- 健康経営
- 2022.05.17
パワハラ上司にもううんざり!パワハラされたときの正しい対処法とは?
パワハラの定義とは?
まずは、パワハラとはどのようなハラスメントを指すのか明確にしていきましょう。ご自身がパワハラと感じたことは、果たして世間から見て本当にパワハラと認定されるのでしょうか。
労働施策総合推進法30条の2第1項におけるパワハラの定義
労働施策総合推進法30条の2第1項では、どのような要素をパワハラと定義するのか明記してあります。- 職場において優越的な関係に基づいておこなわれる言動
- 1が業務の必要かつ相当な範囲を超えておこなわれること
- これにより、労働者の就業環境を害すること
たとえば、仕事をズル休みした部下を上司が強く指摘した場合、指導の範囲におさまる可能性があります。ただし、「そんなんだから、君は友人が少ないんだよ」といった人格を否定するような発言を何度も繰り返したときは、パワハラに該当する可能性が高いです。
このようなパワハラがあると、労働者の就業環境は悪くなります。圧力によって生まれた就業環境への悪影響も、パワハラと認められます。
パワハラの種類
パワハラの状況は複雑で、さらに多様化されています。厚生労働省は、代表的なパワハラの種類として以下6つを挙げています。1. 身体的な攻撃
2. 精神的な攻撃
3. 人間関係からの切り離し
4. 過大な要求
5. 過小な要求
6. 個の侵害
身体や精神に対する攻撃だけでなく、特定の人間関係から切り離すこともパワハラです。対応するのが到底難しい業績目標を設定するなど、過大な要求をされることをパワハラと認識している人も多いですが、過小な要求をすることもパワハラに当たります。
過小な要求とは管理職にもかかわらず、仕事を与えないといったケースが該当します。個の侵害とは、本人のプライベートを本人の許可なく公表したり、職場外でも監視したりする行為を指します。
パワハラの具体的な対処法
パワハラされているという自覚があっても、仕事内容に不満がないから辞めたくないという人もいるでしょう。パワハラ被害を回避するべく、効果的な対処法をご紹介します。
パワハラの証拠を残す
パワハラをされたときは、きちんと証拠を残しておきましょう。証拠があると相談窓口でパワハラ被害を訴えるときに説得力が出ますし、具体的なアドバイスをもらいやすいです。たとえば、身体や精神への攻撃を受けている場合、ICレコーダーで音声を録音すれば、そのときに取り交わされた会話がデータとして残ります。
ICレコーダーでの録音が難しいときは、日々のパワハラを日記に記録しておくのもいいでしょう。誰からどんなことをされたか、パワハラを受けた日時はいつか、誰か目撃していた人がいるかなど、パワハラを受けたときの詳細を書くことが重要です。
パワハラの相談窓口に連絡する
厚生労働省や全国労働組合総連合などが設置した相談窓口に連絡する対処法もあります。相談先はいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。- 労働基準監督署の総合労働相談コーナー
- 労働相談センター
- 労働条件相談ほっとライン
労働基準監督署の総合労働相談コーナー
労働基準監督署の総合労働相談コーナーでは、専門スタッフによる電話相談や面談ができます。相談することでアドバイスや指導を受けられ、労働基準法に違反している可能性がある場合、行政指導ができる部署に連絡してくれます。社内の相談窓口だと気が引ける人、外部から会社にパワハラをやめるように働きかけて欲しい人におすすめです。
労働相談センター
労働相談センターは、全国労働組合総連合が運営するパワハラの相談窓口です。パワハラの定義に合致しているかどうか曖昧でも、社内でのいやがらせで困っている場合に利用できます。法的な対処法があれば提示してくれますし、相談内容によってはパワハラを辞めさせる方法を具体的に教えてくれます。
相談時間は土日祝日を除く10:00~17:00までです。カレンダー通りに仕事をしている方は相談時間を確保する必要があります。
労働条件相談ほっとライン
労働条件相談ほっとラインは、労働基準関係法令にまつわるトラブルについて相談できる機関です。時間外労働が多すぎて違法になっている、賃金不払残業などが発生していたりする場合が該当します。会社の指導を直接行う機関ではありませんが、相談内容に応じて関係機関を紹介してくれます。匿名で相談できるため、職場に残りたいときや、変なうわさを立てられたくないときにおすすめです。
まとめ
パワハラの定義と対処法についてご紹介しました。いやがらせに耐えられなくなったときには相談窓口があるのでぜひ相談してみてください。
今の世の中は、パワハラはされた側がどう感じるかが大切だという風潮になってきています。専門の相談窓口に頼ることに抵抗があるならば、身近な相談できる人に話すことから始めるのも一つの手段です。
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