として知られていなくても会社の誰々として知ってもらえたり、営業活動などでも有利に働かせられます。職種や業務内容によるところはありますが、会社員として実績を残しておけば、フリーランスとして独立した時も役立つケースもあります。
会社員のデメリット4つ
スケジュールの不自由さ
会社員は、急な残業をしなくてはいけなかったり希望通りに有給休暇が取れなかったりと、規則を守らなくてはいけない上にスケジュールが不自由な面があります。
人間関係を選べない
どんなに給料がよくても、人間関係に問題があってはストレスは溜まっていく一方です。
会社員として働いていくと、基本的にプロジェクトチームなど組織として動いていくことが多く、独断で仕事をおこなうことは許されません。チームや部署などで決まった以上は、なかなか人間関係を選ぶことは難しいでしょう。
給料が増えにくい
会社員として働くと、給料が増える時は人事評価のタイミングか転職のタイミングしかありません。継続的な成果を出し続けて仕事が評価された時に、やっと数千円~1万円程度の昇給となるので、一度に数十万円など大きな給料変動は期待できないでしょう。
キャリア形成がしにくい
会社員として入社しても希望通りの部署に入れる保証はありません。企業からの指示によって業務内容が決まるため、自分のやりたい仕事ができるとは限らないのです。キャリアプランが受け身になりやすく、理想のキャリア形成がしにくい傾向があります。
フリーランスのメリット5つ
収入が大幅アップする
フリーランスは自分が頑張った分だけ給料を大幅に増やすことができます。
会社員時代は、大きな業績をあげたとしても給与査定のタイミングでしか上がるチャンスがありません。しかし、フリーランスの葉愛、自分が仕事を成し遂げた分だけ給与も増えていきます。
スケジュールが比較的自由
フリーランスとして働くと、会社員のように決まった時間に通勤をする必要がなく、スケジュールを自由に決められるメリットがあります。
仕事の進捗がよくないなというときは連勤で働いたり、リフレッシュしたいというときはまとめて休みを取るなど、スケジュールの融通が利きやすいです。
人間関係を選べる
フリーランスは人間関係を選ぶことができます。社内の人と折り合いがつかないなど、苦手な人と関わるストレスがありません。
また仕事をするクライアントも自分で選ぶことができるので、馬が合わないときは契約を解除するのもひとつの手段です。ただし、まだフリーランスとして駆け出しのときや、収入が安定していない場合は、選択の自由は少ないかもしれません。
プライベートを充実させやすい
フリーランスは、契約した業務がしっかり進めば、それ以外の時間をプライベートにあてることができます。一緒に作業する規則などがあれば、時間の使い方は自由です。家族や恋人、友人との時間も合わせやすく、積極的に一緒に過ごす時間を作ることができます。
新しい実績を作ることができる
企業との仕事で信頼関係を築くことによって、自分の名前で新しい実績を作ることができます。企業の名前を使用せず自分の名前で勝負しなければならないため、大きな責任や不安、プレッシャーなど心的ダメージが大きいこともありますが、自分の力を試したいという方にはもってこいの働き方です。
フリーランスのデメリット5つ
不安定な収入
フリーランスは、企業と業務委託契約を結んで業務をおこなっていきますが、会社員と違って決まった額をもらえるわけではありません。完全出来高制となるため、体調不良などの理由によって業務できなかった場合、給料がゼロとなることもあります。
オンオフを切り替えにくい
フリーランスとして働くと、自由にスケジュールを組める反面、仕事とプライベートとの境目がなくなってしまう人も少なくありません。環境が整っていればいつでも仕事ができるため、1日中仕事をしてしまうという人もいるでしょう。
保障関係が弱い
フリーランスは会社員の時に保障されていた「雇用保険・労災保険・健康保険・年金保険」などの特典を受けることができません。保障ナシまたは全額負担となってしまいます。
フリーランスが加入できる社会保障は国民健康保険と国民年金、加入できない社会保障は雇用保険・労災保険です。
信用度が低い
フリーランスとして働くと、会社員として働いていた時よりも社会的信用度が低くなります。口座の作成・ローン関係・クレジットカードの契約などが通りにくくなったり、ローンが組めたとしても金利が高くなってしまったりすることもあるのです。
書類などの事務処理が大変
フリーランスは、経理や確定申告などの事務処理を自分でおこなわなければなりません。そのため、法律や契約など業務に必要となる情報について知識を蓄える必要があります。
会社員とフリーランス、結局どっちを選んだらよいのか
会社員に向いている方とは
会社員は少しずつスキルを積み上げていきたい方や、保障のない状態で働くのが不安だという方に向いています。また、税金関係の細かい事務処理が苦痛でやりたくないという方や、チームで協力して業務をおこないたいという方にもおすすめです。
フリーランスに向いている方とは
フリーランスは、実績をしっかりと積んだのちに、自分が作った売上をダイレクトに受け取りたいという方や、給与を大幅に上げたいという方におすすめです。また、企業の都合にとらわれずに自分の好きなことをしたいという方や、自由なスケジュールで働きたいという方にも向いています。
会社員とフリーランスどっちも取るなら健康経営優良法人に認定されている企業で本業を
会社員とフリーランスどちらかに絞るのではなく、どちらも選択するケースもあるでしょう。その場合は、健康経営に積極的に取り組んでいる企業を選ぶことをおすすめします。健康経営優良法人に認定されている企業なら時間外労働がなく、副業に充てる時間を健康的に確保することができます。
また、会社員とフリーランスそれぞれのメリット・デメリットについて把握しておくことによって、自分の性格に合った働き方を見つけ出すことができます。是非この記事を参考に、自分のキャリアについて吟味してみてください。
関連マガジン
-
- 働き方改革
- 2023.01.10
- 「収入を減らしたくない」「取得しづらい雰囲気」?男性が育児休暇を取得するデメリットと解消法をご紹介
- 2022年10月から育児休暇制度が見直され、より柔軟に育児休暇を取得できるようになりました。しかし男性...
- 2022年10月から育児休暇制度が見直され...
-
- 働き方改革
- 2022.12.07
- 小1の壁とは?子育てと仕事を両立するために|おすすめの対策・サービス5選
- 小学校に入学する子どもをもつ保護者の中には「小1の壁」に直面する家庭もあります。保育園のときとは生...
- 小学校に入学する子どもをもつ保護者の...
-
- 働き方改革
- 2022.11.29
- 障がい者が抱える仕事の悩みとは?就労状況や障がい者雇用の実態を解説
- 「ひとつの職場で長続きしない」「体調が安定せず働き続ける自信がない」近年、多様性の向上や法定雇用...
- 「ひとつの職場で長続きしない」「体調...
-
- 働き方改革
- 2022.11.28
- 「小1の壁」で退職しようか悩んでいるママへ|後悔しないように乗り越える方法をご紹介
- 共働きの家庭では、仕事と育児の両立について悩むことが多いのではないでしょうか。特に、保育園が終わ...
- 共働きの家庭では、仕事と育児の両立に...
-
- 働き方改革
- 2022.11.26
- スマートワークとは?働き方改革で生産性アップ|導入のポイントや事例をご紹介
- 労働力人口の減少によって長時間労働や人手不足などの問題に直面する近年、スマートワークという働き方...
- 労働力人口の減少によって長時間労働や...