- ビジネススキル
- 2022.01.24 (最終更新日:2022.03.27)
営業アポイントのコツとは?取れない原因や取る時の注意点を解説
- 目次
アポ取りは営業マンの悩みのタネ
営業の仕事をしている社会人にとって、商談の約束を取り付けるいわゆる「アポ取り」には、苦労している人が多いのではないでしょうか。
アポ取りの手段としては電話やメールがほとんどで、相手の顔や表情が分からない分意識すべき点や注意点がたくさんあります。
営業ノルマに追われて間違った方法で行っている人も中にはいるかもしれません。
この記事ではアポ取りの出来ない原因を解説し、電話とメールそれぞれでのコツをご紹介します。
また反対に、営業電話を受ける場合にも正しい対処法があるため、相手を不快にさせたり、自社の評価を下げたりしないためにもしっかり学んでいきましょう。
アポイントが取れない原因とは?
はじめにアポ取りが上手くいかない原因を考えてみましょう。
みなさんも自分に当てはまる点がないかチェックしてみてください。
精神論で頑張っている
直属の上司が、あるいはそもそも会社全体の社風が体育会系だとありがちな問題です。
例えば学生の頃を思い出してみると、運動も試験も、気合一つで成績が上がることはありませんでしたよね。
もちろん最終的な決め手としては有効ですが、そこまで持っていくためには事前に積み上げた準備が必要不可欠です。
営業をかける商品やサービスを細部まで理解し、相手に欲しい・利用したいと思わせるための論理的な戦略を立てましょう。
時間の使い方が下手
営業の仕事に限らず、社会人は時間の使い方が非常に大切です。
顧客や見込み客の需要を的確につかむためのリサーチや、上手くアピールするための話の持っていき方など、アポ取りにとって重要かつ時間を注ぐべきポイントに時間を優先的に使いましょう。
営業のリストや会議資料の作成に何時間も割いていたり、準備が足りない闇雲な飛び込み営業をしたりするのは時間を無駄にしています。
トークが一方通行
一方的に話すというのは、営業トーク以前に人とのコミュニケーションという面で良くありません。
人の話を聞かずに自分の話をしてばかりな人は、自分の周りにいたら少し面倒なものです。
営業の場面でも、相手に断られたりマイナスな反応にされたりするのを恐れて、矢継ぎ早に商材についてあれこれ話し続ける人がいます。
コミュニケーションが取れない人とは信頼して仕事ができないため、身に覚えのある人は少しずつでも改善できるように意識しましょう。
電話でのアポイントのコツ〜電話前〜
原因が分かったところで、実際に電話でのアポイントのコツをご紹介します。
まずは電話前の準備時点で気をつける点です。
電話をかけるタイミング
アポ取りの電話というものは、相手からしたら突然かかってくるイレギュラーな業務です。
そのため少しでも迷惑にならなそうな時間帯を考えて電話することを意識しましょう。
具体的に言えば、午前なら10時~11時頃、午後なら16時~17時頃が理想です。
始業直後はルーティン業務や他の案件の対応に追われているかもしれませんし、終業間際では翌日への引き継ぎや準備で仕事を終わらせようとしている頃であるため、昼休み時や営業時間外を避けると上記の時間帯が最適でしょう。
また月末や年度末、月曜日や連休明けも業務が立て込んでいるケースが多いため避けた方が無難です。
需要の確認
電話で話せる時間は限られており、突然来た営業電話に対して親身に長い時間取ってくれる人は少ないでしょう。
営業する商品の需要が相手にあるか確認でき、スムーズに話が進むようにするための効果的な質問を用意しておくことが大切です。
回りくどく遠まわしな聞き方では分かりにくいため、電話中の「良きタイミング」、相手が共感を示してくれているタイミングですっきり聞ける質問を用意しておきましょう。
過去のリサーチ
迷惑にならない時間帯や、自社サービスの需要があるかどうかを知るためにも、相手との過去のコンタクト(接触履歴)をリサーチしておきましょう。
相手が飲食店舗であれば忙しい時間帯は見当がつきますし、あるいは相手が設立から5年10年経つような会社だとして、提供する商品・サービスが会社創業期に導入すると効果的なものであれば需要が低いと想定できるため、アポ取りの優先度は下げて他の見込み客にいくべきです。
電話でのアポイントのコツ〜電話中〜
電話前の準備ができたら、実際に電話している時の注意点を見ていきましょう。
まず警戒心を解く
初めましてで顔も見えない相手からの突然の電話には、誰もが警戒心を抱いて当然です。
それでいて淡々と機械的な口調で営業をかけてしまっては、迷惑がられてすぐに切られてしまうでしょう。
明るく挨拶し会社名を名乗ったあと、すぐに営業トークを始めないことが大切です。
電話の理由を伝える
警戒を解くためにも、まずは電話の理由をしっかり伝えましょう。
「営業のため」と言えばそうなのですが、事前のリサーチを基にして、相手に合わせた角度からアプローチしていきます。
まずは「どんな電話か」「どうして電話したのか」を誠実に伝え、安心してもらいましょう。
所要時間を具体的に提示する
電話の時間にしろ、アポイントを取れた際の実際に会う時間にしろ、所要時間は具体的に提示しましょう。
「少しお時間いただけますか?」はベタな文句ではありますが、それよりも「5分ほどお時間いただけますか?」と言った方が、「まぁそのくらいなら」と聞いてくれる可能性が高くなります。
明るく・はっきり・ゆっくり話す
電話においてこれが最も重要で、顔が見えない分声のトーンや話すスピードによって相手への伝わり方がまるで変わってくるため、機械的に流れ作業にならないように、「明るいトーンではっきりと、聞き取りやすいようゆっくり話す」というのを心掛けてください。
話は長くならないように
相手は行っていた業務を中断して電話を取り、話を聞いてくれています。
需要のある話だとしても、突然かかってきた電話に対して何十分も時間を割きたくないでしょう。
ポイントを絞って簡潔に、だらだらと話さないように注意が必要です。
担当者の名前や部署名など必要情報は忘れずに
営業に限らず電話の基本ですが、「担当者の名前フルネーム」「部署と役職名」など必要な情報は漏れずに控えましょう。
さらに他社サービスの利用状況や、現在困っていることの有無などの要望も聞いておくと当日の商談がスムーズに進みます。
お礼は必ず伝える
アポの成功・失敗に関わらず、最後のお礼は忘れてはいけません。
繰り返しですが、相手は業務を中断して電話に時間を割いてくれています。
今回断られた相手でも、会社の状況が変わって将来お客様になる可能性も考えられるため、印象よく終わるためにもお礼は必ず伝えましょう。
メールでのアポイントのコツ
続いてはメールにおけるアポ取りのコツです。
電話とは異なる注意点もあるため、しっかり頭に入れましょう。
件名を分かりやすく
メールを開く前にまず目に入るのが、メールの件名です。
電話における「明るい声色やトーン」と同じく、相手への第一印象を決めてしまうため非常に重要な要素になってきます。
また忙しい時には、受信トレイ内で件名を参考にしながら読む優先順位を決めるでしょう。
後回しにされたりそもそも読まれなかったりすることも考えられるため、分かりやすい件名を心掛けてください。
メールを送った理由を記載
こちらも電話と同様ですが、メールを送った理由は明確に書きましょう。
普段の取引先とのメールに混ざって、初めてのメールが突然受信トレイに入っているわけで、どうしても警戒されます。
簡潔に分かりやすく理由を記載し、警戒を解きましょう。
アポイントまでの誘導を分かりやすく
電話であればその一回の通話でアポイントの日時がすぐ決められますが、メールはこちらの送信後、相手に返信させる手間があります。
そのため相手の立場に立って、極力手間と思わせない工夫が必要です。
相手が一から日時を考えこちらに提案する形ではなく、こちらが候補となる日時を提案し、例えば表を作って「〇」や「△」などで簡単に回答できる形にすると良いでしょう。
営業電話の正しい対処法とは?
ここまで営業をかける側としてコツを紹介してきましたが、逆にあなたが営業電話を取った場合、どのように対処したらよいでしょうか。
穏便に断るために何を意識したらよいか解説していきます。
NGな断り方
まずは避けるべきNGな断り方です。
失礼な態度で切ってしまう
いくら不要な営業電話と言ってもぞんざいにしてはいけません。
電話に出て対応した以上、相手にとってあなたが会社の窓口であり「会社の顔」です。
敬意を欠いた対応をしてしまうと会社のイメージダウンは免れない上、もし将来実際に取引先や関連会社になる可能性がある場合に悪影響なため、常に丁寧な対応を心掛けましょう。
「忙しい」を理由に切ってしまう
よくある理由ですが、「それではいつならご都合がよろしいでしょうか?」とアポ取りされてしまいます。
「時間がなく忙しい」「担当者が不在のため」という理由は、「今はダメでもタイミング次第で話を聞いてくれそうだ」と期待を持たせてしまい、その場はスムーズに切れても、結果的に対応が長期化する恐れがあるため避けましょう。
社内の担当者を教えてしまう
「担当者が不在です」と答えると、「では担当者様のお名前を教えていただけませんか?」となるのは自然な流れです。
次に電話をかける際には担当者を名指ししてくるため、取引先からの電話なのか営業の電話なのかがすぐ区別できなくなってしまいます。
上司に取り次いだ結果営業電話だった場合、上司にも余計な手間をかけてしまうため、担当者を教えることは避けましょう。
正しい対処法と断り方
それでは正しい対処と断るフレーズを解説していきます。
まず用件を聞く
用件の不明な電話は長く話すべきではないため、まず早い段階で「ご用件は何でしょうか?」と聞きましょう。
それに対し「〇〇の件で」や「〇〇のご紹介で」などと詳細を濁す感じであれば、「具体的にはどのようなご用件ですか?」とさらに聞きます。
場合によってはこれで諦めてくれるため、「詳細を」「具体的に」と聞いていくのは効果的です。
断るフレーズ実例
「断る」という行為自体ストレスにもなるため、いかにフレーズを覚えておき、慣れておくかが大切です。
柔らかい断り方からはっきりとした断り方まで、一部ご紹介します。
-
せっかくのお電話ですが、現在〇〇の予定はございません。
-
申し訳ありませんが、営業の電話はお取り次ぎできかねます。
-
新規のお取引は控えさせていただいております。
-
内容をお聞きし社内で検討いたしますので、担当者名と内容をお聞かせいただけますか?
最後ははっきりした態度で
上記の断り文句でも一向に電話を切ろうとしない営業担当も中にはいます。
その場合はよりはっきりとした態度と言葉が必要です。
-
そのようなご提案は一切お断りしております。今後のご連絡も不要です。
-
必要な際はこちらからご連絡させていただきます。
これらのようなフレーズを使い、最後に「ありがとうございます」や「失礼いたします」といった強制的に電話を終わらせられるようなフレーズを使うと効果的です。
まとめ
アポ取りは苦手意識のある人も多く、新社会人の最初の壁と言ってもいいでしょう。
しかし原因を理解し注意点をしっかり意識すれば、あとは数をこなして慣れるだけです。
対面の時よりも声のトーンやスピードには十分注意し、相手を無視した一方的な話し方はやめましょう。
電話を受けた時の断り方も、「自分が会社を代表している」という意識で丁寧な対応を心掛け、相手にマイナスな印象を与えないように気をつけてください。
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