- 就職/転職
- 2022.01.26 (最終更新日:2022.03.27)
面接での逆質問は一発逆転の大チャンス!?ポイントや注意点を実例とともにご紹介
逆質問は怖くない
「何を質問したらいいか分からない」
「聞きたいことが特に何もない」
など、苦手意識を持つ人も中にはいます。
面接の一番最後に行われるため、ここで面接官に面白いと思わせれば、それまでの印象が凡庸でも、一気に印象を好転させられるかもしれません。
とはいえ避けたほうがいい内容ももちろんある上、面接官を務める相手の役職によっても内容の変化が必要です。
ここでは逆質問の意図をまず理解した上で、する際のポイントや注意点、実例を挙げていきます。
面接でいい終わり方ができるように、しっかり学んで活かしていきましょう。
企業が逆質問をする理由
始めに、なぜ企業が逆質問をするのかについて知っておきましょう。
意図を知ることで、企業から求められていることに対する回答としての逆質問を用意できます。
コミュニケーション力を知りたい
分からないことをそのままにせず、ちゃんと質問できるというのは社会人にとって非常に大切な能力です。
初めて会った相手に対しても自発的な発言ができるかどうか、自分の聞きたいことや考えていることを上手くまとめて分かりやすく発信できるかといった能力を知りたいという思惑があります。
逆質問に対して面接官から「あなたはどう思いますか?」と、さらに質問で返されるケースもあるでしょう。
双方向のコミュニケーションが滞りなくできるということが、社会人として、一人の大人として大切であるため、逆質問を通して判断しようとします。
応募者の疑問を解消してあげたい
単純に疑問を解消してあげるという面ももちろんあります。
ホームページや会社資料、説明会だけでは分からない点がたくさんあって当然です。
疑問を抱いたまま選考が進み、仮に採用となり働き始めてから、「思っていた雰囲気と違った」「やりたかった仕事ができない」などのミスマッチが起きてはいけません。
従業員自身のストレスや早期の離職につながりかねないため、面接という場でお互いの擦り合せが大切になります。
できる限り疑問や不安をこの場で解消し、雇用の定着につなげたいというのが企業側の意図です。
意欲があるか知りたい
応募者が他にも選考を受けているであろうことは会社側も織り込み済みであり、その中でも自社への志望度はどのくらいなのかを見極める手段として、逆質問は効果的です。
面接の際に質問や疑問があるということは、それだけ前もってホームページや資料、業界そのものについて調べてきた証拠でもあります。
面接官としては、的を射た質問をされることで「この人は自社に興味があるんだな、志望度が高いんだな」という判断になります。
自社との相性を知りたい
逆質問は応募者からの自発的な質問であるため、自由度がかなり高い分応募者自身の思考や性格が出てきます。
例えば教育制度に関する質問をする場合、会社としてそのプログラムが充実していて、入社後しばらく手厚い教育を受けられるようなら特にマイナスにはならないでしょうが、主体的な成長を重んじる会社であれば、この類いの質問をする人とは合わなそうだと判断されてしまうかもしれません。
逆質問をする時の注意点
次に逆質問をする上での注意点を押さえておきましょう。
逆質問は挽回のチャンスであると同時に、内容によってはこちらの印象を悪くしてしまう諸刃の剣です。
NGな質問は避け、効果的な質問ができるように準備しましょう。
調べて分かる内容は聞かない
企業のHPや募集要項などに書かれているような、事前に調べられる事を聞くのはNGです。
勉強してきてないな、興味が薄いんだなという印象を与えかねません。
ビジネスにおいても、取引先と会う前の事前準備は当然のマナーであるため、面接にあたって準備を怠らないようにしましょう。
調べた知識を前提とした一歩踏み込んだ質問ができれば、調べてきたことを伝えつつさらに詳しく知りたいという意欲をアピールできます。
面接中に聞いた話を繰り返し聞かない
面接という場に限らず人としてのマナーですが、話を聞いていないと判断されてしまうため注意しましょう。
準備していた質問が他の応募者に先にされてしまったり、面接が進む中で解消されたりということはよくあるため、質問はいくつか用意しておくことをおすすめします。
あるいは他の応募者の質問を深掘りするような内容や、面接中にあった話に絡めて質問できれば繰り返しとも思われず熱意をアピールできるでしょう。
福利厚生面ばかり聞かない
応募者としては気になる点ですが、これらばかり聞いてしまうと面接官は「企業の社風や業務内容、今後のビジョンといったことよりも、給料や休暇などの条件面で選んでいるんだな」という評価をしてしまう可能性があります。
仕事への熱意に疑問を持たれてしまう上、福利厚生についてはホームページや募集要項にほとんど記載があるため、「読んでいないのかな?」とも思われてしまうかもしれません。
面接官に合った質問をする
面接官は選考の段階によって、現場の社員・営業マネージャー・本社の人事担当・社長や役員など相手が変わります。
適切な回答を得るためにも、現場の社員には現場での働き方や雰囲気、本部社員や役員・社長などには企業理念や将来のビジョンなど、面接官に合わせて質問内容は考えましょう。
質問しすぎない
質問があればあるほど好印象になるわけではありません。
ただ多いだけで質問の内容が浅かったり、多すぎて想定の時間を超えてしまったりすれば逆に印象が下がってしまう恐れもあります。
3~5個程度用意はしておいて、その場に応じて適した1~2個を質問する程度がちょうどいいでしょう。
内容別の逆質問実例
それでは実際に逆質問の質問例を紹介していきます。
聞きたい内容やアピールしたいことなど、こちらの意図によって質問内容や言い回しが変わってくるため、一通り押さえておきましょう。
やる気をアピールしたい時
志望度が高いと伝えたい場合は、具体的な仕事の中身や評価制度などについて聞くことで、入社後のイメージができているというアピールにつながります。
入社前にできることを聞くことも相手への本気度をアピールできておすすめです。
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入社までに〇〇を学ぼうと思うのですが、他に準備しておくべきことはありますか?
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一日でも早く一人前になり活躍したいのですが、入社後どの程度の期間・どのような流れで実際の業務に携われるのでしょうか?
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御社で活躍されている方の中に共通点はありますか?
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リーダーやマネージャーといった管理職で活躍するためにどのような能力が必要ですか?またそのための評価制度や昇進制度はどのようなものですか?
長所をアピールしたい時
自慢話にならないように注意し、さりげなくアピールしながら質問につなげましょう。
長所やスキル経験はあくまで前置きで、活かせる場面はあるかどうかを聞くイメージです。
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〇〇の資格を持っているのですが活かせる仕事はありますか?
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学生時代は100人程度が在籍する部活動で部長として皆をまとめていました。若手のうちからこの経験が活きるチャンスはありますか?
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留学経験や語学勉強の成果を活かせる業務はありますか?
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人と話すのが好きで所属部署に限らずコミュニケーションを取りたいのですが、部署を越えた交流をする社風はありますか?
社風や雰囲気を知りたい時
ホームページだけでは分からない部分のため積極的に聞きたいところです。
現場社員が面接してくれる段階の選考で質問しましょう。
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〇〇な社風と伺っていますが具体的なエピソードはありますか?
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どのような性格の社員が多いですか?
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上司と部下、先輩と後輩の関係性はどのような感じですか?
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〇〇様が楽しかった社内行事のエピソードを教えてください。
面接官目線での会社の強みや魅力を知りたい時
ホームページ等で紹介されている会社の強みや魅力を、社員がどれだけ実感しているかは重要な要素です。
面接は応募者が判断される場であるとともに、応募者自身も入りたい会社を選ぶ場でもあるため、この質問を通して会社の価値を見定めましょう。
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〇〇様の考える御社の魅力は何だと思いますか?
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〇〇様が最もやりがいを感じた仕事のエピソードを教えてください。
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〇〇様は御社の強みをどのようにお考えですか?
役員面接や社長面接で受けのいい質問
会社のトップ層との面接は、長期的展望について具体的に問うことが効果的です。
またトップの人ほど話し好きという傾向もあるため、個人的な経験やエピソードを深掘りすると面接自体が盛り上がりやすくなります。
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海外展開についてお話がありましたが、営業戦略についてより詳しくお聞かせいただけますか?
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〇〇社長が若手の頃に苦労したことは何ですか?
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〇〇社長が新入社員や若手に求める知識やスキルはどのようなものでしょうか?
逆質問が浮かばない時の対処法とは?
前もって準備ができていないと、効果的な逆質問は出てきません。
また準備していたとしても、緊張や焦りからとっさに思い浮かばないということもあるでしょう。
もしくは準備していた質問内容について、面接が進んだ中で解消された結果、聞きたいことがなくなるというケースもあります。
このようにさまざまなケースが想定されますが、どう対処したらいいでしょうか。
無理して質問しない
浮かばないのに無理に質問をすると逆効果になる場合があります。
例えばあまり興味のないことを聞いてしまった時、面接官がそれについてさらに質問してくれたり、話を広げてくれたりすると、それに対応しきれずボロが出やすくなるでしょう。
またとっさに思い付いた質問は中身がどうしても薄くなりがちなため、「本当に聞きたくて聞いたこと」なのか、「適当な思い付きで聞いてきたこと」なのかが面接官に気付かれてしまう恐れがあります。
自己アピールの場にはしない
質問が浮かばないのならと、自己アピールのチャンスと捉えるのは避けたほうがよいでしょう。
面接官はあくまで逆質問の場を設けているのであって、求職者が話したいことを話せる自由時間ではありません。
「面接官は普段の業務がある中で時間を割いて面接をしてくれている」ということを念頭に入れ、その場の空気を読み、自己中心的と捉えられかねない過度のアピールは避けましょう。
質問がない時には、ないということを誠実に伝えた方が賢明です。
もちろんただ「ありません」で終わるのは印象を悪くする可能性があるため、「面接をしていただいた中で疑問点や不安な点がなくなり、御社で働くイメージがより鮮明になりました。ありがとうございました。」といったように、伝え方を工夫して、お互い好印象で終われるように気を付けましょう。
まとめ
逆質問は事前準備さえ怠らなければ、こちらの熱意をアピールでき入社後のミスマッチも防げて、一石二鳥にとどまらない多くのメリットがあります。
しかし事前準備は大前提として、言葉の選び方や伝え方には気をつけてください。
避けたほうがいいNG質問には注意し、アピールしたいことや面接官に応じて質問内容を変えましょう。
「終わりよければ全てよし」と言いますが、いい雰囲気で面接を終えるためにも、面接の最後である逆質問への対策はしっかり行い、自信を持って面接に臨めるように準備が大切です。
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