- 健康経営
- 2021.07.14 (最終更新日:2022.04.06)
集中力を高める方法とは。集中力が落ちる原因も確認する
- 目次
集中力が落ちる原因とは①
睡眠が足りない
睡眠が足りないと、集中力が落ちる原因になります。眠気を感じたら、集中することが困難になるのです。睡眠不足は眠気の自覚があるものばかりではありません。自分で睡眠不足を自覚しないこともあります。起きているときに、なんとなく暖かさを感じて頭が働かないことはありませんか。これはれっきとした睡眠不足の状態です。睡眠不足はさまざまなところから脳に悪影響を与えます。睡眠によって脳の毒素を洗い流しているのに、睡眠が足りなければ毒素が洗い出せなくなるわけです。たとえば机の上が汚いと思ったら、そこでものを食べる前に布巾などで掃除をします。基本的に汚いと思ったまま、その上で食事を摂ろうとはしません。それなのに私たちは、脳を綺麗にしないまま一日中使いこなそうとしているようなものです。睡眠が足りない状態で働き続けるというのは、このような感覚になります。
運動が足りない
運動が足りなくて、集中力が低下することがあります。脳は疲れているのに身体の疲れを実感できないので、自然に眠ることが難しいです。その結果睡眠不足の状態となり、集中力の低下に繋がります。運動しないことによってドーパミンの分泌が減少するので、血流が悪化し脳の働きが鈍くなってしまうのです。ドーパミンは集中力以外にも、ポジティブな気持ちを感じることにも関わっているため、減少するとポジティブな気持ちで働けなくなります。デスクワークをメインにしている場合、意識的に身体を動かさなければ、夜中に目覚めることがあります。夜中に目覚めることやストレスを受けることが続けば、慢性的な不眠症になる可能性が高いです。つまり運動不足で受ける悪影響は、1つだけではないということですね。
集中力が落ちる原因とは②
スマートフォンの使い過ぎ
スマートフォンの使い過ぎが、集中力の低下を招くことがあります。私たちの脳は情報を仕入れすぎると、深く考えることができなくなるのです。スマートフォンは脳にとって情報過多ですが、暇さえあれば見てしまう人も多いことでしょう。ぼんやりとした状態で物事を考えているとき、人の脳は情報の整理をしているため、この時間がなくなれば自分を客観的に見るのが難しくなってしまいます。脳が疲れれば疲れるほど長時間スマートフォンを見るようになるので、ますます疲れていくという悪循環に陥るわけです。スマートフォンの使い過ぎは脳を疲れさせてしまうので、意識して何も見ない時間を作ってください。
生活リズムが崩れている
生活リズムが崩れていると、集中力の低下を招きます。生活リズムが整わない状態で働くと、体調不良に陥りやすくなったり眠気におそわれたりするわけです。布団に入ってからもゲームをしていたり、特に理由はなくだらだらとテレビを観ていたりするのなら、私生活を見直す必要があります。一時的な対策ではありますが、脱水症状を防ぐためこまめに水分補給をしてください。生活リズムの乱れは集中力の持続に悪影響を及ぼすので、意識して改善することが大切です。集中しにくい職場環境である
日本の職場環境は、想像力や発想力が必要な仕事には向いていないと考えられています。広範囲に多くの机と椅子を並べているため、近くの電話応対の声が気になったり周りの人が気になったりするわけです。打ち合わせや会議が多くなりがちなので、やっと業務に集中できるようになったとしても、会議のために席を立つ必要があります。労働時間が8時間だとしても、主要な業務に集中できる時間は大幅に削られているため、ふと時計を確認したときに「もうこんな時間だ」と感じるのです。退勤時間が遅くなることで十分に睡眠時間を確保することが難しくなり、集中力を高められないという悪循環になります。集中力を維持するための事前準備①
使いにくいものを調節する
心のどこかで今使っている道具を使いにくいと感じていることが、集中力が続かない原因かもしれません。高さの合わない椅子や机をずっと使っていたり、なじんでいないペンを使っていたりすると、知らない間に疲れが溜まっていきます。その結果集中力の低下に繋がるので、集中力の維持のサポートとしても、使いこなせる道具を揃えてください。たとえば、なじんでいないのにリングノートを使い続けると小さなストレスが溜まりますし、方眼のノートが合っているのに罫線を使い続けていることもあります。最近はパソコンの近くで使えるように横長に作ったノートや、柔らかい素材で作ったリングノートなどもありますので、持ち物の工夫が可能です。使いにくい文房具が後で集中力に響くことを考えると、少々高くても使ってみるのもいいのではないでしょうか。
肩や腰に負担をかけるので、机の高さが合わないと感じたら、身長に合わせて調節しましょう。立って作業をすることや、バランスボールの上で作業をした方が体に合う人もいます。テレワークなどで机周りのものを自由に選べる環境なら、いろいろ試してみるのもいいのではないでしょうか。集中力が低下する原因は、使いにくい道具の可能性があります。
最初に目標や計画をたてる
最初に目標や計画を立てることで、集中力の低下を防げることがあります。全体の手順が見えるようになっていると、予想外のことで慌てるのを最小限にできることでしょう。全体の手順が見えないまま作業を進めると、目的が曖昧なまま進めることになりますから、集中力の低下を招きます。人間の集中力の持続時間は限界があるので、なんとなくの作業で15分も使ってしまうのはもったいないです。深く集中できるのはわずか15分程度ですが、仕事中にそう小刻みに休憩を取るわけにもいきません。次の区切りは45分で、小学校の授業時間にも用いられています。最初に目的や計画を立て、集中力の持続時間を意識しながら、効率的に仕事をしてください。
集中力を維持するための事前準備②
取り組むことは「1つだけ」と決める
集中力を低下させないために、取り組むことを1つだけに決めることも大切です。「仕事ができる人は、マルチタスクもできる人」だと考えている人も多いことでしょう。集中力を高めるという視点から見れば、マルチタスクはおすすめしません。マルチタスクをするといろいろな業務に注意を向けるため、集中力が分散するわけです。Aの資料を作成している間にBの資料でやりたかった業務を思い出すかもしれませんが、今はAに集中してください。とにかく同じ資料を作成することだけ考えるのです。普段からマルチタスクをしている人は、改めて1つのことに集中するために準備が必要になります。集中力を維持するために、やることは1つに集中してください。
机の周りを綺麗にしておく
机の周りに余計なものがあると、集中力が低下する原因になります。机の周りは仕事中頻繁に目に入る場所ですから、受ける影響も大きいです。手を伸ばしただけで届く場所に今必要がない資料などを置いておくと、気が散って現在の作業に集中できません。机を整理するときに、今の仕事と無関係のものは出さないようにすると、作業がはかどる空間が作れるでしょう。
当コラムでは、働き方について解説しています。睡眠不足は、仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼします。以下も合わせてご覧ください。
集中力を高める具体的な方法
音楽を聴く
音楽を聴くことで、集中力を高められるのです。仕事中に音楽を聴くのが難しい場合は、仕事を始める前や休憩時間に音楽を聴いてください。音楽によって期待できる効果は、以下の通りです。- リラックス
- 雑音をかき消す効果
- 気分転換
気分転換をするとき、景色を変えるために立ち上がる人もいると思います。ところが音楽なら、立ち上がらずにその場で気分転換が可能です。リラックスできる音楽を休憩のときに流せば、効率よく休憩ができます。集中力を高めるために音楽を聴くときには、注意点があります。それは歌詞が入っている音楽にしないことです。歌詞があると歌詞の意味を考え出してしまうので、そのことに集中力を使ってしまいます。歌詞の無い音楽を取り入れるのが、集中力を高めたいときにおすすめです。
色の効果を使う
集中力を高めるには、机の周りに青色の小物を置くのもおすすめです。気持ちを落ち着かせる色なので、作業をするときに合っています。しかし青色を使いすぎると、逆に眠気を誘ってしまうというデメリットがありますので、適度に青を使うのがいいでしょう。机の周りに適度に青色を使うことには、集中力に対してメリットがあります。朝に1番大事な仕事に取り組む
1日7時間から8時間程度の睡眠を十分にとっている場合、朝は活力が十分にあり、ストレスもない時間です。仕事の生産性を上げるためにも、朝に大事な仕事に取り組んでください。朝に1番大事な仕事を済ませておくと、集中力が低下する時間に難しい仕事をしなくて良くなるわけです。また達成感が生まれるだけではなく、余裕を持ってその日を過ごせます。朝に大事な仕事を済ませることには、メリットがたくさんあるのです。鏡を利用する
集中力を低下させたくないのなら、机に鏡を置く方法があります。いまいちよく意味が分からない人も多いと思いますが、誰かに見られている感覚になるので、「やらなければならない」と感じるわけです。また、自分を見張っているような気分になりますから、集中力が低下してきたときも、自分で自分を戒めることができます。視線を感じて逆に気が散る場合は、鏡を使わない方がいいでしょう。どこの家庭にもあるもので、集中力の向上が期待できるのです。仕事に集中できない理由とは
仕事内容が合っていないから
集中できない理由として、仕事内容が合っていないというものがあります。今の仕事が好きでなかったり、簡単すぎたりすると、仕事に対するやる気が起きません。また、仕事内容が簡単すぎると緊張感を持てないので、集中することが難しくなります。「集中しにくいな。」と感じたら、仕事内容が合っていない可能性がありますよ。職場の人とつい話をしてしまうから
職場の人とつい話をしてしまうことで、集中できない人もいます。人は誰かに愚痴を聞いて欲しいときや、息抜きに話したいときなど、いろいろなことが理由で「仕事中に話したい」と感じます。しかし仕事中に話すことで相手の集中力も奪ってしまうので、迷惑をかけるのです。仕事と関係のない話をしないというように、気持ちを切り替えてください。私生活での心配事があるから
私生活で心配事があると、仕事に集中できない人がいます。家族や恋人の体のことや、育児の心配事など、私生活での悩みは尽きません。私生活での問題を解決することが1番の対策ですが、なかなか難しいものです。私生活で心配事があるときは、問題が解決した状態を想像するのがいいでしょう。家族と喧嘩をした場合は、仲直りしている場面を想像するわけです。なるべく具体的に想像することで、意識が解決に向かって動きます。入浴している場面を思い浮かべると、五感を使って想像する練習になりますよ。仕事に集中できない原因は、私生活での心配事の可能性があります。職場での人間関係が悪いから
職場の人間関係の良し悪しは、仕事に集中しやすいか否かに関わります。同僚から嫌がらせを受けていたり、少しのミスでも過度な注意を受けたりしていると、作業に集中できません。精神的に安定していれば、落ち着いて集中できます。職場環境の悪い状態が長引くようであれば、転職を検討するのもいいかもしれませんよ。仕事に集中できない理由は、職場の人間関係の可能性もあります。仕事の生産性を向上させる取り組み
お伝えした通り集中力を高める一環として、生活習慣の改善も大切です。しかし社会人となり、毎日残業続きで忙しい中生活習慣のことを意識するのは、難しいもの。そのため会社が、従業員の健康維持をサポートする取り組みがあります。それが「健康経営」というものです。
健康経営の取り組みでは、社食で従業員の健康維持をサポートできるように工夫をしたり、職場に仮眠専用のスペースを設けたりして、従業員の健康を促します。職場に仮眠専用のスペースがあれば、仮眠だけに限らず体調を崩したさいに休憩する場所としても使えるわけです。
健康経営の取り組みでは、社食で従業員の健康維持をサポートできるように工夫をしたり、職場に仮眠専用のスペースを設けたりして、従業員の健康を促します。職場に仮眠専用のスペースがあれば、仮眠だけに限らず体調を崩したさいに休憩する場所としても使えるわけです。
これらの取り組みは各企業が独自で考案したものが多いので、健康経営を実施する会社では、ユニークな福利厚生を利用できる場合がありますよ。当コラムでは、健康経営について情報発信をしています。以下のコラムも合わせてご覧ください。
おすすめコラム
楽しく健康経営を行うために考えられたユニークな制度
まとめ
集中力を高める方法を解説しました。集中力が落ちる原因は、睡眠やスマートフォンなど生活習慣に関わるものだけではありません。仕事をする環境も大きく関わっていますので、集中しにくいと感じたら環境を見直してみてはいかがでしょうか。意外なものが、集中を妨げている可能性があります。
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