- 就職/転職
- 2022.05.20
確定申告の経費とは?計上できるもの・できないものを紹介
経費として計上できるもの
1.租税公課
租税公課とは税金の支払いのことで、個人事業税・固定資産税・消費税・印紙税などが含まれます。事業主個人の相続税や交通違反時の罰金、贈与税などは租税公課として経費計上することはできません。
2.接待交際費
事業で関わりのある取引先との会食や手土産、お中元などが接待交際費に含まれます。個人事業主の場合、混同されやすいのですが、友人との食事などプライベートでの交際費は含むことができません。
また、会食の二次会以降の料金は接待交際費として認められていません。接待交際費として認められているのは一次会の飲食までです。
3.旅費交通費
電車やタクシーなど事業で必要な交通費は旅費交通費に含まれ、経費として計上できます。出張でビジネスホテルに宿泊した場合は、その宿泊料も含まれます。
プライベートと事業で同じ車を使用している場合は、駐車場代を事業分のみ割り出して計上する必要があります。車のガソリン代も旅費交通費として処理することが可能です。
4.消耗品費
事業で使用するパソコンや文房具、デスクなどの備品・消耗品は、消耗品費として経費計上できます。消耗品費は「10万円未満」「1年未満の使用可能期間」のいずれかの条件に当てはまれば経費に含むことができます。
5.広告宣伝費
事業を宣伝するための料金を経費として計上できます。テレビCMや有名人へのSNS投稿依頼だけでなく、取引先に渡すカレンダーなどの贈答品も、広告宣伝費として処理できます。
6.水道光熱費
水道や電気、ガス代などが水道光熱費に該当します。事業用として事務所を借りている場合、事務所で発生した水道光熱費の全額が含まれます。自宅で仕事している場合、事業分の水道光熱費を割り出して計上する必要があるため注意が必要です。
7.事務所を借りる時の礼金
事務所を借りるときの礼金が20万円未満であれば、地代家賃として経費計上できます。20万円を超えると、資産に含まれてしまうため、経費ではなく減価償却費とする必要があります。
8.修繕費
事業で使っている自動車や実店舗などの修理代は修繕費に該当します。事業内容が不動産経営である場合、原状復帰するための費用も経費計上できます。
9.通信費
電話代やインターネットの通信料などが含まれます。プライベートでも使っているものに関しては、全額を経費として扱うことはできません。事業分のみ割り出して経費計上する必要があります。
10.外注工賃
外注工賃とは業務を外注した時に発生する手間費や下請賃料のことを指します。
ホームページの運営や水道工事など外部業者に依頼して代金を支払った場合、外注工費として計上できます。ただし、税理士や弁護士などへの支払いは外注工費ではありません。支払手数料や支払報酬として帳簿づけします。
11.給料賃金
従業員への給料や賞与のことで、経費として計上することができます。ただし、事業主の専従者の給料は経費として含むことができません。
12.福利厚生費
健康診断や食事など従業員のために使った経費が福利厚生費に該当します。事業主本人のみ、あるいは事業主と専従者のみの場合は、適用することができません。
経費として計上できないもの
1.事務所を借りる時の敷金
敷金はお部屋から退去する時に返ってくるお金で、資産に含まれます。減価償却しなければいけないので、経費として扱うことはできません。ただし、返ってきた敷金の一部を修繕費に使用した場合、その金額分のみ経費として計上することができます。
2.借入金の元本返済
借入金の元本返済は、経費に含むことができません。なお、事業用の借入金の利息は経費に当てはまります。
3.個人事業主自身の給料や年金
個人事業主の給料や健康診断の費用は経費として計上できません。また個人事業主には福利厚生がなく、ご自身が通うスポーツジムや健康診断などの費用は経費計上できません。ただし、従業員の給料や健康診断代であれば経費に該当します。
4.親族への給料
生計を一にしていない親族への給料は必要経費になりますが、生計一にしている親族への給料は、基本的に経費として計上することはできません。ただし、青色申告者に関しては一定の要件を満たす場合、青色申告事業専従者給与として経費計上することが可能です。白色申告では、経費でなく事業専従者控除として処理されます。
5.固定資産としてみなされるもの
事業に関わる備品・消耗品は、10万円を超えると固定資産に含まれます。また、法定耐用年数に応じて減価償却をする必要があります。
まとめ
ご自身で確定申告を行う場合、経費に計上できる科目と計上できない科目を正しく知っておく必要があります。万が一、計上した経費に不備がある場合、税務署からの指摘で申告内容の修正が必要になる可能性もあります。
確定申告は間違いなく、しっかりと確認した上で提出することが大切です。自分で確定申告を行うのが不安という人は、税務署へ相談したり、税理士に任せるのもおすすめです。
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