- 健康経営
- 2021.12.15 (最終更新日:2022.04.06)
健康寿命を延ばす方法とは?注目される背景と延長施策について

日本人の健康状態を維持しよう

人々の健康状態が脅かされている日本ですが、平均寿命の長さは世界一で、海外の人からは健康な国という印象を持たれています。
今後の日本は、平均寿命を伸ばしつつ、心身共に健康で充実した生活が送れる健康寿命の延長も大きな課題です。
健康寿命とは?

ここからは健康寿命の説明と平均寿命との違い、注目される背景を解説します。
概要
健康寿命とは、生活を送る上で、起床や衣類の着脱、食事や入浴といった生活の中で必ず発生する行動を、人の助けなしに暮らせる健康的な期間のことを指します。
長く生きることも重要ですが、健康的で自分の思うような生活を送れる健康寿命を延ばすことも重要です。
健康寿命を延ばすためには、病気や身体の不調を生じさせないように気遣う必要があり、特に生活習慣病や糖尿病に注意して過ごしましょう。
平均寿命と健康寿命の違い
日本の平均寿命は世界一長いと言われており、国や地域ごとで平均寿命の算出が行われています。
みなさんにとっても馴染み深い平均寿命と平均寿命は何が違うのかと言うと、平均寿命は生きている期間を指し、健康寿命は健康でいられる期間を指します。
人によっては、平均寿命の年齢になっても健康で、他の人の助けを必要としない生活が送れる人もいますが、平均では男女共に70歳を超えると人の助けが必要となる可能性が高まるのです。
健康寿命が注目される背景
健康寿命が注目されるようになった背景には、介護士と介護施設不足にあります。
上述したように、日本の平均寿命は世界一の長さを誇っておりますが、若者の数が年々減っており、介護する人手不足が問題視されるようになりました。
また、高齢者の数は増える傾向にあり、介護施設が足らなくなる地域を出てくる可能性があり、こうした問題を抱える日本では、生活の中で必要な最低限のことを自分一人で行える健康期間を延ばす考えが普及しました。
平均寿命と健康寿命の推移

現在の日本における平均寿命・健康寿命の推移を見ていきましょう。
2016年日本の寿命に関するデータ
2021年現在で明らかになっている平均寿命と健康寿命に関する最新のデータは、厚生労働省が公表している2001から2016年までのデータです。
2001年の平均寿命は、男性が78.07歳で女性は84.93歳、健康寿命は男性が69.4歳、女性が72.65歳でした。
2001年から3年ごとで平均寿命と健康寿命は0.5歳ずつほど上昇し、2016年の平均寿命は男性が80.98歳で女性が87.14歳、健康寿命は男性が72.14歳、女性が74.79歳という結果でした。
2001年から2016年の15年間で、男女共に平均寿命と健康寿命が2〜3歳上昇しており、国民の健康状態は年々向上しています。
出典:厚生労働省公式サイト「平均寿命と健康寿命の推移」
平均寿命と健康寿命の差
上のデータを見ると、2001年から2016年の15年間では平均寿命と健康寿命が男女共に上昇していることがわかります。
医療の進化や健康を維持するための知識が浸透していることもあり、日本はより健康的な人が多くなっている一方、平均寿命と健康寿命の差は大きな変化がない現状です。
2001年の平均寿命と健康寿命の差は、男性は8.67歳で女性が12.28歳、2016年では男性が8.84歳で女性は12.35歳とあまり変わっていないことがわかります。
平均寿命と健康寿命の間の期間を「レッドゾーン」ともいい、高齢者が年々増えている日本では、このレッドゾーンをいかに短くするかが重要な観点になるのです。
健康寿命を延ばすメリット

ここからは健康寿命を延ばすことで得られるメリットを解説します。
優秀な人材確保につながる
社員が健康を維持することで病気や精神的な不調で休職・退職するリスクを軽減できます。
また、社員の健康をサポートする企業は、社内外からいい印象を持たれやすく、求職者に魅力的な企業だと感じてもらえることもあります。
採用募集が集まりにくい企業では、社員への待遇の見直しとして、社員の健康をサポートする制度を取り入れてみてはいかがでしょうか。
こうした取り組みをしている会社は、採用ページの福利厚生や待遇の欄に実際に行なっている施策を記載して就職活動中の人にしっかりとアピールしましょう。
社内教育が強化できる
社員が健康的で、歳を取っても働く気力に満ち溢れている社員が増えることで、社員教育の質が向上します。
経験豊富なベテラン社員を教育の教官にすることで、教育マニュアル以外のノウハウを社員に伝承可能です。
また、普段教官を担当していない人が教育を行う場合や、日によって教官が変わる場合は教え方にばらつきが生じてしまうこともあります。
ベテランの専属教官を設定することで、統一した教育が可能になります。
健康寿命を延ばす方法

ここからは健康寿命を延ばすために取り組むべきことを解説します。
従業員の健康を維持するためには、従業員一人ひとりの意識付けと取り組みが必要不可欠ですが、会社側のサポートも重要です。
以下のような内容が実行できていない社員がいる企業では、企業としてできることがないか検討してみてはいかがでしょうか。
飲酒・喫煙の改善
健康寿命の延長を阻害するものの中に生活習慣病があります。
生活習慣病とは、体の負担となる生活習慣によって引き起こされる病気のことをいい、がんや糖尿病、循環器疾患などのリスクが高まります。
この生活習慣病を引き起こす原因の中に、飲酒と喫煙があり、どちらも過剰摂取を避ける必要があるのです。
飲酒に関しては、適度な量であれば健康に害はないと言われており、毎日飲むことを避け、休肝日を作るようにしましょう。
喫煙は百害あって一利なしと言われるように、健康を維持するためにいい働きはしてくれません。
出来るだけ早い禁煙活動が必要で、仮に過去に禁煙に失敗してしまった方でも禁煙外来で医師の指示に従って挑戦するのをおすすめします。
また、たばこを一切吸わない人でも油断はできません。
喫煙者が周りにいる場合は、副流煙を吸い込むことで吸っている人と同じ悪影響を受ける場合があります。
喫煙者に近づかない意識と、自分のそばで吸わないように協力してもらいましょう。
食生活の改善
生活習慣病を引き起こす原因として食生活の乱れも有名です。
特に塩分や糖分の過剰摂取は体への負担が大きく、年齢に応じて摂取量を減らす努力をしましょう。
野菜や果物の摂取は重要で、特に食物繊維の摂取によってがんや循環器病などの予防につながることが報告されています。
また、タンパク質の摂取も重要とされており、体に必要な栄養をバランス良く摂取する工夫が必要です。
健康意識の改善
自身の健康に対する意識も改善しましょう。
会社で行う健康診断はただ受けるだけではなく、数値が悪かった項目を抑えるためにどういった努力・工夫が必要かを考え、取り組む必要があります。
もし会社の健康診断で医師と話す機会がある場合は、取り組むべき具体的な行動を聞いてみるのもいいでしょう。
運動習慣を身につける
健康維持に必要な習慣として、適度な運動があります。
日々の仕事で体を動かす機会が少ない方は、休みの日や出退勤時に意識的に体を動かす努力をしましょう。
健康を維持するための運動には、激しさや重たい負荷は必要ありません。
少し汗をかく程度の軽い運動で、日常の習慣として行うのがいいとされています。
感染症予防を定着させる
特に近年では、コロナウイルスの流行で感染症の予防に対する意識が強まったのではないでしょうか。
常に健康を意識した習慣を送っていても、感染症にかかってしまい、命をおとしてしまったり、後遺症で身体的な健康が脅かされたりするケースもあります。
感染症予防は、そのウイルスによって異なりますが、基本的には「うがい・手洗い・消毒」でも高い効果を発揮できます。
感染症が流行していない時であってもこうした基本的な感染症予防を習慣化しておきましょう。
健康経営を導入して健康寿命を延ばす

ここからは近年注目されている健康経営の取り組みとして健康寿命を延ばす方法を解説します。
概要
近年、企業で従業員の健康を大切にし、会社としてサポートする動きが広まっており、こうしたことを健康経営と言います。
企業が健康経営として扱う内容は、多岐に渡り、社員の生活習慣を改善させる活動や精神的な健康をサポートする動きがみられます。
健康経営を取り入れた場合、社員の健康をサポートできるだけではなく、社内のチームワークの向上や、採用時の企業イメージアップなどにも効果的です。
導入例
ここからは、健康経営として健康寿命を延ばす具体的な例をご紹介します。
禁煙イベント
職場に喫煙者が多くいる場合、社内で禁煙をサポートする活動をしてみてはいかがでしょうか。
実際に喫煙に関する知識を教育する場の設定や、モチベーション高く禁煙に挑戦するためにも非喫煙者に対して支給する禁煙手当の導入もおすすめです。
禁煙に関するイベントを行う際は、喫煙者と非喫煙者が公平となる制度を取り入れるようにし、喫煙者にとって禁煙に向け努力できる仕組みを作りましょう。
運動促進イベント
運動不足が問題となっている職場では、社員の運動を促せるイベントの開催がおすすめです。
社員のスマホにウォーキングアプリをインストールさせ、誰が一番多く歩いたかを可視化できる仕組みを作ったり、仕事を早く切り上げ、退社後に運動できる時間を与えたり、方法は多くあります。
その職場の課題にあったイベントを開催しましょう。
まとめ

今回は健康寿命の概要、健康寿命を延長させる方法と健康経営との繋がりを紹介しました。
少子高齢化が問題となっている日本では、介護士の確保が追いつかなくなりつつあり、いかに健康寿命を伸ばせるかが重要な課題です。
平均寿命と健康寿命の差のことを「レッドゾーン」と呼ぶことがありますが、このレッドゾーンを減らし、平均寿命を伸ばせれば、健康で充実した人生が実現するでしょう。
健康寿命を延ばすために、今回紹介したような日々の意識付けと工夫した生活を心がけましょう。
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