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- 2022.02.01 (最終更新日:2022.03.27)
確定申告とは?必要な人と不要な人の解説と、やり方の流れをシミュレーション

意外と知らない確定申告

年明け頃からよく耳にするようになる確定申告、みなさんはどれだけ理解しているでしょうか?
会社勤めのサラリーマンは自分でやる必要がない場合も多く、フリーランスなどの個人で仕事をしている人が対象というイメージを持っているかもしれません。
しかし確定申告が不要な人でも、「した方がいい」というケースもあります。
人によっては知らないうちに損をしてしまっているかもしれず、実にもったいないことです。
今回は意外に理解していない確定申告について、そもそも何なのかという基本の知識と、実際に確定申告するときにはどうしたらよいのか、事前の準備から納税までの流れを解説していきます。
また今のコロナ禍のご時世、確定申告する方法の一つとして「スマホでの申告」も注目されています。
こちらの解説も最後にあるため、ぜひ参考にしてください。
確定申告とは?

早速ですが、確定申告とは何なのでしょう。
概要
1年間の総所得とそれにかかる税金を計算し、国(税務署)に納める税額を報告する手続きです。
これにより、会社で源泉徴収された税金との過不足も精算されます。
この1年間という計算期間がいつからいつまでを指すかというと、「毎年1月1日〜12月31日まで」の1年間で、その内容を翌年2月16日〜3月15日の内に税務署へ報告・納税するという流れです。
もし期限日が土日祝であれば、休日明けの平日が期限となります。
行わないとどうなるの?
期日内に確定申告を行わなかった場合、以下のペナルティが発生するため注意しましょう。
- 納める税金に追加して、最高で20%の税率で「無申告加算税」がかかる
- 納める税金に追加して、最高で14.6%の税率で「延滞税」がかかる
- 最大65万円である青色申告特別控除の枠が、最大10万円まで減額される
- 2年連続で遅滞した場合、青色申告の承認が取り消される
確定申告が必要な人・不要な人

確定申告は全員が必要というものではありません。
必要な人と不要な人、さらには不要な人の中でも確定申告した方がいい人を、それぞれ解説していきます。
個人事業主・フリーランス
個人で仕事をしている個人事業主やフリーランスの人は、会社が申告してくれる会社員と違って当然自ら申告しなければなりません。
しかし所得が基礎控除額である48万円未満しかない場合や、赤字であった場合に関しては確定申告が不要となります。
不動産収入や株取引による収入があった人
家や土地、マンションや駐車場の賃貸といった不動産所得がある人は申告の必要があります。
また株取引やFXなどの譲渡益が48万円以上ある人も原則必要です。
もしこれが、NISAや積立NISAといった非課税投資枠内での投資である場合や、源泉徴収が自動で行われる特別口座を利用している場合は申告が不要になります。
一時所得がある人
例えば競馬の払戻金や、法人からもらった金品、懸賞で当たった賞金品などを「一時所得」というのですが、これが「収入を得るために支出した金額+特別控除額」よりも大きく、所得税が発生する場合は、確定申告が必要です。
以下に該当する会社員
会社員は会社が確定申告・納税をしてくれるため基本的に個人で申告をしなくて済みますが、以下の条件にあてはまる人は申告が必要です。
-
給与所得が2000万円以上
-
副業での所得が20万円以上
-
2箇所以上から給与をもらっている
不要だが、した方がいい人
申告が不要な人でも、申告することで節税につながり得をする場合があります。
「余分に税金を納めてしまった場合」がそれにあたるのですが、その際に確定申告することで、還付金という形で回収が可能です。
赤字が出た
所得が48万円以下の個人事業主やフリーランスは確定申告が不要です。
しかし事業が赤字である場合、払いすぎた税金が還付されることがあるためぜひ申告しましょう。
退職・転向した
会社員であれば毎月所得税が天引きされ、年末調整によって払いすぎた分は還付されています。
しかし退職しフリーランスへ転向した場合、その退職年について会社が年末調整をしてくれることはないため、還付金を受け取るためには自ら申告が必要になります。
寄付やふるさと納税をした
自治体に寄付することで返礼品をもらえるのがふるさと納税ですが、申告することで、寄付した金額から2000円引いた金額が所得から控除できます。
住宅ローンを組んだ
住宅ローンを組む際に条件を満たせば、住宅ローンの残高から1%が所得から控除される、「住宅借入金等特別控除」が受けられます。
5ステップで分かる確定申告

それでは実際に確定申告を行う際に、どのような流れで行うのが効率的でしょうか。
基本的な流れを確認しましょう。
必要書類等の準備
まずは必要なものを揃えましょう。
納税者によって作業に必要な書類は変わってきますが、一例を挙げると以下のとおりです。
- 源泉徴収票
- 社会保険料控除証明書・生命保険料控除証明書
- 医療費の領収書
- 寄付金の受領書
- 契約書・注文書・領収書
- 通帳・出入金明細
- 帳簿(現金出納帳など)
これらをそのまま提出するのではなく、これらをもとに「確定申告書」「収支内訳書(白色申告の場合)」「青色申告決算書(青色申告の場合)」を作成した後、税務署に提出することで確定申告が行われます。
帳簿の整理
上記の必要書類にもある帳簿は確定申告において非常に重要です。
売上や仕入れ、交通費や通信費などの経費、借り入れなど、お金の流れを毎日漏れなく記録したもので、この帳簿や領収書などの関連書類は、全事業者が一定期間保管しておかなくてはいけません。
記帳方法については、確定申告を「白色申告」で行うのか「青色申告」で行うのかによって異なり、前者は単式簿記(簡易簿記)形式、後者は複式簿記(正規の簿記)形式となります。
確定申告書の作成
1年分の帳簿が完成し、必要な書類も漏れなく集まったら、いよいよ確定申告書の作成へと移りましょう。
作成方法としては大きく分けて4つあります。
手書きと手計算により自ら作成
電卓や表計算ソフトを使い、帳簿を見ながら項目ごとに集計・記入していく方法です。
手作業のため余計な費用がかからない点はメリットといえますが、時間がかかる上、複雑な計算によるミスなどのリスクはあります。
確定申告ソフトを使って自ら作成
普段の帳簿付けから確定申告ソフトを使って行うのが最も効率的でおすすめでしょう。
転記の際の記入ミス、項目のズレなども起きにくく、時間と、割く労力の大幅な短縮につながります。
税理士へ依頼
確定申告書の記入だけでなく、帳簿の記帳代行も含め、税理士へ頼んでしまうのも一つの手です。
例えば年間売上が500万〜1,000万として、記帳を自分で行うと7万円から、記帳代行までお願いすると15万円からが1年間の依頼料の目安となっています。
確定申告書等作成コーナーを利用
あとで詳しく取り上げますが、スマホやタブレットから利用可能な国税庁提供のウェブサイトがあります。
画面の案内に従いながら、用意した必要書類をもとに金額などを入力していくことで申告書の作成が可能です。
提出
ここまで来たらあとは提出と納税です。
提出には以下の4つの方法があります。
- 税務署へ持参
- 郵便または信書便で郵送
- 税務署の時間外収集箱へ投函
- e-Taxの利用
納税
最後は納税です。
所得税は3月15日まで、消費税は3月31日までと期限が異なるため注意しましょう。
納税方法は以下の5つです。
- コンビニ納付
- 窓口納付
- 振替納付
- クレジットカード納付
- インターネットバンキング(e-Tax利用者)
スマホでの確定申告

それでは最後に、確定申告を行うスマホでの方法について取り上げてみます。
コロナ禍の今、わざわざ外出して、混雑しているかもしれない税務署に出向くということはリスクのある行為です。
可能であれば、家にいながらにして完結できると助かりますよね。
時間にも囚われず、感染リスクも抑えるスマホでの確定申告は、今まさに注目されるべき方法です。
簡易的ではありますが、「スマホ申告が可能な対象者」「必要な事前準備」「申告の手順」に分けて解説していきます。
対象者
以前まで、スマホでの申告が可能なのは「給与以外の収入がない人」、つまりサラリーマンに限られていました。
それが2020年1月6日から拡大し、「年末調整済1箇所、2箇所以上、年末調整が未、も含む給与所得」「公的年金等」「その他雑所得」「一時所得」の人も、スマホでの確定申告が可能です。
また所得控除に関しても、スマホ申告できるものが一部の所得控除に限られていましたが、同じく2020年1月6日から、全ての所得控除が可能になりました。
事前準備
まず必要なものは以下の通りです。
-
スマートフォン
iPhoneやAndroidスマートフォン、あるいはiPadなどのタブレット類。
-
源泉徴収票
会社で発行してもらった源泉徴収票。
給与支払額や源泉徴収額をスマホ撮影で取り込むのに必要。
-
領収書・控除証明書
控除を受けるために必要な領収書や控除証明書。
医療費控除の明細書を記入する際は医療費の領収が必要。
-
マイナンバーカード(マイナンバーカード方式で申告する場合)
これらを用意したら、スマホ確定申告の方式次第で事前準備が異なります。
マイナンバーカード方式
手元にマイナンバーカードと、マイナンバーカードに対応する(ICチップを読み取れる)スマホを準備しましょう。
もしマイナンバーカードを持っていない場合は、「交付申請書で申請」「オンラインで申請」「証明写真機で申請」のいずれかの方法で手続きし、発行してもらってください。
ID・パスワード方式
本人確認書類(免許証など)を持って税務署に行き、IDとパスワードを発行してもらいましょう。
申告の手順
最後にざっと手順をご紹介します。
- 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」へアクセスし、「作成開始」をタップ。
- 質問に「はい」か「いいえ」で答えていき、提出方法(マイナンバーカード方式・IDパスワード方式・書面)を選択する。
- 利用規約を確認、「同意して次へ」をタップ。
- マイナンバーカード方式の場合、カードを読み取る。
- 源泉徴収票を見ながら、「支払金額」「所得控除の額の合計額」などを入力。
- 医療費控除や寄付金控除を受ける場合、指示に従い入力。
- 住民税等に関する情報や、16歳未満の扶養親族の情報、申告者の氏名・生年月日などを入力。
- データを送信。「送信成功しました」のメッセージが出れば完了。
まとめ

確定申告は意外に身近で、本来不要な人でもすることによって節税につながるというのは目から鱗ではないでしょうか。
決して個人事業主だけの話ではなく、自分も利用できる控除がないか調べることで、思ってもみなかった得があるかもしれません。
確定申告の作成自体はなかなかに手間ですが、スマホでの申告もでき手軽さは増しています。
毎日コツコツと帳簿を記入しておくのが大切ですね。
転職が当たり前になった現代において、フリーランスへの転向も増え、確定申告が必要になる人も多くなったでしょう。
申告方法や申告するメリットなど、みなさんの参考になれば幸いです。
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