- 健康経営
- 2021.08.16 (最終更新日:2022.03.26)
リフレーミングとは?主な効果や仕事との関連性についてご紹介!
- 目次
仕事の悩みやストレスを違った視点で見る「リフレーミング」が重要視されている
最近では大人だけでなく若い子達もストレスを感じて生きていると言われています。
人間関係に仕事や学業、至るところで生じる悩みやストレスを解決してくれるのが「リフレーミング」という技術です。
今回、リフレーミングとは一体どういうもので、どんな効果があって、具体的にどんな手法があるのかといったことについて紹介します。
これを読んで、皆さんの抱える悩みやストレスが少しでも軽くなると幸いです。
リフレーミングとは?
人は誰もが自分だけの視点を持っていて、同じ状況でも捉え方は人それぞれ違います。
例えば何か作業をしていて、「あと30分しかない」と取るか「あと30分もある」と取るかで、同じ状況なのに気持ちが全然違ってきますよね。
失敗は落ち込んでしまいますが、いい経験になったと捉えることができればまた次の行動に移せます。
リフレーミングをすることで物事への解釈が変わり、気持ちが軽くなったり、気付けなかった何かに気付けたりします。
現代の日本人が楽しく上手に生きていくコツとも言えるでしょう。
リフレーミングの効果
自信を強く持てるようになる
自信を持てるかどうかは自分次第です。短所だと思っていたことが、リフレーミングすることで長所へと変わります。
背が低いことがコンプレックスであれば、それはかわいらしい印象とも思えるし、臆病で人見知りな性格も、真面目で誠実と変換することができます。
短所と思っていたことにも必ず役に立つ時があります。
短所の数だけ長所もあると覚えておきましょう。
苦手意識のハードルが低くなる
人や物に限らず、苦手は誰にでもあります。しかしリフレーミングをすることで、その苦手意識を無くすことも可能です。
文句ばかり言ってくる人も見方を変えれば、自分のために言いにくいことも言ってくれる人となり、むしろいい人だと思えるかもしれません。
苦手と決めつけてシャットアウトしてしまうのはもったいないかもしれません。
人間関係が良好になる
リフレーミングは短所を長所と捉え直し、苦手意識を無くしてくれると述べました。つまり必然的に、リフレーミングができる人は人間関係の構築が上手いと言えます。
もし自分の短所をむしろ褒めてくれたり、自分の苦手な人のことを「むしろこういうことだから素敵な人なんだよ」と教えてくれる人が身近にいたら、その人はとても魅力的に思えますよね。
常に前向きで明るく、どんな人でも良い所を見つけられる人は、人間関係でギクシャクすることはないと言えます。
モチベーションが上がる
リフレーミングはモチベーションの向上にも一役買います。たくさんの人の前で発表する機会があり、やりたくないと思っていたり緊張している場合に、それに囚われて失敗が思い浮かんでしまえば当然上手くいきません。
これをある種自分本位に、自分の話を聞くためにこんなに人が集まっている、この緊張も、彼らに対して誠実に話そうとしていればこそだと思えば、気持ちと行動力が変わってきます。
モチベーションを上げるために、見方を変えて別の意味合いを持たせることはとても効果的です。
リフレーミングの種類
状況に関するリフレーミング
まずは状況に対するリフレーミングです。この出来事や物事は、他の状況であればどう役に立つか、とその時の状況や背景の枠組みを考え直すことを指します。
例えば授業中に落ち着きがなくうるさくしてしまう子がいたとして、その場では迷惑ですがその大きい声は有事の際にはよく通って役に立ちそうですね。
このように好ましくない状況の人や物を目にした際、これはどこか他の場面で役立たないだろうか、どこなら機能するだろうか、と考えるのが状況のリフレーミングです。
内容に関するリフレーミング
続いては内容のリフレーミングです。意味のリフレーミングとも呼ばれ、これには他にどんな意味があるのか、どんなプラスの価値があるのだろうというように、物事の意味を構成する枠組みを見直すことを指します。
例えば不況下において職を失ったとします。
もちろんいい出来事とは言えず、不安や恐怖が募って当然でしょう。
しかしこの出来事に対し、何らかの意味を見出すことは自分次第でいくらでもできます。
転職のいい機会だ、退職金と自由な時間が手に入った、苦手な上司から離れられたなど、肯定的な意味を捉え直すことができますね。
失敗や挫折というのは長い人生の中の過程に過ぎず、それは何かを学ぶ機会であり成長させてくれるターニングポイントです。
瞬間的な悪い面だけを見ないで、そこにプラスの意味を見出すための発想の転換こそが、内容のリフレーミングです。
リフレーミング実践のための具体的な手法
アズイフによるリフレーミング
「もし〜ができればこうなるだろう」
「例えばあの人ならこう考えるかな」
というように、自分に問いかけることで行き詰まった状況から可能性を広げる手法です。
仕事で悩んだ時、
「上司だったらどうするだろう」
「こうしたらどう見えるかな」
と、立場を変えて考えることで同じ景色も違うものに見えてきます。
ただし、
「失敗したら~、もしできなかったら~」
などと、この問いをマイナスに使わないように注意しましょう。
「Want」によるリフレーミング
悩んでいる状況に対して、
「じゃあどうしたい?」
と問う手法です。
これにより自然と視点が未来を向きます。
例えば嫌なことをされたという人がいたとして、その人に、
「じゃあどうしてほしい?」
と聞くことで、解決に向けた思考が働くようになります。
マイナスな状況に向いていた視点が、どうしたいかを考えることで感情が整い、現状を打破する未来へ向けた視点に切り替わります。
解体によるリフレーミング
状況を細かく解体していき、一つ一つに焦点を当てて確認していく手法です。
例えば忙しくて大変と悩む人に対して、
「やることって何があるの?」
「いつ期限のものなの?」
「他の人が手伝えることはないの?」
などと問いかけてみます。
今回の忙しいという例も、より具体的に詳細にバラしていくことで、案外簡単に解決できそうなことだったり、単に思い込みによるものだったりします。
時間枠によるリフレーミング
「未来視点から見た今」
と捉える、または、
「今でよかった」
と考えるリフレーミングです。
悩みのさなかでは、それが大きな過程の一部という認識が持てません。
それを長い時間軸で視野を広げて見ることで、未来からの視点で捉え直すことが可能です。
「この出来事が今でよかった、では未来を考えよう」
というのがこのリフレーミングの基本構造です。
言葉によるリフレーミング
言葉の定義、意味合いを変えることで状況を改善する切り口になる、簡単に言えばポジティブ変換です。
例えば飽きっぽいという言葉は好奇心旺盛、行動力があるとも言えます。
流されやすいという性格も、協調性がある、臨機応変と捉えることが可能です。
見方を変えればどんなマイナス意識もプラスなものへと変化できるため、普段から意識して、言い換えができるフレーズをストックしておきましょう。
メタファーによるリフレーミング
比喩を用いたり、誰かの格言や物語などを通して、こちらの伝えたいことを間接的に伝える表現手法です。
失敗して落ち込むサッカー好きの後輩に、有名なサッカー選手の失敗エピソードを語ってこう立ち直ったんだと説いたり、あるいは自身の経験で同じような失敗をしていればそれを伝えてもいいでしょう。
相手の趣味嗜好が分かっているほど、このリフレーミングは相手に効果的に響きます。
リフレーミングを活用できる場面
新しい仕事での不安がある時
初めてのことは誰でも不安があるものです。しかし新しい知識やスキルを得るチャンスでもあります。
体験するということは最も効率的な学び方なため、ぜひ前向きに変換しましょう。
批判や否定をされた時
否定や批判をされると悲しいですが、それは自分へのメッセージやアドバイスと捉えるべきです。他の方法があると教えてくれているのであり、違う視点を知れたというのはむしろメリットでしょう。
チャレンジに失敗した時
落ち込んでしまうのは当然ですが、過去の成功者が必ず通る道ということも忘れてはいけません。やらずに後悔するよりはやって後悔する方が自分の中で納得がいきます。
チャレンジ失敗は、むしろ順調に事が運んでいる証拠と思いましょう。
自分もしくは他人のせいにしたい時
この場合、その根拠や比較対象が曖昧になりがちで、よく考えずに反応してしまっているケースが多いです。解体するリフレーミングが有効で、そう考えた基準は何か、具体的に何がダメだったのかを検証することで前に進みやすくなるでしょう。
上司の対応に不安を感じた時
厳しい上司がいたとして、それはあくまで期待の裏返しと変換しましょう。
今時はパワハラだブラック企業だとすぐ言われます。
そんな中でもしっかり向き合いエネルギーを使ってくれる上司は、あなたのことを信頼していて成長させようとしてくれている証拠です。
移動や時間に関するイレギュラーが発生した時
世の中思い通りにいかない事の方がほとんどです。イレギュラーは起こるものという前提でいれば柔軟な対応、リフレーミングがスムーズでしょう。
突然時間が空いたらその時間をラッキーと捉え、他の何かができるようになったと思ってください。
プレッシャーを強く感じている時
プレッシャーは誰もが感じるものです。自分だけではないことにまず安心感を持ちましょう。
その上でこれは武者震いだと思ったり、緊張するということはそれだけ大切に思っていたんだと気付いたり、プレッシャーはむしろ必要なもの、感じていいものと捉え直すといいでしょう。
まとめ
悩みやストレスはどんな人でも抱えてしまうものだからこそ、それを軽くし、前を向く技術があるなら使っていきたいですね。
こう見ていくと病は気からというように、どんな状況もその人の考え方一つで印象はがらっと変えることができます。
自分以外の立場になって考えてみる、冷静に細かく解体して分析してみる、使える機会は日常に溢れていますから、普段から意識していけばリフレーミングはどんどん上手になっていくはずです。
少しでもストレスを軽く、おおらかに生きるためにぜひこの技術を活用していきましょう。
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