- 健康経営
- 2022.07.13 (最終更新日:2022.07.26)
自分の職場がゆるブラック企業かも?特徴や働き続けるリスクとは
スキルも身に付かず成長もできない、また企業としての成長性も期待できないような企業はネット上で「ゆるブラック企業」と言われています。
ゆるブラック企業は、労働環境は決して厳しくはないといわれる一方、勤め続けることにはリスクもあります。現在働いている職場がゆるブラック企業の可能性がある場合は、これからのキャリアプランを考えて働き方を見直してみましょう。
ゆるブラック企業の特徴
「ゆるブラック企業」とはブラック企業でもホワイト企業でもない会社のことです。
ブラック企業は、長時間労働で休日出勤が多い、給与が安いことで離職率が高いです。ホワイト企業は、残業や休日出勤がほとんどなく、有給休暇の取得率が高く福利厚生がしっかりしているといった特徴があります。
ゆるブラック企業は、そのどちらにも当てはまりません。それでは一体、どういった特徴があるのでしょうか?
残業はないがスキルアップもできない
「楽だけれど、成長はできないし収入も上がらない」というのがゆるブラック企業の最大の特徴です。
残業はほぼなく、毎日定時に退社することができるので楽な職場と思われやすいです。しかし、「できることをひたすら同じように毎日繰り返す」ため、難しい業務や高いスキルを求められる業務がなく、スキルアップは期待できません。
働きやすいが会社に将来性がない
ゆるブラック企業の職場の雰囲気は悪くなく、和気あいあいとしています。殺伐としたムードとは真逆のため居心地は良く、働きやすいと言えるかもしれません。ただし、会社に将来性を感じる要素は少ないです。
特に頑張らなくとも勤務時間内に終わらせることができるような業務を、基本的に毎日繰り返すということから、成長実感をもつことはできないでしょう。成長に必要な適度なハードルもないことから、責任を負うような業務を任せられることはありません。そのため、企業においても将来性を感じることは少ないでしょう。
離職率が低い
ゆるブラック企業は業務内容がキツくなく、職場の雰囲気は悪くないので離職率は高くないと言われています。
毎日同じ作業を繰り返し行ってさえいれば、毎月決まった給与はもらえるため「楽」という理由で働き続ける人が多いようです。高収入を目指してガッツリ稼ぎたい、というような目標がなければ特にやめる理由がないとも言えます。
「離職率が低い」ことだけを切り取ると、企業としては好印象で問題がないように感じられますが、離職率が低い理由を見ると、決して前向きな理由ではないことがわかります。
ゆるブラック企業に勤めるリスク
ブラック企業では、業務時間内で到底終わらない業務量の仕事が延々と続くようなこともあるでしょう。そのようなブラック企業を経験してきた人にとっては、ストレスがないといった理由で、ゆるブラック企業を希望する人も中にはいます。
ただし、ゆるブラック企業に勤めることでリスクがあることを知っておきましょう。
モチベーションが保てず働きがいがない
ゆるブラック企業では、マニュアル通りの業務を繰り返すような仕事が多く、働きがいを感じることは難しいです。モチベーションとは、動機・やる気・意欲などが当てはまる言葉です。目の前の業務に意味を感じて取り組むことができ、乗り越えたいと思えるハードルがあると、「働きがい」を感じられます。このようなことを「モチベーションが上がる」などと表現されます。
働きやすくても働きがいがないのがゆるブラック企業です。
スキルアップできない
前述の通り、ゆるブラック企業の仕事は、単純作業でマニュアル通りに行えば誰でもできる仕事がほとんどです。専門スキルは不要であることから、スキルアップは期待できないでしょう。身に付くスキルは特になく、実務経験として積み上がっていくものがありません。
たとえブラック企業で長時間労働が辛かったとしても、スキルアップになれば転職活動で有利になることもありますが、ゆるブラック企業ではそれが皆無に等しいです。
職を失う可能性
ゆるブラック企業における単純作業の繰り返しは、正社員である必要はないかもしれません。アルバイト・パート、契約社員などの非正規雇用の従業員で賄えるケースもあるでしょう。最近ではコスト削減のために、単純作業はAIやロボットに代替しているという企業が増えています。日本特有の雇用システム「終身雇用」は崩壊しつつあるので、単純作業ばかりしている人は、最終的に職を失う可能性もあるのです。
希望する転職先が見つかりにくい
ゆるブラック企業では、身に付くスキルや武器になるような実務経験の積み上げができないことから、転職活動をしても書類選考の時点で不利になる可能性があります。中途採用で企業側が求めるのは即戦力であるケースがほとんどです。ある分野の専門的知識やスキル、実務経験の豊富さなどが重要視されるため、希望する転職先を見つけにくいでしょう。
ゆるブラック企業から脱出する方法
ご自身の会社がゆるブラック企業である場合、年齢だけ重ねてスキルも何もなく、最悪の場合職を失う可能性もあります。スキルが磨けるなど、自分が主体的に働くことで得られる働きがいを求めるなら、下記脱出方法を参考にしてみてください。
企業と個人の成長が見込める企業に転職する
ゆるブラック企業から脱出したいなら転職が手っ取り早いです。転職することで新しい出会いや発見があり、視野が広がります。転職する場合は、正社員など雇用形態に捉われる必要はありません。派遣社員や契約社員など、さまざまな雇用形態で転職活動すれば、正社員で限定するより、企業と個人の成長が見込める企業に勤めやすいでしょう。
プロに転職の相談をする
今後のキャリアに迷ったら、転職エージェントに登録して、相談してみることをおすすめします。転職相談は無料で実施されていることがあります。無料相談だけでも有益なアドバイスがもらえるため、ネットで情報収集をしてみると良いでしょう。
キャリアスクールに通う
やりたいことや自分の得意なことがわかっていも未経験である場合は、キャリアスクールへ通うことも検討してはいかがでしょうか。
実際、完全未経験だと転職するのはむずかしいのが実情です。中途採用の場合は、即戦力が求められることが多いため、未経験分野への転職を希望する場合は、キャリアスクールで知識とスキルを習得するのがおすすめです。
フリーランスになる
専門の知識・スキルがある場合は、それを生かしてフリーランスになるのも選択肢のひとつです。企業に属する必要がなく、上司や同僚に気を使う必要もありません。自分の裁量で仕事ができることで、やりがいや働きがいを感じやすいと言えます。
働くなら働きやすさと働きがいのある非ゆるブラック企業
終身雇用という考え方が無くなってきている今、一人ひとりに求められるのは実績や専門スキルかもしれません。
ハードルを感じてもフォロー体制や教育体制があり、着実にスキルを積み上げることができる、そして成長を感じられる企業への転職がおすすめです。ハードルを乗り越えることで身に付く経験は、転職で役立つのはもちろん、自分の自信にもなるはずです。
ゆるブラック企業であるかどうかを判断したいときは、従業員の心身の健康を維持・向上させることを企業戦略として位置付ける「健康経営」を行っているかどうかも指標にすると良いでしょう。
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