- ヘルスケア
- 2022.06.29
40代が向き合う仕事の悩みとは?具体的な対処法と転職事情についても解説
40代になると、仕事への向き合い方が変化します。
業務範囲の拡大や業務量増加への戸惑い、マネジメントを任されることで生じる葛藤、子どもの進学や親の介護といったライフイベントによる心境の変化は、40代だからこそ抱える悩みといえるでしょう。
今回は、その対処法や40代の転職事情について解説します。人生100年時代、長く生き生きと働くために、40代のキャリアプランを見直しましょう。
40代の仕事の悩み
厚生労働省が発表した令和3年上半期雇用動向調査結果には、各年代の離職理由が掲載されています。40代は、人間関係、会社の将来に対する不安、仕事内容、給料、労働時間などを理由に離職する人が多いようです。離職理由の代表的なものを詳しく見ていきましょう。
悩み①職場の人間関係が好ましくない
いずれの年代でも多くあがるのは、人間関係の悩み。職場内で嫌がらせを受けたり、上司に強い言葉で批判されるといったいわゆるパワハラは、年代問わず頭を悩ませる問題です。また、部下との関係が上手くいかず、業務がスムーズに進められなかったり、上司と後輩の板挟みに悩んだり、退職まで続く人間関係に思いやられるといったことは、40代特有の悩みといえるでしょう。悩み②能力・個性・資格を生かせない
社会人経験が長くなり、自分なりのスタイルが確立された40代。その能力や個性、身につけた資格を生かせないことにストレスを感じるケースもあります。同じ場所で長く働くことで、新しい知識や経験を得られず、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。また、社内での評価に頭を悩ませることも多いようです。役職者が増える年代で周囲と比較してしまったり、部下ができて責任が増し、求められる成果がより大きくなることもあります。社内で求められる立ち位置と、自らの能力・個性・資格の不一致は、大きなストレスになるでしょう。
悩み③給料など収入が少ない
仕事量に対して給料が見合わないとストレスの原因になります。特に40代は、責任の重い仕事が増えたり、勤務年数や役職が上がったりして、昇給への期待が高まるものです。一方で、役職の定まっている40代がこれまでと同じペースで昇給を望むことは難しい現状があります。若手に比べて昇進の難度が上がり、昇進による昇給は難しいでしょう。40代になり思ったように収入が伸びないことを悩む人は多いようです。
悩み④労働時間、休日などの労働条件が悪い
責任が増し成果を求められるようになると、激務に追われたり残業や休日出勤が増えたりして疲れてしまいます。体に不調が現れることも多い年代なので、思うように動けず頭を悩ませることもあるでしょう。求められる仕事量が対応できる範囲を著しく超えると、労働条件が悪いと感じストレスになるので注意が必要です。悩み⑤:管理職など責任のある立場を求められる
勤務年数が増え経験値が上がる40代は、管理職などを任せられることで生じる葛藤もあるでしょう。業務量や責任が増し、成果を出さなければならない状況は大きなストレスとなりえます。さらに、結果を出さなければリストラの対象になることもあるので、常に悩みが尽きない状況といえるでしょう。また、管理職を望まない人もいます。ずっと現場で仕事をしたい、部下を抱えてマネジメントすることに不安があるなど、管理職という働き方を望まない人にとって、管理職への人事異動は悩みの要因です。管理職という立場を望んだものの、いざ業務にあたるとマネジメントの難しさに思い悩むケースもあります。
悩み⑥:親の介護と仕事の両立
40代から、介護問題に直面する人も少なくありません。厚生労働省が発表した2019年 国民生活基礎調査によると、親の介護にあたる人は40代から増加しています。仕事と両立しながらの介護は難しく、介護のために離職を選ぶ人も多くいるようです。まだまだ働き盛りの40代にとって、介護問題は大きな課題といえるでしょう。40代の仕事の悩みに効果的な対処法
仕事をするうえで悩みができるのは当然といえるでしょう。まずは、自分がどのようなことで悩んでいるのかを明確にすることが大切です。そのうえでどう対処できるのか、事態はどのように改善するかを考えましょう。今回は、特に多い悩み事の対処法をご紹介します。
悩み①の対処法:人間関係の悩みに向き合う
自分の行動を振り返ってみると、その原因が見つかることもあります。普段の言動を客観的に思い返して、トラブルの引き金がないか探りましょう。特に、年齢や階級の異なる人との関係性には注意が必要です。また、自分に非がない場合でも、行動や考え方を少し変えると楽になる場合があります。つらいと感じる状況に共通点があるときは、自分の言動を変えてみるとよいでしょう。感じ方が人それぞれであるように、考え方次第で状況は変化します。どうしても変え難い状況は、仕事だからと割り切って考えることも大切です。
ただし、仕事の意見が対立することは人間関係の問題ではありません。業務内容に関する指摘や、仕事を進めるうえでの反対意見は仕事上必要なものです。人間関係の問題ととらえていることが思い違いである可能性もあるので、気をつけましょう。
悩み②の対処法:新しいことを始めてみる
新しいことに挑戦すると、楽しみの幅が広がります。能力や個性を生かせる趣味を始めたり、スキルを磨いて資格をとるのもよいでしょう。副業は金銭的不安の解決にもつながります。新しい挑戦をすることで、自分の選択肢を広げるだけでなく、仕事以外のに新たな生きがいを見つけられるかもしれません。悩み③④の対処法:転職・独立を考える
40代になると、仕事に関わる業界の知識・経験が身についているので、転職や独立を検討するのもよいでしょう。状況がなかなか改善しない場合には、環境を変えてみることも大切です。ただし、40代での独立後は再就職の難易度が高い傾向にあります。まずは冷静に考えて、衝動的になっていないか、思考が狭まっていないかなど、自身を見つめ直しましょう。考える余裕がない場合には、しっかりと休むことも大切です。
悩み⑤の対処法:新しいキャリアを構築する
自らのキャリアを振り返ると、これまでと異なるキャリアプランが開けるかもしれません。管理職がつらいと感じたら、どうしてつらいのかを明確にし、現場にこだわる理由を探ります。その結果、考え方が変わって管理職に興味を見出せることもあるでしょう。部署異動願いを出して、新たなキャリアを構築するのも対処法のひとつです。キャリアプランから、どのように働きたいかを改めて考えてみましょう。悩み⑥の対処法:介護サービスの利用で自分の時間を確保する
会社の協力を得たり、公的な支援サービスを利用したりすることで介護と仕事が両立できます。まずは、上司や人事に相談して、介護をしながら働く方法を模索しましょう。介護制度をはじめ、国や自治体による公的な支援サービスもあるので、役場などへ相談へ行くのもおすすめです。悲観的にならず、自分がリフレッシュするための時間を作って、仕事との両立を図りましょう。40代の転職事情
悩みと向き合っても状況が改善しないという人は、転職を検討することも手段のひとつです。一般的に、40代の転職は難しいといわれています。それは、求人数が少なく、求職者と企業の募集条件がマッチしづらいという現状があるためです。しかし、転職したい理由と希望条件、自分の経験の棚卸しをしっかりと行うことで、転職活動を有利に進めることができます。
また、健康経営に取り組む企業なら、長く生き生きと働けるかもしれません。社員の健康増進を目指す健康経営は、フィジカル面ばかりでなくメンタル面にも配慮しています。小まめな健康診断の実施や労働条件の改善、スキルアップ講習を開催するなど整備された環境なら、モチベーション高く仕事に取り組めるでしょう。転職活動の際には、健康経営導入企業をチェックするのもおすすめです。
キャリアプランを考えて、幸せな働き方を実現しよう
40代ならではの悩みとその対処法、転職事情をご紹介しました。まずは、今後どのような環境でどんな働き方をすれば幸せなのかを考えましょう。自分のことをしっかり深堀りして、自己分析し、幸せな生き方を明確にします。そのうえで、どのような働き方をすれば実現するのか、現在抱える悩みにどう対処すべきかを考えることが大切です。転職や独立といった選択肢もあります。40代こそキャリアプランを見直して、長く生き生きと働きましょう。
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