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  • 2022.05.30 (最終更新日:2023.03.23)

両立は難しい?仕事と子育て、どちらも頑張るためのポイントを取り入れて、自分らしく働こう

手をつなぐ親と幼い子ども
目次

共働き世帯が増えて、女性が活躍する時代。しかし子育ての負担もあり、仕事と家庭の両立に悩む女性は少なくありません。そこで今回は、女性が働きながら生き生きと子育てをするために役立つ制度や具体的なポイントを、家庭と職場の両面からご紹介します。

仕事と子育ての両立は可能?

付箋でチェックされたメモ帳とノートパソコン

内閣府が発表した「男女共同参画白書 令和3年版」によると、第1子出産前後に離職する女性は約5割。これまでは6割前後が出産を機に離職していたので、就業継続率は上昇しているといえるでしょう。しかし依然として、出産、子育てが女性の離職に大きく関わっています。

その理由に、子育て期である30〜40代の男性は会社で重要な仕事を任されたり役職についたりと、家庭に関与しづらいことがあげられます。子育てにおける女性の負担が大きい一方で、経済的安定を求めて共働きをする夫婦も増えている現状から、仕事と子育ての両立に悩む女性は少なくありません。

そこで今回は、女性が働きながら生き生きと子育てをするために、役立つ制度や具体的なポイントを、家庭と職場の両面からご紹介します。

子育てと仕事を両立させる1日のタイムスケジュール例

抱き上げられて笑う赤ちゃん

子育てと仕事の両立には時間をやりくりする必要があります。職種や勤務する時間、家族形態などはそれぞれ異なるため、働くママ(ワーママ)のタイムスケジュールに正解はありませんが、実際にどのように子育てと仕事を両立させているか気になりますよね。

ここでは保育園に預けながら勤務するワーママの、1日のタイムスケジュールをご紹介します。

6:00

起床、朝食、お弁当の準備

6:30

家族をおこして朝食

7:30

出発

8:00

保育園に子どもを預ける

9:00

出社

16:00

退社

17:00

お迎え、夕食の支度

18:00

夕食

18:30

食器洗い

19:00

お風呂、洗濯

20:00

洗濯

20:30

自分時間

21:30

就寝


上記のスケジュールはあくまでも「日中働いている、時短勤務制度を活用した一例」です。出社から退社、洗濯まで休む間もなく動いていることがわかります。自分時間がとれるのは、就寝前の約一時間。自分時間とは言っても、保育園の連絡帳の確認や準備、仕事の連絡事項などの確認などをしていたら、あっという間に寝る時間になることがわかります。

子育てと仕事を両立させるポイント

赤ちゃんに離乳食をあげる女性

子育てと仕事を両立させるためには、家族によるサポートと勤める職場からの理解が必要です。実際に子育てと仕事を両立させているワーママは、どのようなことを実践しているのでしょうか。家庭と職場でのポイントを、それぞれ詳しく解説していきます。

1.【家庭編】子育てと仕事を両立させるポイント

まずは、家庭における家事のバランスを見直します。働く女性の多くは、1日中仕事をしてなお、家事をこなさなければなりません。その負担を軽減させるためには、家族の協力や便利なサービスを活用しましょう。仕事と子育てを両立させるために、分担できるポイントをご紹介します。

1-1.家族で話し合って分担する

主婦として、また社会人として、やるべきことをすべて一人でこなすのは難しいものです。夫や親戚、実家など、協力してくれる人に相談して頼ることも大切です。また、子どもが大きくなってきたら、自分のことは自分でするという意識づけを行いましょう。服を畳む、弁当箱を洗うなど、小さな家事は働く女性の負担を減らすだけでなく、子どもの自立にもつながります。

1-2.家事にかかる労力を減らす

時間の有効活用のために、便利なサービスを活用しましょう。衣類乾燥機や食器洗い乾燥機、お掃除ロボットなど、家事の手間を省く便利家電の導入がおすすめです。買い物にはネットスーパーや食材宅配サービスを利用すれば、時間が節約できるだけでなくよけいな買い物をしなくなるので経済的。

スマホアプリには、家族のスケジュールを共有できるものや、1週間分の献立を考えてくれるものもあります。また、家事や育児にかかる手間を代行サービスに外注することも時間の有効活用につながるでしょう。 便利なサービスを利用することに罪悪感が生じるかもしれません。

しかし、家族との時間を確保し、忙しい女性がより自分らしく暮らすために必要なことです。負担に感じることを見直して、頼れるところは頼れる人、頼れる機械に任せましょう。

1-3.完璧を求めすぎない

限りある時間のなかで、仕事、子育て、家事すべてを完璧にこなそうとすると、ストレスや疲労が溜まってしまいます。

そのような状態が続けば、いつか心が折れてしまうでしょう。仕事と子育ての両立のためには、「できることだけやる」と柔軟に考えることが重要です。完璧を求めてやらなければならないことを追うのではなく、できたことに焦点を当て、できた自分を褒めてあげてください。

1-4.育児休業は男性も取得できる!

介護・育児休業法に基づいて、子育てのために取得できる「育児休業」。対象となるのは1歳未満の子どもがいる男女です。女性ばかりでなく、男性も取得することができるので、家族で相談して上手に活用しましょう。

2.【職場編】子育てと仕事を両立させるポイント

家族からのサポートを受けたり、家事にかかる労力を減らせたとしても、働き方のバランスも考えなければ、子育てと仕事を両立させることはできません。

2-1.子育てしやすい環境の職場を選ぶ

子育てしやすい環境の職場とは、具体的にはどのようなところを指すのでしょうか。子育てしやすい仕事探しのポイントは大きく5つあります。

  • 時短勤務や休暇が取りやすい職場か

  • 子育てしやすい職種か

  • 自宅や保育園・幼稚園・小学校から近い場所か

  • 子育て中のママが多い職場か

  • くるみんマークの認定を受けている企業か


最近では時短勤務ができる会社が増えているので、選択肢のひとつに加えるのもいいでしょう。フルタイムで勤務するなら、子どもの体調などによって急な欠勤や早退もしやすい職場を選ぶのがおすすめです。

職種としては土日祝日子どもの休みに合わせて休みたいといった希望が通りやすい仕事がいいでしょう。自宅や保育園、幼稚園、小学校から近い職場を選べば、通勤時間を短縮することができます。

子育て中のママが多い職場なら、職場の子育てに対する理解や体制が整っていることがわかりますし、同じ立場で理解があり相談もしやすいでしょう。

最後はくるみんマークの認定を受けているかどうかです。くるみんマークとは、男女問わず子育てしやすい環境を整えている企業に送られるマークです。認定を受けるためには、厚生労働省が設けている基準を満たす必要があるため、子育てしやすい職場づくりがされているかどうかの指標にできます。

2-2.勤務形態を見直す

勤務時間帯や時間数を変更して、家事や育児にあてる方法があります。「短時間勤務制度」は1日6時間以上働いており3歳未満の子どもがいる場合に、正社員・契約社員・パートタイムといった勤務形態を問わず利用できます。

「短時間正社員制度」はあらかじめ短時間で社員契約する制度で、所定労働時間が短いこと以外はフルタイム正社員と条件が変わりません。このため、働く女性以外にも介護や通学、定年後雇用の際など、幅広く活用されています。

「育児時間の制度」は1日に30分以上の休憩を2回取ることができる、働く女性のための制度です。授乳するための時間として設けられた制度ですが、現在は、朝や夕方に取得して家事や育児に余裕を持たせるために活用されることが多くなっています。

このような制度が法的に整備されています。勤務時間を検討することで仕事と子育てを両立しやすくなるので、勤め先の会社や就職活動の際に確認してみましょう。

2-3.子どもの病気や怪我には看護休暇を活用する

子育てには、急な病気や怪我がつきもの。小学校入学前までの子どもが1人いれば年に5日、2人以上であれば年に10日の「看護休暇」を取得可能です。時間単位でも取得できるので、突然のトラブルにも安心して対応できます。

働く女性に優しい制度を設けた企業が増え、共働き世帯も増加しているため、仕事と子育ての両立に理解が深まっています。それでも、仕事に突然穴をあけるとなると気後れしてしまう人がいるかもしれません。

こういった制度をスムーズに活用するためにも、日頃から職場の人間関係に気を配り、コミュニケーションをとっておきましょう。自分の状況を理解してくれる上司や、同じく子育て中の同僚の存在があると安心ですね。

2-4.在宅勤務制度を活用する

在宅勤務制度を活用すれば、家事や育児に使える時間を増やすことができます。例えば職場まで片道30分かかる場合、往復時間は約1時間になりますよね。在宅勤務になれば、その1時間が使える時間に変わるのです。

保育園に通っている子どもがいる場合、仕事の開始時間に合わせて保育園に登園させることができます。出社していたころは、時間がなくて夜にしていた洗濯も、子どもの起床時間に合わせて洗濯機のスタートボタンを押せば、朝でも十分間に合うでしょう。

ほかにも、通勤時間がなくなると、仕事の開始時間ギリギリまで子どもと一緒に遊んだり、業務が終了した後はすぐお迎えにいけたりなど、メリットがたくさんあります。

2-5.転職する

子持ちでは働きづらさを感じたり、時短勤務ができなかったりなど、会社や上司と話し合いをしても解決できない場合は、転職するのも選択肢のひとつです。

子育て中に転職先を決める際の条件として必ずチェックしておきたいのが、育児と仕事の両立がしやすい制度が整っている会社かどうかということ。健康経営の会社なら、時短勤務や時差勤務、フレックス勤務などの勤務制度を取り入れていることが多く、子育て中でも柔軟な働き方がしやすいでしょう。

ただし、制度があるだけで安心するのはまだ早いです。制度はあるものの、実際に利用された実績がない、もしくは会社自体に制度はあっても、配属される部署によっては利用対象外といったケースもあるためです。

そのため、ご自身が配属される予定の部署での利用実績があるかどうか、実際に利用したワーママがどのように働いているかも確認しておきましょう。

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子育てしながら働きやすい仕事3選

自宅リビングでノートパソコンを使ってリモートワークする女性

勤め先を変えたり、両立できそうな業務形態に転換したりするのも方法の1つです。さらに、健康経営認定制度を導入している会社なら、社員の健康とその暮らしを積極的に応援しています。子育てと仕事の両立も推奨しているので、就職活動の参考にしてください。

また、正社員やパートなど条件が異なるので、自分にあった働き方を見つけましょう。今回は、子育てと両立しやすいお仕事をそれぞれ3つ、ご紹介します。

子育てと両立しやすい正社員のお仕事

短時間勤務や在宅ワークが中心だと、子育てとの両立もしやすいですね。就職活動の際には、勤務形態の選択肢を確認してみると良いでしょう。

1、Webデザイナーなどの在宅ワーク

在宅で仕事がしやすく、未経験からの転職やフリーランス、副業として注目が集まっている職種の1つです。スキルが求められるので、デザインの基礎やデザインツール「Photoshop」・「Illustrator」の使い方、コーディングの基礎などを学習する必要があります。

2、事務職

土日祝日に休みの場合が多く、残業が比較的少ない事務職は、子どもと生活リズムをあわせることができるので働く女性におすすめです。しかし未経験での就職活動は採用機会が少ない傾向にあります。まずは派遣やアルバイトで事務職を経験しておくと、就職や転職がしやすくなるでしょう。

3、コールセンター

お問い合わせや申込みへの電話対応を行ったり、商品やサービスを売り込むために電話をかけるなど、座ったままでできるコールセンターの仕事。受付時間が決まっているので、休日出勤や残業が発生しにくいのが特徴です。さらに、コールセンターの仕事は人手不足の傾向にあるので、採用確率が高くなります。正社員として働きたい場合におすすめです。

子育てと両立しやすいパートのお仕事

シフトが組みやすかったり、主婦仲間が多いパートのお仕事。まずはパートで経験を積んで、正社員雇用を目指すのも良いでしょう。

1、レストランやカフェのホール・キッチンスタッフ

未経験からも就業可能なキッチン・ホールスタッフの仕事。短時間でも働くことができたり、シフトの融通がきく場合も多いので、子育てしながら隙間時間に仕事をしたい場合にはおすすめです。

2、軽作業・製造スタッフ

決められた作業で汎用性が高く、1日からの単発アルバイトを募集していることもあります。専門的な作業を行う場合は、スキル習得も可能です。

3、スーパーや百貨店の品出し・レジ打ち業務

未経験者にも一から教えてくれる場合が多いので、安心して働けます。また、自宅から近い店を選べば、通勤の手間がかかりません。同僚に同年代の女性が多いので、仕事はもちろん子育てのことなど相談しやすいのも嬉しいポイントです。

自分らしく、無理のないバランスで仕事と子育てを両立しよう

仕事と子育ての両立方法は人それぞれです。環境によって選択肢が異なるので、家族の協力や国の制度を活用しながら、自分らしく働きましょう。「こうしなければならない」という理想のスタイルを追求するのではなく、肩の力を抜いて、自分なりの仕事と子育てのやり方を見つけてください。

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