• 健康経営
  • 2021.12.09 (最終更新日:2022.04.06)

バーンアウトシンドロームとは?なりやすい人の特徴や予防策について

目次

仕事が手につかない人が増加中?

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世界的に状況が変化する現代で精神的な不調を訴える人は少なくありません。
精神的な不調の中でも特に面倒なのがバーンアウトシンドロームで、一生懸命働きたくても働く気力が生まれない精神的な不調が存在します。
一見、業務に対する意識が低く、ただやる気のない社員のように映ってしまうため、周りの人に気づかれにくい傾向にありますが、バーンアウトシンドロームを治すためには周りの人の理解と協力が必要不可欠です。
今回はバーンアウトシンドロームに焦点を当て、その症状となりやすい人、予防方法を解説します。

バーンアウトシンドロームとは?

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ここからはバーンアウトシンドロームの概要と、主な症状についてご紹介します。

概要

バーンアウトシンドロームとは、日本語訳すると燃え尽き症候群という意味で、それまで一生懸命努力していた事に急にやる気をなくしてしまう症状のことを指します。
無気力状態になった場合、仕事に集中できなくなり、周りの人に素っ気ない態度やいい加減な態度を取ってしまうケースも珍しくありません。
無気力な状態になった人はうつ病と疑われやすいですが、うつ病の場合は根拠のないこと、事実ではない事に対して憂鬱になる傾向があります。

一方で、燃え尽き症候群は仕事内のきっかけで無気力状態に陥りやすく、そのきっかけは仕事の失敗や、逆に大成功を収めた後に症状が現れるのが特徴です。
この燃え尽き症候群を放っておくとうつ病にもなり得るため、早めの治療が必要です。
もし燃え尽き症候群の疑いがある社員を発見した場合、社員に病院に行くよう促し、医師の指示を仰ぎましょう。
医師の診断を基に会社でもできるケアを行い、社員の回復経過を見ながらサポートを継続するのが大切です。

症状

ここからは、燃え尽き症候群の主な症状について説明します。
以下のような症状が見られる場合、燃え尽き症候群を疑い、早急にケアに取り掛りましょう。

達成感の低下

仕事への達成感を感じられなくなり、仕事のやりがいや目標を持って働けなくなることがあります。
自分自身でもやる気の低下と仕事の質の低下に気付いているものの、仕事の成果に関心を持てないのが特徴です。
また周りの人もやる気の低下や仕事の質低下に気付き、指摘を受けたとしても周りからの評価に気を配ることも面倒に感じ、意識を変化させることはできません。

精神的消耗感の現れ

仕事に対する嫌悪感から、仕事をするだけで精神的に疲れてしまいます。
自分の仕事に楽しさを見いだせず、嫌な事に時間を過ごすことで体も心も疲労し、余計に業務に集中できません。
仕事にやりがいを感じられなくなり、体の疲労を感じ始めたら燃え尽き症候群を疑うことをおすすめします。

脱人格化の現れ

仕事だけではなく、人に対しても気を配れなくなり、職場の同僚や時には顧客に対して思いやりのない態度を取ってしまうこともあります。
本人にとって悪意はないものの、他人の顔を見るのが嫌になったり、話をしたくなくなったり、自分から対人関係を築けなくなります。

この脱人格化は、燃え尽き症候群を発症している本人では気付きにくい傾向にあり、周りの人が気付けるかが重要です。

バーンアウトシンドロームになりやすい要因

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ここからは、燃え尽き症候群になりやすい環境と人をわかりやすく解説します。

環境要因

燃え尽き症候群は以下の職場環境で働く従業員がなりやすい傾向にあります。

業種

燃え尽き症候群を発症しやすい職種の特徴は、「人を相手にする仕事」や、「サービスを提供する仕事」、「専門性の高い仕事」などです。
上記のような職種では、仕事とプライベートに境界線がない場合が多く、働く人は常に気持ちをONにして過ごす必要があります。
つまりしっかりとした休みを取れない環境にある人は、心と体の体力が消耗され、大きな負担がかかります。
特に医療系の職場で働く人は、緊急的な対応を取ることもあり、プライベートでも安心して過ごせず、また精神的ショックを受ける機会が多くあり、燃え尽き症候群を発祥しやすい職種です。

会社の風土

社員が燃え尽き症候群になりやすい会社は、「結果を評価しない」や「長時間労働や厳しいノルマが課せられる」などの風土が傾向としてあります。
社員が挙げた成果に対して評価をしない場合や、そもそもしっかりとした目標を提示していない職場では、従業員がどこまで結果を出せばいいか不透明になり、過度な努力をしてしまいます。
こうした過度な努力は、心と体の体力を奪うことから、燃え尽き症候群の発症を誘発する主な原因です。
また長時間労働や厳しいノルマも同様で、従業員がしっかりと休めない会社は、働く従業員の心の健康を害しやすいので注意しましょう。

個人要因

次に燃え尽き症候群になりやすい人の特徴を解説します。

性格

燃え尽き症候群になりやすい人の特徴として「真面目な性格」や「自己犠牲心が強い人」「責任を抱えやすい人」が挙げられます。
自分のこと、家族のことよりも仕事を優先してしまったり、プライベートな時間を仕事に使ってしまったりすると心と体は気づかないうちに疲弊していきます。
自身の性格がこれに当てはまる人は、適度な休息を取るのと、仕事とプライベートの境界線をしっかりと作ることが重要です。

生活習慣

普段の生活で、「休みの日に仕事をする」人や、「悩みを人に打ち明けない」人は注意が必要です。
上述したように、燃え尽き症候群は仕事とプライベートの境界線がない人が発祥しやすい傾向にあります。
またストレスを発散できず、自分で溜め込みやすい人は、勇気を出して他の人に打ち明けてみましょう。
打ち明けることで同じ悩みや苦労を経験している人の存在に気付け、ストレスの解消につながります。

バーンアウトシンドロームを予防する考え方

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ここからは、自分自身が燃え尽き症候群にならないように予防する方法をご紹介します。

適度に息抜きをする

多くの精神的な不調の対策として「適度な息抜き」が重要です。
一生懸命頑張って業務に打ち込むことは、当然素晴らしいですが、心と体の休息を取ることでより業務の質が向上します。
自分自身の心身の健康と高いパフォーマンスのために、休める時にしっかりと休むことを意識して生活しましょう。

柔軟な心理を保つ

ある一定の考え方で業務に打ち込むことも大切ですが、考えに柔軟性を持ち、その時々で適切な考え方をするように心がけましょう。
燃え尽き症候群が発症する要因として、心と体の体力消耗が挙げられますが、環境の変化や状況が変わった時、心身共に疲弊しやすい傾向にあります。
こうしたあらゆる変化に対応できるように、常に柔軟な考えを持つ努力が必要です。

関心を持たない工夫

人と関わることの多い職場では、周囲の人に気を配る必要がありますが、人に関心を向ける時は心と体の体力を消耗します。
周囲の人に気を配るのは大切ですが、適度な距離感を保つのも重要で、燃え尽き症候群を予防するためにも時には人に関心を持たない工夫が必要です。

健康経営の一環でバーンアウトシンドロームを予防する

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ここからは、近年注目されている健康経営の一環として燃え尽き症候群を予防する方法について、その内容と導入方法を解説します。

概要

近年では、ストレス社会やコロナ禍によって社員の心と体の健康を維持するのが困難な時代になりつつあります。
特に精神的な不調を訴える人は増加傾向にあり、多くの人が仕事を継続できない状況に陥っている現状です。
このような社会に対応するために、企業では健康経営を導入し、社員の健康を会社がサポートする動きが始まっています。
健康経営を導入している企業では、運動不足を解消するための施策を取り入れるのが一般的ですが、精神的な健康を維持する取り組みを取り入れられています。
また、健康経営は燃え尽き症候群の対策としても効果的で、工夫して健康経営を取り入れることで従業員が心と体の健康を維持しながら働ける環境が実現します。

導入例

ここからは燃え尽き症候群の予防に効果がある健康経営の導入方法をご紹介します。

ストレスチェック

社員のストレス状況可視化できるストレスチェックサービスが広まっており、導入する企業が増加中です。
社員は簡単な質問に答えるだけで自身のストレス状況を確認でき、ストレスチェックで精神的に問題がある社員がいた場合、会社側にも通知されるので、その従業員に対してケアできます。
燃え尽き症候群を発症する人は、自分で異変に気づかない場合もあるため、ストレスチェックを定期的に行い、会社が気ける環境整備が重要です。

メンタルヘルス

また、精神的な問題を抱えている社員が多い場合、メンタルヘルス対策を導入しましょう。
メンタルヘルス対策として、カウンセラーによる悩み相談や、健康的なメンタル維持のための教育を社内で実施するのが効果的です。
精神的な悩みを抱えていても、自身で精神科や心療内科に行く勇気が出ず、そのままにしてしまう人も少なくありません。
こうした人が気軽にメンタルケアを行えるよう、会社の環境を整えることで、社員のストレス軽減に大きく貢献します。

まとめ

バーンアウト 診断

今回は燃え尽き症候群の特徴となりやすい人、予防策について紹介しましたが、会社の従業員が燃え尽き症候群にならないためにも会社の努力が必要です。
燃え尽き症候群は環境的要因と個人的要因によって発症するケースが多く、今回紹介した内容に当てはまる会社や従業員がいる場合はしっかりと注意しましょう。
一見、やる気のない社員に見えたとしても、燃え尽き症候群に陥っているかもしれません。
燃え尽き症候群の主な症状に当てはまる社員を発見した場合、周りの人が気に掛けるところから始めましょう。
様子を見て、燃え尽き症候群が疑われる場合は、しっかりとしたケアと、改善に向かうような環境整備が重要です。

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