- 健康経営
- 2021.07.25 (最終更新日:2022.04.06)
報連相できない人ができるようになるために。5つのポイントを整理
報連相ができない人の特徴①
必要性を分かっていない
必要性を感じておらず、報告連絡相談をしない人がいます。「別に報連相なんてしなくて良い」という考えになるのは、仕事を俯瞰して見られない証拠です。たとえば、自分が担当する仕事の前後に、別の業務を担当する人がいるとします。そのことを知っているのなら、必然的に報連相の大切さも分かることでしょう。どんなに個人でする仕事であったとしても、ほとんどの場合その内容を確認する人や、前の作業の人がいます。報連相をできない人は、必要性を分かっていない可能性が高いです。報連相をするルールがない
そもそも会社に報告連絡相談をするルールがないため、戸惑ってしまう例もあります。報連相をして欲しいと伝えられても、タイミングや手段などさまざまな方法を思い浮かべてしまい、困惑するのです。たとえば「手段」なら、口頭なのかメールやチャットツールなど文章なのかという選択肢があります。報告をしたい意思はあるものの、その手段が分からずに報連相ができなくなってしまうのです。上司に話しかけにくい
普段から上司とコミュニケーションが取れておらず、報告連絡相談をしにくい人がいます。入社したばかりのころなら、何をどう報告すればいいのか分からないこともあるでしょう。「間違ったことを報告したらどうしよう」と不安になります。上司に高圧的な態度を取られている場合、ますます萎縮してはなしかけにくくなってしまうのです。この場合、自分だけではなく高圧的な雰囲気を取っている上司にも問題があります。上司に対して萎縮してしまうと、「報告をするように」と注意をされてもできなくなってしまうわけです。報連相ができない人の特徴②
報連相をしている時間が惜しい
毎日仕事で忙しいと、「そもそも報告連絡相談をしている時間が惜しい」と思うようになります。最初は意識して報連相をするのですが、次第に日々の業務の方が大事だと考えるわけです。忙しいのは上司も同じなので、部下が報連相できていないことを分かっていながらも、報連相を指示することはありません。上司が放任した結果、報連相をしなくても良い環境ができるのです。少しの時間も惜しいほど忙しい職場では、報連相の習慣がないこともあります。自分のことで精いっぱいである
入社したてで仕事以外にも覚えることがある状況では、なかなか周りに目を向けられません。気持ちに余裕が無いときは、つい報告連絡相談が後回しになってしまいます。余裕がないときに「周囲が自分に何を期待しているのか」まで考えるのは難しいです。切羽詰まった状態のときは、報連相をおろそかにしてしまう人もいます。報連相できる人の習慣とは
報告連絡相談できる人は、どんなことを心がけているのでしょうか。報連相のできる人は習慣づけることで、伝達ミスを防いでいます。メールで進捗状況をあらかじめ連絡していたり、変更点はどういった手段で連絡するのかを前もって共有していたりするのです。連絡の内容や手段まで共有しておくことで、プロジェクトが滞りなく進みます。また、報連相できる人は常に相手の立場になって考えています。上司は複数の従業員を管理していますが、俯瞰して進捗状況を確認しているわけです。ミスの対応をしたり進捗を調整したりするには、従業員それぞれが何をしているか把握しなければなりません。先輩や同僚が日程の管理を行うためにも、適切な報連相は欠かせないのです。相手の立場に立って考えれば、報連相をしなければ迷惑がかかるということがわかります。
報連相できるようになるポイントとは
①報連相に対する意識を変えるところから
まず、報告連絡相談に対する意識を変えるところからはじめることが大切になります。「報連相ができない人の特徴」でも解説した通り、そもそも必要性を分かっていないからです。報連相ができない人の中には、「自分が責任をもって仕事を終わらせなければならない」と考えている人もいます。ところが会社はチームで働く組織なので、全て1人で抱え込む必要はありませんし、他人の力を借りることも大事です。他人の力を借りた方が、仕事も早く終わります。報連相の大切さに気付くためには、根本的な考え方から変える必要があるわけです。②基本は「5W1H」である
報連相の基本は「5W1H」を意識することです。5W1Hは「だれが、いつ、どこで、なにを、なぜ、どのように」の頭文字でできています。主語「だれが」を忘れているので伝わらない、という例が多いです。具体的な行動の内容が分からなくなるので、「いつ」が抜けるのも良くありません。講義の日程「いつ」が抜けていれば、予定を立てられないので参加できなくなってしまいます。5W1Hを正しく伝えることは、報連相の基本なのです。③結論や事実を先に伝える
結論や事実を先に伝えることにより、上司は今きくべき内容なのかを判断できます。上司も忙しいので、今聞かなくても良い内容に時間を割くわけにもいかないからです。「講義の資料についての相談です」と最初から伝えることで、「あぁ、今から講義の資料についての話をするわけだな」と分かります。また、報告連絡相談をするときに混同しやすいのが、事実と自分の意見や感想です。資料に書いている数字を見て「多い・少ない」と自分で判断し、その意見を伝える人がいます。たとえば、青森県は日本のりんごのおよそ58%を生産しています。この58%という数字を伝えずに、自分の判断で「思ったよりも少ないですね」と伝えるのは違うわけです。その数字が多いか少ないかの判断は人それぞれ異なります。そのため数字自体をそのまま伝えるのが正しい報告です。
④先に報告するのは悪い内容のものから
当たり前ですが、仕事は全て予定通りに進むわけではありません。予想外の悪いことが起こって大幅に予定が狂うことなんて、よくあります。伝えにくい悪い内容こそ、なるべく早く報告してください。なぜなら、何かあったときに責任を取るのは上司だからです。そのため報告をしなければ、早く対応しなかった責任を上司が負うことになります。詳細が不明な状態でも、分かるところから伝えるようにしましょう。悪い内容の伝え方には、2つのポイントがあります。上司の立場を考えることと、どのように対応して欲しいのか伝えること。「発生したトラブルを切り抜ける手段」を、上司は1番知りたいのです。「誰が悪いのか」は、ひとまず置いておきたい情報だというわけですね。悪い内容を報告できたら、上司にどう対応して欲しいのか伝えます。上司が対応しやすくなるのは、悪い報告の中に良い情報があるときです。そのためトラブルが発生したときでも、前向きな姿勢で仕事に取り組む必要があります。
⑤あらかじめルールを決めておく
忙しいときに報告連絡相談を忘れがちになる人は、あらかじめルールを決めておくのがおすすめです。仕事内容によって、分刻みで時間を分けることが難しいものもあるでしょう。そのときは「何時何分から何分までの間に報告をする」というように決めておけば、仕事の負担にもなりにくいです。普段はこれで問題ありませんが、自分または上司が不在のときもありますので、そのときのことも決めておいてください。報連相より業務を優先しそうになる場合は、時間を決める方法もあります。報連相しにくい上司の特徴
必ずしも、部下の意識や伝え方だけが悪いわけではありません。無意識で、報告連絡相談しにくい雰囲気を作っている上司がいます。ここでは報連相しにくい上司の特徴を見てみましょう。
毎日忙しそうである
社会人になって会社という組織に入ると、空気を読むことは大切です。ところが上司が毎日忙しそうにしていると、報連相をするタイミングが分からなくなります。タイミングを失ってしまうと、自分の上司は話を聞いてくれないと考えたり、自分で何とかしようとしたりするわけです。上司が毎日忙しそうだと、空気を読んで気をつかってしまいます。上司が報連相をしない
部下に報連相をしないという上司は、案外多いです。小さな会社では、部下の知らない場所で知らない計画が進んでいることもあります。部下には報連相を要求するのに、こちらに何の報告もないのは困るもの。毎日のコミュニケーションが大切なので、上司から情報の共有がなければ、こちらも報連相をしようと思いません。そもそも「上司から部下に報連相をする」という考えがない人もいます。報告したのに叱る
必要だと思って報連相をしたのに、上司に叱られた経験がある人も多いことでしょう。期待されていた結果ではなかったり予想していた内容ではなかったり、叱られる理由はさまざまです。このような経験を繰り返すと、「報告したら叱られる」と考えてしまうので、報連相を躊躇してしまいます。報連相しにくいのは、報告に行ったのに叱る上司です。突き放した後のサポートがない
上司に進め方を聞きに行ったときに、「自分で考えろ」と言われた人もいると思います。自分で考えろと言われた後に、上司からサポートはありましたか。何を相談しても自分で考えろと言われる経験が増えると、相談するのをやめたくなります。ところが、このときの上司の考えは「また分からなくなったら聞きにくる」だったのです。でもこれは上司が心の中で思っているだけのこと。こちらには伝わるはずもなく、上司に対する信頼を失ってしまいます。突き放した後のサポートがなければネガティブな印象を持ってしまうので、上司に相談しにくくなるわけです。
当コラムでは、働き方や職場の人間関係について情報発信をしています。以下のコラムでは、職場の上司と合わないときの特徴や付き合い方を解説しているので、合わせてご覧ください。
おすすめコラム
職場の上司と合わない。苦手な上司の特徴や付き合い方を紹介
話しかけにくい上司との接し方
無意識の場合がほとんどである
相談しにくい雰囲気を持っている人は、無意識の場合がほとんどです。意図的に話しかけにくい雰囲気を作っている人もいますが、無意識の人が多いといえます。こちらから見ると、忙しいことをアピールしているように見えたり、普段の顔が険しい顔に見えたりするので、話しかけにくいと感じるわけです。また、ほとんどじっとしておらず常に行動している人や、相談に対して生返事ばかり返すような人も、無意識の可能性が高まります。無意識に話しかけにくい雰囲気を出している人は、相談してみれば意外と話しやすいことも多いです。勇気を出して接してみると、拍子抜けするかもしれません。自分が話しかけにくくないか考える
上記のことを踏まえて、自分が話しかけにくい雰囲気を作っていないか考えてください。人は自分が話したい相手の場合、無意識に話しやすい雰囲気を出しています。ところが話したくない相手に対しては、ネガティブな気持ちを持ち戸惑ってしまうわけです。客観的に自分のことを見ることによって、自分がどんな状態なのか知れます。話しかけにくいのは、上司ではなく自分の方かもしれません。よく観察すること
話しかけるタイミングが分からないのなら、よく観察しましょう。上司に聞きたいことがあったら、遠目から上司の様子を見てください。普段から上司のスケジュールを把握しておき、なるべく作業の合間を狙って相談に行く方法もあります。後回しにせず、速やかに話しかけに行くのがポイントです。退屈そうにしていたらすぐにでも相談に行けますが、いつも忙しそうな場合、なかなか相談に行けません。そのためよく観察して、タイミングを狙うことが大事なのです。パソコンに集中しながら気を張っているときは話しかけにくいですが、立ち上がったときなら話しかけられる可能性があります。自分からきっかけを作る
上司に話しかけるきっかけを自分から作ることもできます。誰かが相談しに行った後に続いたり、お茶を入れたタイミングで話しかけたりするわけです。喫煙中に気が緩む人は多いので、喫煙所まで話に行くことも効果があります。普段険しい顔で机に座っている人が、喫煙所で穏やかに話しているところを見たことはありませんか。よく観察すると、いたるところに話しかけるチャンスがあるのです。風通しの良い職場作りをする会社
風通しの良い職場作りを戦略的に行う会社があります。たとえば、1対1で話す機会を作る「1on1ミーティング」を定期的に行ったり、フリーアドレス制を取り入れたりして、働きやすい環境作りを目指しているわけです。健康経営を行っている会社では、従業員のことを考えて部下も意見を言いやすい環境作りをしていることが多くあります。転職を検討するさいに健康経営のような取り組みがあることを知っているだけでも、知らない人と比較して情報収集で差がつくことでしょう。
健康経営は取り組む企業にも、そこで働く従業員にも多くのメリットがあります。しかし会社の環境は全て同じではありません。単純に他社の取り組みを真似すればいいわけではありませんし、デメリットも考える必要があるのです。たとえば、従業員の健康状態を測るため長期にわたってデータ収集や確認を行う必要があります。健康経営を行うには、業務以外に時間やコストがかかるわけです。
健康経営は取り組む企業にも、そこで働く従業員にも多くのメリットがあります。しかし会社の環境は全て同じではありません。単純に他社の取り組みを真似すればいいわけではありませんし、デメリットも考える必要があるのです。たとえば、従業員の健康状態を測るため長期にわたってデータ収集や確認を行う必要があります。健康経営を行うには、業務以外に時間やコストがかかるわけです。
以下のコラムでは健康経営のメリットを説明しているので、合わせてご覧ください。
おすすめコラム
健康経営とは? 企業にとってのメリットと取り組む方法
まとめ
報連相できない人の特徴や、できるようになるためのポイントを解説しました。報連相ができない人は自分の周辺しか見えていないことも多いので、俯瞰して業務の全体を見ることが大切です。また、相手の立場に立って考えるだけでも、言動が1つずつ変わることと思います。人同士のコミュニケーションの基本は、相手の気持ちを考えることなのです。
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