- 健康経営アドバイザー
- 2021.11.18 (最終更新日:2022.03.26)
ロコモティブシンドロームとは?健康経営に関連する取り組みもご紹介!
ロコモ対策でわかる!会社の安定性
企業を経営している皆さんは日々「人材」に悩まされていませんか?
長期的に健康な人材を確保できれば安心ですが、歳を重ねるごとにさまざまな健康問題が出てくるのも事実です。
会社として対応できるのが理想ですが、これらのリスクは最小限に抑えたい所です。
実はメタボより怖いと言われている新国民病ロコモティブシンドロームをご存じですか?
運動不足になりがちで、ストレスによる偏食・過食・食欲不振などになりがちなビジネスパーソンは特に要注意とされます。
ロコモティブシンドロームは、メタボリックシンドロームと並ぶ国民病であり、高齢の人だけでなく若い人も決して他人事ではありません。
そこで今回は、高齢者に発症率が多いとされる「ロコモティブシンドローム」についてご紹介します。
「運動器の障害」により要介護になるリスクの高い状態になる「国民病」と言われている、日本整形外科学会が2007年に提唱した新しい概念になります。
ロコモティブシンドロームにより運動機能が低下し、骨折のリスクが高まり要介護や寝たきりになり、認知症になる危険性が増していきます。要介護の原因として最も多いのが、認知症です。ロコモティブシンドロームは認知症になる原因のひとつです。
「立つ」「歩く」「衣服の着脱」「トイレ」「移動能力の低下」「バランス能力低下」といった生活に必要な動作が自立して行えなくなります。
それは健康寿命の短縮につながり、寝たきり・閉じこもり・廃用症候群などの「要介護状態」になっていく要因です。
「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」です。
「運動器自体の疾患」は、加齢が主な原因です。
加齢による筋力低下や筋肉の萎縮は下半身に起こりやすく、高齢者の転倒や骨折を招く原因となります。
「加齢による運動器機能不全」は、骨や関節、神経に関連する病気が原因となり、運動器に障害が出るものを指します。
それに伴って運動器の障害も増加しているのが現状です。
入院して治療が必要となる運動器障害は50歳以降に多い傾向がみられます。
私たちはこれほどにも長い間からだ(運動器)を使い続けることはこれまでのなかったため、長寿によりさまざまな障害として発症しています。
長期的に健康な人材を確保できれば安心ですが、歳を重ねるごとにさまざまな健康問題が出てくるのも事実です。
会社として対応できるのが理想ですが、これらのリスクは最小限に抑えたい所です。
実はメタボより怖いと言われている新国民病ロコモティブシンドロームをご存じですか?
運動不足になりがちで、ストレスによる偏食・過食・食欲不振などになりがちなビジネスパーソンは特に要注意とされます。
ロコモティブシンドロームは、メタボリックシンドロームと並ぶ国民病であり、高齢の人だけでなく若い人も決して他人事ではありません。
そこで今回は、高齢者に発症率が多いとされる「ロコモティブシンドローム」についてご紹介します。
新国民病「ロコモティブシンドローム」とは?
ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは、移動するための能力が不足したり、衰えたりした状態で、ロコモティブとは、骨や筋肉、関節などの運動器を指す言葉です。「運動器の障害」により要介護になるリスクの高い状態になる「国民病」と言われている、日本整形外科学会が2007年に提唱した新しい概念になります。
ロコモティブシンドロームにより運動機能が低下し、骨折のリスクが高まり要介護や寝たきりになり、認知症になる危険性が増していきます。要介護の原因として最も多いのが、認知症です。ロコモティブシンドロームは認知症になる原因のひとつです。
症状
からだを動かすのに必要な運動器に障害が起こることによって日常生活動作に支障をきたす症状です。「立つ」「歩く」「衣服の着脱」「トイレ」「移動能力の低下」「バランス能力低下」といった生活に必要な動作が自立して行えなくなります。
それは健康寿命の短縮につながり、寝たきり・閉じこもり・廃用症候群などの「要介護状態」になっていく要因です。
原因
主な原因は、大きく分けて2つあります。「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」です。
「運動器自体の疾患」は、加齢が主な原因です。
加齢による筋力低下や筋肉の萎縮は下半身に起こりやすく、高齢者の転倒や骨折を招く原因となります。
「加齢による運動器機能不全」は、骨や関節、神経に関連する病気が原因となり、運動器に障害が出るものを指します。
- 変形性膝関節症→膝の関節にある軟骨がすり減り、膝の骨に変形や関節炎が起こる
- 骨粗しょう症→骨密度が低下して、それにより骨がもろくなってしまう
- 脊椎管狭窄症→神経が圧迫されることで、脚にしびれや痛みが起こる
- バランス能力低下→加齢や運動不足のほか、脳の障害によってふらつきやめまいが起こる
具体的な要因
具体的には、以下のようなことがロコモを引き起こす要因となります。- 加齢
- 運動不足
- エレベーターや自動車などの利用による活動量の低下
- 過度なスポーツ、無理な姿勢や使い過ぎによる怪我や障害
- 肥満、痩せすぎ
- 腰や膝などの痛みや不調の放置
- 骨粗鬆症、変形性関節症、変形性脊椎症などの運動器疾患
- 外出機会の低下
それに伴って運動器の障害も増加しているのが現状です。
入院して治療が必要となる運動器障害は50歳以降に多い傾向がみられます。
私たちはこれほどにも長い間からだ(運動器)を使い続けることはこれまでのなかったため、長寿によりさまざまな障害として発症しています。
ロコモティブシンドロームと認知症・骨粗しょう症の負の連鎖とは?
ロコモティブシンドロームによって「認知症」や「骨粗しょう症」などの負の連鎖を引き起こす可能性が高くなります。運動機能が低下してしまうと、骨が弱り、骨粗しょう症を発症しやすくなります。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)が進行すると、股関節や背骨など体を支える大きな骨が骨折しやすくなり、骨折のためベッドを離れられない時間が長期化した場合、認知症を発症するリスクも高まるでしょう。
この3つが互いに影響を与え合って、発症者が要介護状態や寝たきり状態になるリスクを高めているのが負の連鎖です。
骨量が不足し、骨折しやすくなってしまう骨粗しょう症。そして骨粗しょう症が引き金となり、ロコモティブシンドロームを発症することにつながります。
骨や筋肉の量のピークはおよそ20~30代だということをご存じですか?
骨や筋肉は適度な運動で刺激を与え、適切な栄養を摂ることで、強く丈夫に維持されます。
弱った骨や筋肉では、40代・50代で身体の衰えを感じやすくなり、60代以降、思うように動けない身体になってしまう可能性があります。
現在、60代といえばまだまだ働ける年齢です。
しかし本人は元気であれば働くつもりでいても、本人や家族の健康上の問題で退職を余儀なくされることもあります。
まったくなにも運動をしていない人たちの骨量不足はさらに深刻だと予想されます。
骨粗しょう症は、自覚がないままひそかに進行する病です。
高齢者の病気だという先入観は捨てたほうが賢明ではないでしょうか。
過度なダイエットにより痩せすぎると筋肉や骨は弱くなってしまいます。
月経不順・過度のダイエット・運動不足・食生活の乱れ・不規則な生活にひとつでも当てはまれば、骨粗しょう症予備軍です。
特に50代以降になると、加齢による衰えに加え、怪我や病気などが原因となり、ロコモに陥るリスクが一気に高まります。
なかでも女性は、50代を過ぎたころから骨密度が急激に減少することが多いので、転倒・骨折などに注意しなければなりません。
しかし加齢とともに急速に高まり、80~84歳では27.0%、85歳以上では59.3%となります。
平均寿命が伸びた代わりに要介護となる人口が増えています。
この割合から新国民病と言われるのが納得できるでしょう。
介護や支援が必要な人の割合は、80歳代前半は約3割、85歳以降は約6割です。
反対に親などの介護や支援をしなければいけない人も同じくらい必要ということになります。
つまり介護で離職や働き方を変えなければいけない現役世代がいるということが予想できるでしょう。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)が進行すると、股関節や背骨など体を支える大きな骨が骨折しやすくなり、骨折のためベッドを離れられない時間が長期化した場合、認知症を発症するリスクも高まるでしょう。
この3つが互いに影響を与え合って、発症者が要介護状態や寝たきり状態になるリスクを高めているのが負の連鎖です。
若い人も要注意!!
「骨粗しょう症なんて、高齢者の病気」なんてそう思っている方が多いかもしれません。骨量が不足し、骨折しやすくなってしまう骨粗しょう症。そして骨粗しょう症が引き金となり、ロコモティブシンドロームを発症することにつながります。
骨や筋肉の量のピークはおよそ20~30代だということをご存じですか?
骨や筋肉は適度な運動で刺激を与え、適切な栄養を摂ることで、強く丈夫に維持されます。
弱った骨や筋肉では、40代・50代で身体の衰えを感じやすくなり、60代以降、思うように動けない身体になってしまう可能性があります。
現在、60代といえばまだまだ働ける年齢です。
しかし本人は元気であれば働くつもりでいても、本人や家族の健康上の問題で退職を余儀なくされることもあります。
まったくなにも運動をしていない人たちの骨量不足はさらに深刻だと予想されます。
骨粗しょう症は、自覚がないままひそかに進行する病です。
高齢者の病気だという先入観は捨てたほうが賢明ではないでしょうか。
女性は骨粗しょう症に注意
特に若い女性に骨粗しょう症予備軍が多く、注意が必要です。過度なダイエットにより痩せすぎると筋肉や骨は弱くなってしまいます。
月経不順・過度のダイエット・運動不足・食生活の乱れ・不規則な生活にひとつでも当てはまれば、骨粗しょう症予備軍です。
特に50代以降になると、加齢による衰えに加え、怪我や病気などが原因となり、ロコモに陥るリスクが一気に高まります。
なかでも女性は、50代を過ぎたころから骨密度が急激に減少することが多いので、転倒・骨折などに注意しなければなりません。
メタボより怖い「新国民病」の理由
現在日本での要介護者の発生率は、40~64歳では0.4%、65~69歳では2.9%です。しかし加齢とともに急速に高まり、80~84歳では27.0%、85歳以上では59.3%となります。
平均寿命が伸びた代わりに要介護となる人口が増えています。
この割合から新国民病と言われるのが納得できるでしょう。
介護や支援が必要な人の割合は、80歳代前半は約3割、85歳以降は約6割です。
反対に親などの介護や支援をしなければいけない人も同じくらい必要ということになります。
つまり介護で離職や働き方を変えなければいけない現役世代がいるということが予想できるでしょう。
ロコモティブシンドロームのチェック方法
ロコモは、高齢者だけでなく、早い人では40歳くらいから始まる人もいます。
だからこそ「自分は大丈夫だろう」という考えを改めて予防への取り組みをすることをおすすめします。
ロコモの原因となる変形性関節症や骨粗鬆症(骨粗しょう症)のある人は、全国で推計4,700万人です。誰にでも起こりうるロコモだからこそ、ぜひ一度ロコモチェックしてみてください。
日本整形外科学会では誰でも簡単にロコモ診断ができる7つの「ロコチェック」をあげています。これらはバランスの能力や筋力、歩行能力や持久力をチェックするもので、1つでも当てはまればロコモの心配があると考えられます。
女性の骨粗鬆症(骨粗しょう)患者数は男性の3倍であることがわかっています。早い段階からロコモ対策への取り組みが必要です。
女性がロコモになりやすい理由は以下の要因が多い傾向です。
膝や腰の痛みで体を動かせない状態が続くと、さらに体重が増加し、さらに痛みが悪化するという悪循環に陥るケースも多い傾向です。
そのため、肥満の予防や改善をすることは、ロコモ対策としても効果になります。
さらに骨と筋肉は、自分の意思で鍛えることが可能です。そのため、ロコモに陥るかどうかは、本人の意識に大きく依存していると言えます。
ロコモ対策は早めに対策を始めることをおすすめします。いつまでも歩き続けるために、運動器を長持ちさせて健康寿命を延ばしていくことが大切なのです。
だからこそ「自分は大丈夫だろう」という考えを改めて予防への取り組みをすることをおすすめします。
ロコモの原因となる変形性関節症や骨粗鬆症(骨粗しょう症)のある人は、全国で推計4,700万人です。誰にでも起こりうるロコモだからこそ、ぜひ一度ロコモチェックしてみてください。
日本整形外科学会では誰でも簡単にロコモ診断ができる7つの「ロコチェック」をあげています。これらはバランスの能力や筋力、歩行能力や持久力をチェックするもので、1つでも当てはまればロコモの心配があると考えられます。
7つのロコモチェック
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 家の中でつまずいたりすべったりする
- 階段を上がるのに手すりが必要である
- 家事の重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
- 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1Lの牛乳パック2個程度)
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
ロコモになりやすい人・なりにくい人
なりにくい人
普段から適度な運動をしている人や体を動かす作業をしている人は、ロコモになりにくいと考えられます。筋肉や骨は日々つくり換えられていますが、適度な負荷をかけることで丈夫になるからです。なりやすい人
一方で、女性や肥満の人はロコモになりやすいので要注意です。女性の骨粗鬆症(骨粗しょう)患者数は男性の3倍であることがわかっています。早い段階からロコモ対策への取り組みが必要です。
女性がロコモになりやすい理由は以下の要因が多い傾向です。
- 靭帯や膝軟骨が弱い
- 膝関節を損傷しやすいこと
- 閉経前後の時期に骨密度が大きく低下すること
膝や腰の痛みで体を動かせない状態が続くと、さらに体重が増加し、さらに痛みが悪化するという悪循環に陥るケースも多い傾向です。
そのため、肥満の予防や改善をすることは、ロコモ対策としても効果になります。
予防方法
運動器は、自分の意思によって動かすことのできる器官です。さらに骨と筋肉は、自分の意思で鍛えることが可能です。そのため、ロコモに陥るかどうかは、本人の意識に大きく依存していると言えます。
ロコモ対策は早めに対策を始めることをおすすめします。いつまでも歩き続けるために、運動器を長持ちさせて健康寿命を延ばしていくことが大切なのです。
ロコモ対策と健康経営の取り組み
健康経営とは、企業が従業員の健康に配慮することで、経営面においても成果に上げていくというものです。
もっと簡単にいうと、会社が個人の健康を管理するということになります。
企業としてはいかに即戦力として長期的に働き続けてもらうために対策を行うことが必要になります。また経験や知識を持った従業員を失うことは企業にとっても損失です。
そのために健康経営の取り組みを行うことは、ロコモ対策として有効となります。
健康経営では、自社にかかえる従業員の年齢層や個々の健康課題に対応する取り組みが実践されます。
健康経営の取り組みは、これから迫る超高齢化社会に向けての先を見据えた経営戦略となるでしょう。労働人口の増加が期待できない現代において、今いる従業員は企業の資産ではないでしょうか。
また健康経営の取り組みによる健康意識向上は、本人だけでなく家族にも影響します。
従業員だけでなく家族や周囲にも知ってもらうことで、「要介護状態」の国民を減らすことへ貢献する取り組みとなりでしょう。
働き世代から予防と対策が、将来の安定人材につながることがお分かりいただけましたでしょうか。
これらは健康経営の取り組みを進めることによって対策することができます。
長期的な視点で経営を安定させるために、健康経営の取り組みを始めてはいかがでしょうか。
もっと簡単にいうと、会社が個人の健康を管理するということになります。
企業としてはいかに即戦力として長期的に働き続けてもらうために対策を行うことが必要になります。また経験や知識を持った従業員を失うことは企業にとっても損失です。
そのために健康経営の取り組みを行うことは、ロコモ対策として有効となります。
健康経営では、自社にかかえる従業員の年齢層や個々の健康課題に対応する取り組みが実践されます。
健康経営の取り組みは、これから迫る超高齢化社会に向けての先を見据えた経営戦略となるでしょう。労働人口の増加が期待できない現代において、今いる従業員は企業の資産ではないでしょうか。
また健康経営の取り組みによる健康意識向上は、本人だけでなく家族にも影響します。
従業員だけでなく家族や周囲にも知ってもらうことで、「要介護状態」の国民を減らすことへ貢献する取り組みとなりでしょう。
まとめ
今回は「ロコモティブシンドローム」について紹介しました。働き世代から予防と対策が、将来の安定人材につながることがお分かりいただけましたでしょうか。
これらは健康経営の取り組みを進めることによって対策することができます。
長期的な視点で経営を安定させるために、健康経営の取り組みを始めてはいかがでしょうか。
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