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  • 2022.03.07 (最終更新日:2022.03.27)

働く女性のキャリアプラン!年齢とともに訪れるライフイベントとの両立

目次

ライフイベントとキャリアの両立は可能

女性 キャリア 生きているとさまざまなタイミングで、大きなライフイベントを迎えます。性別に関係なく、女性も男性も皆それぞれが大きな節目を迎えるのです。

とはいっても、妊娠や出産、子育てや介護など女性への負担が大きいのは事実です。またこうしたライフイベントを迎えるたび、世界中の女性たちは自分のキャリアについて深く考えます。

深く考えた結果、それまで築いてきたキャリアを諦めてしまうのです。しかし、働く女性たちもライフイベントとキャリアの両立は可能です。今回は「女性のライフイベント」をテーマに、女性に訪れる4大ライフイベントとキャリアとの両立についてお話しします。

女性が迎える4大ライフイベント

女性 結婚 すべての女性に当てはまるものではありませんが、ほとんどの女性が迎えるであろう、人生を左右する4大ライフイベントを紹介します。

結婚

「寿退社」という言葉があるほど、一昔前は結婚を機に退職する女性が多くいました。現在は共働き夫婦が一般的となり、結婚後も同じ会社で働き続ける女性も多くいますが、場合によっては退職せざるを得ないケースもあります。

たとえば、夫が転勤するケースです。この転勤をきっかけに結婚する夫婦もいますが、夫の転勤に付くため退職する女性もいます。転勤先でキャリアを活かした仕事が見つからず、本来自分が目指していたキャリアプランとは異なる道を進むことになるのです。

妊娠・出産

女性のライフイベントにおいて、キャリアとの両立が最も難しいのは「妊娠・出産」でしょう。個人差はありますが、妊娠中はつわりで食事ができないばかりか、匂いで強い吐き気を催すこともあります。これまで通りの仕事ができず早退や欠勤することもあるでしょう。

産休制度もありますが、取得前例がなかったり出産に対して募る不安が影響したりなど、休業制度を利用せず退職を選ぶ女性はまだまだ多いのが現状です。

子育て

妊娠・出産と同様、子育ても女性にとって大きなライフイベントのひとつです。子育ては夫婦ふたりで行うべきことですが、父親である男性よりも母親となる女性が担うものという考え方が根強く残っています。

そのため、男性はこれまで通り仕事を続けるのに対して、女性は退職やキャリアを諦め仕方なくパートタイマーやアルバイトとして働く例も少なくありません。

また、保育所に入れない待機児童問題や子どもが小さく体調を崩しやすいために会社を早退したり欠勤したりすることに、会社や同僚の理解が得られないためやむを得ず退職するケースも多くあります。

介護

ライフイベントのひとつとして、40代以降の女性に多いのが「介護」です。自身の両親はもちろん、祖父母や義理の両親の介護を行うケースもあります。

施設や訪問ヘルパーへの依頼も可能ですが、自身がフルタイムで働くとすると週5での依頼でかなりの費用が必要です。そのため、自身で介護を行うとしても体力的な面はもちろんのこと、子育て以上に精神面への負担が大きくかかります。

とくに介護は、子育てよりも夫側である男性の協力が得られないことが多く、仕事との両立が難しいライフイベントのひとつです。

ライフイベントを機に離職する女性の割合

女性 介護 内閣府が出した「ライフイベントによる就業形態の変化」(平成23年)のデータによると、結婚を機に離職する女性は約28%、第一子出産を機に離職する女性は36%となっています。同じく内閣府が出した「平成26年版高齢社会白書・高齢者の健康・福祉」のデータを見ると「介護・看護」を理由に離職(転職)した女性は約60%にも上ります。

介護を理由とした離職について、第一子出産よりも約25%高いこの数値は、出産や子育てよりも負担が大きく両立の難しいものであることがうかがえます。

また、女性の産休・育休の取得率が80%を超えるのに対し、介護休業の取得率は1%以下となっているのが現状です。介護休暇は産休・育休のように取得例が少ないこともあり、取得しづらい空気感や会社からの理解が得られにくいなどが原因として挙げられます。

子育てに関しては、時間が進むほど手がかかりにくくなりますが、介護は時間が進むほどに手がかかります。子どもと違い、体も大きく要求や主張がしっかりしていることも多いため心身ともに疲弊します。体力面でも苦労することが多いだけでなく、子育て以上に夫となる男性の協力が得られづらいケースがほとんどのため、仕事との両立どころではないのが現状です。

キャリアと両立する女性の働き方

女性 リモート 上記で紹介した大きなライフイベントと自身のキャリアを両立させている女性も多くいます。働く先輩女性のスタイルやその他両立しやすい働き方を紹介します。

転職

女性が働きやすい環境がすでに出来上がっている会社は多くあります。そうした会社では、“ワーキングママ”と呼ばれる子育てをしながらキャリアを積み上げている女性やイキイキと自分らしく働く女性が多いため、子育てに伴う早退や欠勤などに対し理解や協力が得られ働きやすい傾向にあります。

現在働く会社の環境改善を待つよりも、すでに環境が完成しつつある会社へ転職した方が安心して出産・子育てに専念できます。

転職活動をする際は、「産休・育休」「介護休暇・休業」があることはもちろん、しっかりと取得歴や取得率の記載があることを確認するのがポイントです。

時短勤務

現在働いている会社の居心地や考え方が好きで離れたくない、という方もいらっしゃるでしょう。

そうした場合は、時短勤務・フレックス制・リモートワークでの働き方がおすすめです。「フレックス制」はまだまだ導入企業が少ないものの、ここ数年で「リモートワーク」を許可・導入する会社がグッと増えました。“週〜日までは可能”というところもあるため、自宅のネット環境を整え活用してみましょう。リモートワークであればフルタイムで働きやすいケースもあるため、一度検討してみてください。

最も身近に感じられるのは、「時短勤務」です。とくに女性の多い会社は、時短勤務を取り入れている場合も多く活用実績が多いのも魅力です。また、子育てに余裕がでてきたときにフルタイムへ切り替えやすいというメリットもあります。

子なし選択

「結婚=子をつくる」という考えは、まだ根強いものの少しずつ変化しています。子どもをもつことを考えていない、いわゆる「選択子なし夫婦」は、約3%強います。つまり、100組に3組はもともと子どもを希望していないということです。

それでも結婚後は遅かれ早かれ子どもをもつという考えが一般的ですが、本当にそうでしょうか?もちろん、子どもがいるからこそ感じられる幸せはたくさんあります。しかし、子どもがいないからこそ叶う理想も多くあります。

選択子なし夫婦の大きな魅力は、「金銭的余裕」と「時間の余裕」です。子ども1人を大学まで行かせる場合にかかるお金は、2,000〜3,000万円ほどと言われています。その分のお金が浮くことを考えると、夫婦のために使えるだけでなく子に費やす時間を仕事や夫婦時間に充てることも可能です。

しかし子の有無に関しては、パートナーとよく話し合って決める必要があります。

専業主夫

「男は仕事、女は家庭」という考え方も変わりつつある文化です。近年、働く女性の増加にともない、女性がキャリアを追うスタイルも活躍する会社も増えました。また、「専業主夫」は女性からの視点だけでなく、男性視点でも希望する方が増えています。

「働くことも嫌いではないが、家事や子育ての方が好きで得意だ」と感じる男性も少なくありません。2015年の国勢調査では、専業主夫の家庭が全体の約5%を占める結果になっています。

“専業”に限らず、夫側がフルリモート勤務により在宅しているため食事の用意や掃除洗濯を担当し、外に働きに出る妻側が子どもの送り迎えを担当するケースもあります。働き方や考え方が多様化してきた現代だからこそできるスタイルのひとつです。

まとめ

女性 子育て 女性にも男性にも、人生を左右するライフイベントはありますが、圧倒的に女性への負担が大きく、女性が自分を犠牲にしているからこそ成り立っていることも多くあります。

昔は女性が自分のキャリアを追うことも、子どもをつくらない選択をすることも良しとはされていませんでした。今もそうした考え方は根強く残っていますが、女性の活躍推進や多様性を認める社会がつくられてきたことで、キャリアとライフイベントを両立できる世界になりつつあります。自分にも家族にも最適なスタイルを探していきましょう。
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