- 健康経営
- 2021.12.21 (最終更新日:2022.04.06)
「こころの耳」とは?活用方法や健康経営のメンタルヘルス対策を紹介
- 目次
職場のお助けツール「こころの耳」
経営者の方は、自社でこんな悩みを抱えていませんか?
「こころの健康問題により休職中の従業員がいる」
「ストレスを抱える従業員が高い」
「職場のメンタルヘルス対策を知りたい」
仕事上のストレスに加え、現在は新型コロナウイルスによる自粛生活や感染への不安から心身に不調が現れやすい環境となっています。
心身が不安定な状態では仕事にも影響を及ぼす可能性も高くなるでしょう。
さらにメンタルヘルスの不調が悪化すると労働問題となるケースもあります。
従業員の不調のサインを知っておけば、早期発見と早期対応に役立つでしょう。
そこで今回は職場のメンタルヘルス対策として厚生労働省委託サイト「こころの耳」をご紹介します。
「こころの健康問題により休職中の従業員がいる」
「ストレスを抱える従業員が高い」
「職場のメンタルヘルス対策を知りたい」
仕事上のストレスに加え、現在は新型コロナウイルスによる自粛生活や感染への不安から心身に不調が現れやすい環境となっています。
心身が不安定な状態では仕事にも影響を及ぼす可能性も高くなるでしょう。
さらにメンタルヘルスの不調が悪化すると労働問題となるケースもあります。
従業員の不調のサインを知っておけば、早期発見と早期対応に役立つでしょう。
そこで今回は職場のメンタルヘルス対策として厚生労働省委託サイト「こころの耳」をご紹介します。
関連コラム
増加傾向にあるメンタルヘルス不調者の現状
メンタルヘルス不調は、こころの病気だけではありません。
ストレスや強い悩み・不安など心身の健康・社会生活や生活の質に影響を与える可能性がある精神的および行動の問題などが含まれています。
悩みやストレスがある人の割合は、男女とも30代から50代が高い傾向です。
厚生労働省は、令和2年度の個別労働紛争解決制度施行状況を公表しています。
それによると、全国379ヵ所の総合労働相談コーナーに寄せられた相談件数は129万782件となっています。
労働相談内容は、いじめ・嫌がらせに関するものが9年連続でトップです。
労働問題となるケースには、大きく分けて2つの種類があります。
ストレスや強い悩み・不安など心身の健康・社会生活や生活の質に影響を与える可能性がある精神的および行動の問題などが含まれています。
悩みやストレスがある人の割合は、男女とも30代から50代が高い傾向です。
厚生労働省は、令和2年度の個別労働紛争解決制度施行状況を公表しています。
それによると、全国379ヵ所の総合労働相談コーナーに寄せられた相談件数は129万782件となっています。
労働相談内容は、いじめ・嫌がらせに関するものが9年連続でトップです。
労働問題となるケースには、大きく分けて2つの種類があります。
- 会社が従業員の自主的な退職を迫るあまりそれが「いじめ」につながり、精神的に追い詰められて発症する場合
- 人員削減や成果主義が一段と進む過程で特定の従業員に仕事量や責任・肉体的・精神的負担が積み重ねられ、重圧に耐えかねて心身の不調を訴える場合
企業がストレスチェックを行う意味
ストレスチェック制度の主な目的は「メンタルヘルス不調未然防止」である一次予防です。
企業が労働者のストレス状況を把握するためと捉えられがちですが、本来の目的は労働者自身がストレスに対する気づきを促し、さらに職場環境改善につながることになります。
結果としてメンタルヘルス不調者を出さないよう防止することです。
つまり働く人と働く環境のストレス対策であるため、職場で行う必要があるでしょう。
労働者個人のストレスを把握するだけでは、職場のメンタルヘルス対策にはつながりません。
ストレスチェック制度が事業者にて円滑に導入できるよう「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」を無料で配布しています。
このプログラムでは、ストレスチェックの受検・ストレスチェックの結果出力・集団分析等が出来るプログラムです。
ダウンロードサイトHTTP://crosscheck.mhlw.go.jp/
企業が労働者のストレス状況を把握するためと捉えられがちですが、本来の目的は労働者自身がストレスに対する気づきを促し、さらに職場環境改善につながることになります。
結果としてメンタルヘルス不調者を出さないよう防止することです。
つまり働く人と働く環境のストレス対策であるため、職場で行う必要があるでしょう。
労働者個人のストレスを把握するだけでは、職場のメンタルヘルス対策にはつながりません。
ストレスチェック制度が事業者にて円滑に導入できるよう「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」を無料で配布しています。
このプログラムでは、ストレスチェックの受検・ストレスチェックの結果出力・集団分析等が出来るプログラムです。
ダウンロードサイトHTTP://crosscheck.mhlw.go.jp/
はじめてのメンタルヘルス対策に
はじめてのメンタルヘルス対策を自社に取り入れるに有効なのがココロの耳です。
「メンタルヘルス対策何から始める?」と迷った時に活用することをおすすめします。
「ココロの耳」では、働く人・ご家族の方・事業者の方・部下を持つ方・支援する方と対象者ごとに利用できるようになっているので効果的です。
こころの耳では働く人のメンタルヘルス対策に関するさまざまな情報を提供しています。
こころの不調や不安に悩む働く方や手助けをするご家族の方・職場のメンタルヘルス対策に取り組む事業者の方などに役立つ情報提供を目的に作られたサイトです。
メンタルヘルス推進担当者として「できること」と「できないこと」を考えながら、メンタルヘルスケアを積極的に推進し実施体制を確立しようとしてきた様子が参考になるでしょう。
厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づいて、展開しているため信頼性のある情報となっています。
自社の取組みの参考に、ぜひご活用ください。
相談窓口が機能すると、メンタルヘルス対策の効果が全体的に上がり、従業員のメンタルヘルス不調の予防や早期発見・早期対応につながることが期待できるでしょう。
メンタルヘルスに関する社内相談窓口の必要性と、設置までの流れやそのポイントなどについて解説しています。
・社内相談窓口の必要性
・社内相談窓口設置までの流れとポイント
・社内相談窓口を設置している企業の取り組み事例
こころの耳で提供しているコンテンツの中には、社内で実施するメンタルヘルス研修で活用できるeラーニングや動画・マニュアルもありますので、研修目的に応じて活用されるとよいでしょう。
従業員向けだけではなく、管理監督者に対するメンタルヘルス研修マニュアルもあるので部下を持つ従業員の研修としても活用できます。
電話相談・メール・SNS で悩みに耳を傾けてくれる専門の相談機関・相談窓口があり、問題解決に向けての一歩です。
従業員にこのサイトを周知することは、従業員がひとりで悩まず相談できる環境づくりとなるでしょう。
その他の機能の紹介
・改善ツール
・動画で学ぶ職場改善
・職場復帰支援について
・職場のメンタルヘルス対策・教室
・体験・コラム
・職場のストレスセルフチェック
・ポジティブ・シェアリング(ストレッチ・インタビュー)
・行政情報(法令・制度など)
特にゼロからメンタルヘルスの取り組みを進める際、すでに働いている従業員の方々がメンタルヘルス対策を新規に行っていく際に参考となり得るような情報が伝えられています。
「メンタルヘルス対策何から始める?」と迷った時に活用することをおすすめします。
「ココロの耳」では、働く人・ご家族の方・事業者の方・部下を持つ方・支援する方と対象者ごとに利用できるようになっているので効果的です。
こころの耳とは
厚生労働省から委託を受けて一般社団法人日本産業カウンセラー協会が運営しているポータルサイトです。こころの耳では働く人のメンタルヘルス対策に関するさまざまな情報を提供しています。
こころの不調や不安に悩む働く方や手助けをするご家族の方・職場のメンタルヘルス対策に取り組む事業者の方などに役立つ情報提供を目的に作られたサイトです。
メンタルヘルス推進担当者として「できること」と「できないこと」を考えながら、メンタルヘルスケアを積極的に推進し実施体制を確立しようとしてきた様子が参考になるでしょう。
厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づいて、展開しているため信頼性のある情報となっています。
職場のメンタルヘルス対策取り組み事例がわかる!
こころの耳では、職場のメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場を取材し、取り組み事例として紹介しています。自社の取組みの参考に、ぜひご活用ください。
社内相談窓口設置のポイントを解説
事業者は、労働者の心の健康保持増進を図ることが求められており、対策として労働者が相談できる体制の整備があげられています。相談窓口が機能すると、メンタルヘルス対策の効果が全体的に上がり、従業員のメンタルヘルス不調の予防や早期発見・早期対応につながることが期待できるでしょう。
メンタルヘルスに関する社内相談窓口の必要性と、設置までの流れやそのポイントなどについて解説しています。
・社内相談窓口の必要性
・社内相談窓口設置までの流れとポイント
・社内相談窓口を設置している企業の取り組み事例
研修ツール(eラーニングで学ぶ)
メンタルヘルス対策の大切さを従業員に理解してもらうことは、事業者や支援者の大切な役割です。こころの耳で提供しているコンテンツの中には、社内で実施するメンタルヘルス研修で活用できるeラーニングや動画・マニュアルもありますので、研修目的に応じて活用されるとよいでしょう。
従業員向けだけではなく、管理監督者に対するメンタルヘルス研修マニュアルもあるので部下を持つ従業員の研修としても活用できます。
専門の相談機関・相談窓口
こころの耳では、各種相談窓口があります。電話相談・メール・SNS で悩みに耳を傾けてくれる専門の相談機関・相談窓口があり、問題解決に向けての一歩です。
従業員にこのサイトを周知することは、従業員がひとりで悩まず相談できる環境づくりとなるでしょう。
その他の機能の紹介
・改善ツール
・動画で学ぶ職場改善
・職場復帰支援について
・職場のメンタルヘルス対策・教室
・体験・コラム
・職場のストレスセルフチェック
・ポジティブ・シェアリング(ストレッチ・インタビュー)
・行政情報(法令・制度など)
特にゼロからメンタルヘルスの取り組みを進める際、すでに働いている従業員の方々がメンタルヘルス対策を新規に行っていく際に参考となり得るような情報が伝えられています。
メンタルヘルス対策の効果検証
公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所のアンケート調査では、ストレスチェック制度導入3年後にメンタルヘルス不調が増加傾向にあることを指摘しています。
職場に活力を取り戻すという本来のマネジメントを通じたメンタルヘルス不調の未然防止への意識が薄れてストレスチェック制度に任せておけばよいという意識が芽生えてきているのではないだろうかと推測されています。
また調査結果では、メンタルヘルスを直接の目的としない施策でも、メンタルヘルスに貢献していることがわかりました。
メンタルヘルス不調が減少傾向の企業では生産性が向上しているとの回答割合が高く、また「健康経営」「長時間労働」「場所に縛られない働き方改革」の取り組みで効果があがっている割合も高い傾向です。
この調査の結果によりメンタルヘルス不調の未然防止には環境の整備も同時に必要であることが分かりました。
職場に活力を取り戻すという本来のマネジメントを通じたメンタルヘルス不調の未然防止への意識が薄れてストレスチェック制度に任せておけばよいという意識が芽生えてきているのではないだろうかと推測されています。
また調査結果では、メンタルヘルスを直接の目的としない施策でも、メンタルヘルスに貢献していることがわかりました。
メンタルヘルス不調が減少傾向の企業では生産性が向上しているとの回答割合が高く、また「健康経営」「長時間労働」「場所に縛られない働き方改革」の取り組みで効果があがっている割合も高い傾向です。
この調査の結果によりメンタルヘルス不調の未然防止には環境の整備も同時に必要であることが分かりました。
健康経営におけるメンタルヘルスケア
健康経営の取り組みもまたメンタルヘルス対策に力を入れている取り組みになります。
健康経営では、企業の経営目標達成のために従業員ひとりひとりの健康を管理するという取り組みです。
つまり働く人の心身の健康と働く環境を整え企業の利益を向上させていこうという考え方になります。
労働におけるメンタルヘルスの問題は非常に深刻な状況です。
企業が即座に取り組むべき課題であるとされますが、企業側から積極的なストレス対策が行われることは残念ながら多くありませんでした。
しかし当分の間50人未満の事業場については努力義務です。
健康経営の認定制度である「健康経営優良法人中小規模法人部門」では、従業員50人未満のすべての事業場において労働安全衛生法に定められたストレスチェック制度に準じて、ストレスチェックを実施していることをもって適合とされます。
これは必須評価項目となる50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施項目です。
メンタルヘルス不調は企業の規模に関わらず働く人に起こりうることだから企業としては取り組む必要があると考えられるでしょう。
健康経営ではストレスチェックの実施のみではなく、メンタルへス不調者への対応に関する取り組みも評価項目としてあります。
本項目は、メンタルヘルス不調予備軍に対する相談窓口を設置し、その周知を図っていることまたは不調者が出た場合の支援体制の整備等の対策を定めていることをもって適合とされます。
健康経営では、企業の経営目標達成のために従業員ひとりひとりの健康を管理するという取り組みです。
つまり働く人の心身の健康と働く環境を整え企業の利益を向上させていこうという考え方になります。
労働におけるメンタルヘルスの問題は非常に深刻な状況です。
企業が即座に取り組むべき課題であるとされますが、企業側から積極的なストレス対策が行われることは残念ながら多くありませんでした。
健康経営におけるストレスチェック
企業がメンタルヘルスの問題に取り組むきっかけとしてストレスチェック制度が施行され、従業員が50人以上の事業場での実施が義務となりました。しかし当分の間50人未満の事業場については努力義務です。
健康経営の認定制度である「健康経営優良法人中小規模法人部門」では、従業員50人未満のすべての事業場において労働安全衛生法に定められたストレスチェック制度に準じて、ストレスチェックを実施していることをもって適合とされます。
これは必須評価項目となる50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施項目です。
メンタルヘルス不調は企業の規模に関わらず働く人に起こりうることだから企業としては取り組む必要があると考えられるでしょう。
健康経営ではストレスチェックの実施のみではなく、メンタルへス不調者への対応に関する取り組みも評価項目としてあります。
本項目は、メンタルヘルス不調予備軍に対する相談窓口を設置し、その周知を図っていることまたは不調者が出た場合の支援体制の整備等の対策を定めていることをもって適合とされます。
取り組みの具体例
組織として、メンタルヘルス不調者に向けた対策をあらかじめ策定し、対象者がいる場合は実施していることが適合条件です。- 対象者には定期的な医療関係者(第三者)面談を実施
- 対象者の職場復帰時は意志の意見をもとに状況に合わせた支援を実施
- 対象者の職場復帰にあたっては、短時間勤務・業務制限等の配慮をすることとする
- 相談窓口の設置
- 外部の相談窓口と契約し、当該窓口の利用を促している
まとめ
今回は「こころの耳」について紹介しました。
こころの耳は、厚生労働省が委託・運営しているサイトですので信頼性があるサイトとなります。
相談窓口やメンタルヘルス研修で活用できるeラーニングや動画・マニュアルなど自社で活用することも可能です。
メンタルヘルス対策は、事業者の社会的責任であるとともに、活力のある職場づくりの第一歩でもあります。
従業員一人ひとりが自分の力を発揮できるよう、こころの耳を活用してみてはいかがでしょうか。
こころの耳は、厚生労働省が委託・運営しているサイトですので信頼性があるサイトとなります。
相談窓口やメンタルヘルス研修で活用できるeラーニングや動画・マニュアルなど自社で活用することも可能です。
メンタルヘルス対策は、事業者の社会的責任であるとともに、活力のある職場づくりの第一歩でもあります。
従業員一人ひとりが自分の力を発揮できるよう、こころの耳を活用してみてはいかがでしょうか。
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