• 健康経営
  • 2021.08.17 (最終更新日:2022.04.06)

サービス業の種類や特徴を解説。さまざまな職種から働き方を考えよう

目次

サービス業のいろいろな種類を紹介①

サービス業 ここでは、サービス業の一部を紹介します。

サービス業とは何か

はじめにサービス業というものについて説明します。結論から申し上げますと、サービス業の定義というものはありませんので、多くの考え方があるのです。しかし、サービス業の条件はあります。それは主に「形のないサービスを提供していること」と「利用者にサービスを提供し、その対価を受け取ること」です。たとえば、花屋は一般的に花を販売している小売業と考えられます。これに比べて飲食店は、料理の提供と同時に接客などのサービスも提供しているので、飲食サービス業になるわけですね。それでは、サービス業の種類を見ていきましょう。

販売員

商品を販売する仕事を販売員といいます。商品を販売するには、さまざまな努力や工夫が欠かせません。「どのような配置にしたら見栄えがよくなるか」「利用者に気持ち良く買っていただくような接客とは」など、考える内容がたくさんあるのです。主要な仕事内容はレジ打ちや接客ですが、商品の品出しや電話の対応なども必要になります。仕事の実績が増えれば、在庫管理や入荷の検品も任されるようになるのです。

ここでは、販売員が行うレジ打ちや接客の解説をしましょう。お金が関わるレジ打ちの仕事は、慎重さが大切。正確さが必要な業務ですが、機械の操作が苦手でなければ少しずつ慣れるはずです。お店によって多くの支払い方法に対応しており、前のお店では学ばなかった内容があるかもしれません。イレギュラーが発生したときに備えておきましょう。

接客では商品の詳細を説明するほか、利用者ごとの需要を見極めるのが大事です。なぜなら、お店に訪れる利用者が全員、商品名を理解しているとは限らないからですね。たとえば「数日前に自分が書籍やインターネットで見つけたあの商品が欲しい」という要望もありますし、商品名を間違えて覚えている例もあります。そんな利用者との会話を通じて、必要に応じて商品に対するアドバイスをするわけです。

飲食店のスタッフ

飲食店の仕事には、ホールで利用者の対応をするほか、レジ、キッチン、食材管理などがあります。ホールでの接客は、利用者をお待たせしないように気配りが大切です。ホールスタッフの仕事内容はレストランやホテルなど就業場所によって異なるので、それぞれの働き方を理解してから求人へ応募しましょう。

レストランのホールスタッフは、一般的には飲食店と同じです。しかしお店によって、デザートやドリンクを作る業務内容が発生するときもあります。ファミリーレストランの注文は端末を介して行われるので、機械の操作に慣れれば扱いやすくなるでしょう。ホテルのホールスタッフは、レストランのほかに結婚式の会場でも働きます。求められる接客マナーが厳しいですが、その分スキルを高められる機会になりますよ。利用者の食事の進行に気を配りながら、食事を提供するタイミングを見計らいます。

サービス業のいろいろな種類を紹介②

タクシードライバー

タクシードライバー

タクシードライバーの仕事は、利用者を安全に目的地までお連れするのが目的です。駅や病院の周辺で待機するだけではなく、呼ばれたところへ行くときもあります。働き方は主に2通りあり、タクシー会社に雇用される方法と個人タクシーで働く方法です。両者の比率は、個人の方が圧倒的に少なくなっています。

タクシードライバーの勤務体系には、基本的に「昼日勤」「夜日勤」「隔日勤務」があります。昼日勤は一般的なビジネスマンと比較して、朝も夜も早いのが特徴。夜日勤は、名前の通り夜間に仕事をする働き方になります。昼日勤とは利用者の動きも異なるので、その需要に合わせて働くわけですね。昼日勤と比較して長距離運転になるので収入を得やすいですが、この時間帯だけを募集しているタクシー会社はそう多くありません。

タクシードライバーの一般的な働き方が隔日勤務です。これは昼日勤と夜日勤を合わせて2日分勤務する形態で、一般的には出勤の翌日が休みになるよう考えられています。勤務時はおおよそ20時間程度働き、3時間休む形式です。隔日勤務はタクシー会社ごとに時間帯が違っているので、応募する際はよく確認してください。

ウェディングプランナー

総合的に結婚式の計画を立てるのが、ウェディングプランナーの仕事です。この仕事は準備以外にも、当日の進捗などを行います。希望に沿った結婚式を実行するために、利用者の予定を優先して動くわけです。当コラムでは、就職や転職に関する情報を発信しています。ブライダル業界について書いたコラムがありますので、合わせてご覧ください。

介護職員

高齢化の現在に必要不可欠なのが介護職員です。現代の日本に必ず必要な職種でありながら、多くの課題を抱えているので退職する人もいます。介護業界は厳しい仕事のイメージが強いですが、現状を回復するため少しずつ働き方改革も実施していますよ。以下のコラムも合わせてご覧ください。

サービス業のいろいろな種類を紹介③

美容師

美容師

美容師は主に「スタイリスト」「アシスタント」「レセプション」と分かれています。役職によって働き方も違うので、一口に解説できるものではありません。たとえばスタイリストは、通常業務以外にも清掃や予約管理、フロント業務などを行います。出勤して美容室を開店したら、カットやパーマ、カラーなど一連の接客をします。

お店の利用者が多くなると、お手洗いに行く時間や食事の時間も削られるのです。閉店作業が終わっても仕事は続き、翌日の準備やミーティングを行うときがあります。スタジオ撮影の仕事では、撮影本番のほかに道具の確認や打ち合わせ、画像の確認などやることが多いです。

アシスタントは、スタイリストが行うカットやシャンプーなどの業務を手伝います。先輩の仕事を見ながら、自分の仕事に取り入れるのです。アシスタントがスタイリストを目指すなら、未経験からおよそ3年かかると言われています。とはいうものの、お店ごとに教育の課程が違うので注意してください。おおまかな課程の内容は以下の通りです。

・1年目に接客やシャンプー、トリートメント、スタイリング、カラーなどを覚える
・2年目にパーマやカットの基本、ヘアセットやメイクなどを覚える
・3年目にカットの応用を覚える

レセプションは、電話応対や利用者の対応、予約管理などが主な業務です。電話応対は美容室のイメージが決まる業務ですから、マナーに気を配る丁寧な応答が求められます。利用者の対応では、嫌な気持ちを与えないように一連の流れを滞りなく進めるわけです。施術が完了してお店を出るまで、笑顔で接客をしましょう。

Webデザイナー

Webデザイナーを含む情報サービス業も、サービス業の1つと考えられています。デザイナーと聞けば業務内容のほとんどをデザイン業務が占めると考えがちですが、そうではありません。デザインをはじめる前後の手順も、とても大切です。どれだけ素晴らしいデザインを制作しても取引先の要望を満たしていなければ、課題を解決したとは言えません。取引先にしっかりとヒアリングを行い、情報を整理してサイト設計を行います。

大まかなWebサイト作成の流れを見ていきましょう。相談しながら決まった方向性をもとに、Webサイトのおおまかなラフを作るのです。整理した情報を見やすくするために、手描きの作業もします。Webサイトに配置されている素材の色味を決める配色や、全体の調整をした後、ディレクターと共にダブルチェックをするわけです。そして取引先からの修正を行い、完成したデータの提出となります。1つのWebサイトは、たくさんの繊細な作業から成り立っているのですね。

サービス業の特徴や労働環境について

サービス業

未経験でも就職できる求人がある

サービス業は、未経験者でも応募できる求人が多いのが特徴です。未経験者でも応募できる求人のカテゴリーには「サービス・レジャー」が入っており、業種が未経験でも応募しやすい傾向にあります。もちろん年齢を重ねていればある程度のスキルは必要ですが、求職者の人柄と会社の雰囲気が合っていれば採用にいたる可能性があるわけです。接客業は知識よりも人物に重きを置く会社もあるので、30代以降にも転職できる可能性がありますよ。

生産と消費が同時に発生する

サービス業では、生産と消費が同時に発生します。たとえば美容師のように自分たちのスキルを利用するサービス業では、在庫を抱えないのです。ものの見方によって在庫を抱えないことは不利になります。お店側と消費者の両者が、時間帯を合わせる必要があるからですね。

「美容室に行こうとしたら混んでいたからその日は諦めた」「美容室に行こうと思ったら急に仕事が入って行けなくなった」このような経験をした人も多いのではないでしょうか。だから、お店側は支店を増やしたり予約制を取り入れたりして、利用者と時間帯が合わない状況を改善しようとします。

スタッフにより提供サービスの質が異なれば、何度か来店していても次から来てくれない利用者がいるかもしれません。このように、生産と消費が同時に発生する職種では、その内容に合わせた考え方が必要になるのです。

移り変わりが激しい環境である

専門的な知識やスキルを扱うサービス業は、需要が高いです。業種や職種が豊富な分、多くの企業がサービス業への参入を考えています。高齢化が進む現在では、介護や医療に関わるサービスが活発化する見通しです。また、消費者を相手にするサービス業はその流行に合わせるので、そういった意味でも移り変わりが激しくなります。

現在はスマートフォンの需要が高まっており、それと同時に流行に関する関心もますます高まっているのです。たとえば、「近くにラーメンの美味しいお店が無いか」と思ったとき、すぐにスマートフォンで調べるのではないでしょうか。このように、人気のお店には人が集まりやすくなっています。時代の変化に合わせて新しい業種が誕生したり、これまでの業種が見直されたりする可能性もあるのです。時代の流れについて行くことが求められるでしょう。

連休が取りにくい環境である

多くのサービス業では、連休が取りにくい環境です。2019年のゴールデンウィークは10連休ありましたが、このときにサービス業の課題が浮き彫りになりました。サービス業は世間が休みのときに書き入れ時になるので、休めないスタッフから不満の声が上がったわけです。

大型連休だけに限らず年間の休日数自体が少ないので、自分に使える時間が削られます。ある程度自分のための時間が必要な人にとって、サービス業は厳しい環境でしょう。また、休めない現状自体は受け入れられても、仕事の忙しさに嫌気がさす人が多いです。世間が連休でも利用者が起こしたトラブルの対応や、理不尽な八つ当たりは容赦ありません。家庭を持つスタッフや学生アルバイトが忙しいときに休みを取ることがあるので、スタッフ同士も余裕がなくなります。

サービス業のやりがいとは

サービス業 サービス業のやりがいは、仕事によって異なります。ここでは一般的なやりがいを見てみましょう。

利用者の顔を見ながら働ける

サービス業は物流業などとは違い、利用者の顔を見ながら働けることが多いです。相手の要望に沿った対応ができれば、感謝の言葉を直接いただける機会も増えますよ。接客業では目の前の利用者のために行動するのが大切。そこが大変なところでもあり、やりがいでもあります。相手の要望に対して工夫を凝らし、おもてなしをするのが接客業の仕事ですから、いくらでも改善のしがいがあるわけです。

利用者の顔を見ながら働けるのは、タクシードライバーも同じ。少しの時間ではありますが、「お客さまとのひとときを過ごすのが楽しい」というタクシードライバーもいますよ。ただ移動を手伝うだけではなく、心地よくいられる場所を提供すれば、感謝の言葉をいただけるときがあります。利用者から指名をいただいたら、とても嬉しいですしモチベーションに繋がるのです。

頑張った分が収入になる

企業が歩合制を取り入れている場合、売り上げを伸ばせばその分が自分の収入になります。働いた分がそのまま評価されれば、仕事へのやる気や熱意に繋がるでしょう。多く稼ぐことを目標にしている人には、魅力的な環境です。経験や年齢に対して収入が決まる固定給なら、不満を感じるときもあります。しかし歩合制なら、経験や年齢に対する不満は少ないのではないでしょうか。

仕事で達成感が得られる

多くのサービス業は、1人で築き上げるものではないうえに、厳しい仕事も多いです。でもその分、スタッフと会話をしながら協力し合えば、営業が終了したときに達成感を得られます。販売員や飲食店のスタッフなどは、人と関わるのが好きな人なら日々やりがいを感じられるでしょう。

専門性の高いスキルが身につく

たとえば接客業の場合、仕事に就くために必要な資格はありません。とはいうものの職種によっては専門性が高く、資格がいるものがあります。販売員や美容師、調理師などが代表的なもので、取得に時間がかかる資格もあるわけです。時間とお金を費やして資格を取るのは大変ですが、専門性が高い証明になるので就ける職業の幅が広がります。

ホワイト企業に転職するには

サービス業 「就職するならブラックな環境より、ホワイト企業に就職したい」と誰しも思うことでしょう。しかし基本的に、求人情報は企業側にとって都合のいい内容が書かれているので、それを見ただけで判断しにくいものです。そこでホワイト企業を探すときの、1つの目安となる制度を紹介します。

それは「健康経営優良法人認定制度」です。本制度は経済産業省が認定基準を設けて運営しているので、認定された企業を1つの目安にできます。また、合わせて各社の公式Webサイトから取り組み事例を確認すれば、詳細を把握しやすいでしょう。

サービス業界にも健康経営を増進している企業があります。以前当コラムで紹介した「株式会社エスクリ」は、スタッフの生活習慣病予防やメンタルヘルス対策に取り組んでいるのです。同じくブライダル事業の「リゾートトラスト株式会社」では、独自に健康ポイント制度を取り入れて、スタッフが健康を意識するきっかけづくりにしています。

当コラムでは、健康経営について情報発信をしています。以下も合わせてご覧ください。

まとめ

サービス業の種類や特徴などを解説しました。サービス業は利用者や取引先の動きに合わせて行働くので、臨機応変な対応をしなければなりません。しかし、工夫のしがいがあるので充実感も得やすいです。職種や業界の一般的なイメージだけにとらわれず、一度は「自分に合っているかどうか」「自分がやりがいを感じられるか」と考えてみましょう。
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