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  • 2021.07.10 (最終更新日:2022.04.06)

20代がキャリアのためにやることとは。キャリア形成に悩む方へ

目次

20代のうちにキャリアのためにやること①

20代 仕事

多様な世界を知ること

多様な価値観を知って世界を広げることは、20代のうちにやっておきたいことの1つです。若ければ若いほど考え方が凝り固まっていませんし、吸収力があります。吸収力がある時期に、いつも同じ考え方の仲間と一緒にいるのはもったいないです。もちろんその全てを否定するわけではありませんが、ときには多様な価値観を知るために居心地の良い空間から外に出てください。

会社では積極的に同じ部署ではない人と関わろうとできますし、会社が主催しているコミュニティに入ることもできます。会社以外なら副業を始めることもできますし、地域のボランティアに参加する方法もあるわけです。20代のうちに、多様な価値観を知ることをおすすめします。

大きな失敗を経験しておくこと

30代以降と比較して20代は、その若さから失敗をしても穏便に済ませてもらえる傾向にあります。大きな失敗をした経験とは、言い換えれば大きなことにチャレンジしたということ。そのため採用担当者の中には、20代の人との面接のときに大きな失敗の経験を尋ねる人もいます。現在は年齢に関係なくチャレンジすることを求める時代です。20代での失敗の経験は、30代以降の自分の糧となります。失敗を経験すること自体を目標にするわけではありません。失敗を経験するチャレンジの機会を、自ら作ることです。多くの人が若さを認める20代のうちに、さまざまなことにチャレンジしてください。

良いキャリアとは何かと考えること

昇進して役職に就いたり年収が上がったりすることが、良いキャリアだと思う人は多くいます。この考え方自体が悪いわけではありませんが、考えが偏りすぎるのは危険です。なぜなら70歳で定年退職だと想定すると、22歳から働くのなら40年以上も働き続けるからです。40年以上も高いステータスを維持することができるでしょうか。50代で定年退職する業種が、過去にはありました。社会人としての生活が短くても、平均寿命が今ほど長くないので納得できる理由です。キャリアを考えるときに上を目指し続けるという思考がまかり通ったのも、高度経済成長期によって社会が成長段階だったからと言えます。しかし現在は働く期間がますます長くなっているうえ、経済は衰退していくと考えられています。良いキャリアを目指すだけではなく、視野を広げて柔軟に対応していくことが大切です。
同じ20代でも前半なのか後半なのかで変わりますし、未だに男性と女性で転職しやすさが変わるのが現状です。以下のコラムでは20代の女性の転職について解説しているので、合わせてご覧ください。

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20代女性の転職は難しい?年齢別の転職難易度や妊娠とのタイミングを確認

20代のうちにキャリアのためにやること②

キャリアの土台を固めること

キャリアの土台を固めることも、20代のうちにやっておきたいことです。コミュニケーション能力や問題解決能力のように基礎的な能力があれば、転職で評価される可能性が高まります。優れた実績がない人でも、上記の基礎的な能力があったので可能性を評価されたわけです。基礎的な能力はどんな環境にも通用しますから、30代以降のキャリアを築く上でも役立ちます。基礎を身につけてキャリアの土台を固めることは、20代のうちにしておきたいことです。

自己投資もしておくこと

将来を心配して、20代から貯蓄ばかりする人がいます。しかし稼ぐ力がなければ、お金を貯めたり増やしたりできません。安定してお金を稼ぐには、自分自身がお金を稼げるようになる方法が確実です。自分が稼げるようになるための投資は、最も自分に帰ってきやすいと考えられています。

キャリアの目標によって何を学べばいいかが違うので、注意してください。「やっている人が多いから」というあいまいな理由で、IT関係の技術を身につけるような行動はおすすめしません。IT関係に限らずはっきりとした目標がない場合は、挫折しやすいです。知識を得てどうなりたいのか、技術や知識としてどのぐらい帰ってくるのかを考えてください。お金を稼げるようになるために、自己投資が必要なわけです。

偶然起こる出来事に目を向けること

キャリアを考えるのなら、偶然起こる出来事に目を向けるのも大事です。将来を見据えてキャリアを考えることと偶然起こる出来事は、正反対のように感じます。しかし偶然起こる出来事を柔軟に受け入れることは、キャリア形成において大切だと言われているのです。自分は人に教えることが向いていると思っていても、違う仕事と関わって方向転換する可能性があります。与えられた仕事をしっかりこなせば、新しい自分の発見に繋がるわけです。自分に新しい可能性や役割があることを知れば、今よりも人生を豊かにできます。

自分の信念を貫くことは強さのように感じますが、多様性や自分の可能性に触れるため柔軟な対応も必要です。偶然起こる出来事に目を向けるためには、凝り固まった考え方をほぐして視野を広げることが大切になります。

20代のキャリアチェンジで大事な3つのこと

チェンジ

転職先で役立つスキルを意識する

入社したい会社が求めているものと、自分の持っているスキルを照らし合わせることが大切になります。求職者がどのような役職を担っていたかということより、「どのようなスキルを持っているか」が採用する側の見たい部分だからです。それに対して転職者は自分がどの役職を持っていたかを伝える傾向にあるので、両者の間にミスマッチが生じています。条件の似た求人情報を見たり専門のキャリアアドバイザーに聞いたりすれば、会社に必要なスキルはどのようなものかがわかるのです。自分の役職や地位をアピールするよりも、身につけているスキルを採用担当者に正しく伝えることがポイント。知らない人に正しく伝えるために、自分自身が自分のスキルを認識することが大切です。

スキルの内容を説明できるようにする

自分のスキルを正しく伝えるために、もう一歩踏み込んで考えてください。前職で磨いたスキルは、その会社でどんなことに役立てられるのかを考えます。「たくさんスキルを持っています」と言える方がいいのでは、と考える人もいるでしょう。しかし用途も分野もバラバラなスキルをたくさん持っている人と、1つのスキルを長年磨いて経験を積んだ人の場合、採用担当者は後者を採用したいと思います。本人が分かっていないことは、他人に上手に説明できません。自分のスキルがどんなことに役立つかを掘り下げてください。

自分がどの程度スキルを使いこなせるのか、という説明も必要になります。なぜなら「パソコンが使える」「経理の経験がある」だけでは、採用担当者にスキルの程度が伝わらないからです。パソコンができる場合でも、動画編集の技術が必要のない会社に動画編集ができることをアピールするのでは意味がありません。経理の経験にしても、アニメ制作会社の経理の経験と物流会社の経理の経験では、内容が大きく異なります。経験した年数と合わせて、使いこなせるスキルを明確にしてください。できれば転職先で必要なスキルを、転職前に学んでおくことをおすすめします。前職が教育の機会を提供していれば、積極的に利用して自分の力にしましょう。採用担当者に強い印象を与えるため、業界の最新情報や専門用語などを学んでおく方法もあります。

自己分析に客観的な意見を取り入れる

キャリアチェンジで特に役立てられるのは、キャリアアドバイザーのような転職の事情を知り尽くしている人や、実際に希望の業界で働いている知り合いから意見をもらうことです。自分には見えなかった業界からの視点で、現実的な情報を得られます。たとえば営業の仕事は、ノルマや周りの目の冷たさなどから大変な仕事だと思いがち。実際に営業で働いている人から話を聞けば、思いがけないメリットを知るかもしれません。実際に働いている人からの現実的な情報は、今後の転職活動をサポートしてくれます。

キャリアに悩んだら考えること①

20代 考える

経済格差がさらに開くことを理解しておく

日本に住んでいる以上、今後経済格差がさらに開いていくことが考えられます。社会保障費の増大によって消費税の増税と国債の発行をしているのが現状ですが、その負担は20代の若者世代にのしかかるわけです。今後20代の社会保障の負担が増加し、さらに所得格差が拡大していくと考えられます。日本社会の実情を理解している人としていない人とでは、キャリアの考え方もまた異なるのではないでしょうか。

自分の仕事が需要に合っているか

「今の自分の仕事が社会の需要に合っているか」を考えることが大切です。この社会にある物事の価値は需要と供給で決定するので、年収も同じように考えます。個人のキャリアは大事なものです。しかし経済という基準で考えると、私たちの労働力は仕事を成し遂げたい会社や管理職に供給しています。そのため仕事が社会の需要に合っていなければ、すぐにほかの仕組みや人に取ってかわられる可能性があるわけです。

自分の感情について考える

収入さえ多ければ嫌な仕事でも進んでするのかと言えば、そうではないはずです。ワークライフバランスを重視する若者が増えたと話題になっている通り、会社のために尽くすよりも自分の気持ちを考える時代になりつつあります。「多少不自由でもいいので、好きな仕事に就きたい」と多くの人が考えることでしょう。

現在の20代は年功序列で収入が上がらないことや、年配世代がリストラに合っていることを見てきたので、仕事に取り組む姿勢がこれまでの世代とは違います。働くことに対して「頑張ることは、意味がないのでは。」と考えがちなので、せめて自分らしい生き方をしたいと願うわけです。これからの社会では、個人の感情を重視して組織の管理が行われると考えられます。

キャリアに悩んだら考えること②

知識や経験がなければ選択肢がないことを知る

「自分がやりたい仕事をしたい」といっても、自分に知識や経験がなければ何も選択できません。なぜならその選択肢を思いつかないからです。学生が起業を考えたとき、そのテーマとなるのはほとんど教育関係になります。たいていの場合、学生が「会社で働く従業員の健康維持をサポートする事業を始めよう」とは思いつきません。社会を経験していないうえに、社会人の健康維持の難しさを知らないからです。一昔前の日本では、女性に結婚しない選択肢はあってないようなものでした。ですから長年その考え方で生きてきた年配の女性は、結婚は選択肢の1つであるという若者の考え方自体が分からないのです。しかし現在その考え方が少しずつ変わっているので、若者は「結婚する・しない」を選択できるようになりつつあります。ある程度の年齢になったら結婚するものだと思い込んでいたら、この選択は見えません。

何かしたいと思ったら、とにかく情報を集めてください。インターンや会社の説明会など、情報を集められる場は提供されています。就職・転職活動で始めにどんな行動をすればいいのか分からないときは、さまざまな業界の実情に触れましょう。選択肢は、知識や経験によって広がるわけです。

やりたいことがない場合は

やりたいことがない場合は、将来の理想の姿を考える方法もあります。やりたいことははっきりと決まっていなくてもかまいません。なぜならやりたいことはなくても、「自分が将来どうなっていたいか」が思い浮かばない人はほとんどいないからです。それが働かずに誰かに養ってもらうことだとしても理想の姿は思い浮かんだわけですし、思い浮かんだことによって行動を起こせます。

スキルを持つ人たちに囲まれて自分を高めたい人や、私生活を重視して自分のペースで働きたい人がいます。これはやりたい仕事ではないものの、将来の理想の姿です。将来の理想の姿を軸にして行動することも大切なので、周囲の否定的な言葉に負けず、行動してください。

ブラック企業を避けるためにできること

求人 ブラック企業を避けるために、転職・就職活動をしている段階からできることは多いです。たとえば以下のようなことができます。
  • ブラックな傾向のある業界を知る
  • 自分の中でブラック企業の定義を決める
  • 転職サイトの口コミを確認しておく
  • 求人情報から見分ける
  • 実際に会社へ足を運ぶ
  • ホワイト企業の目安になる制度を知っておく
この中から、今回は最後の「ホワイト企業の目安になる制度を知っておく」について解説しましょう。ホワイト企業の目安となる制度の1つに、健康経営優良法人制度があります。本制度は経済産業省が運営している、優良な健康経営を行う会社を顕彰する制度です。優良な健康経営には基準があり、認定項目を定めています。そのため自分が考えるブラック企業の定義と照らし合わせることで、ある程度目安をつけられるわけです。
以下のコラムでは、健康経営優良法人2021に認定された企業を一部解説しています。

おすすめコラム
「健康経営優良法人2021」認定法人が認定されました!


また、以下のコラムでは健康経営優良法人2021に認定された企業数や、今後の動向を紹介しています。合わせてご覧ください。

おすすめコラム
健康経営優良法人2021に選定された企業数から見るホワイト企業の実態

健康経営優良法人制度があることを知らなければ役立てられませんが、知っていれば就職・転職活動のさいに活用できるわけです。

まとめ

20代のキャリア形成について解説しました。20代は一般的に見ても、若さが強みとなる世代です。若さを自覚して、たくさんの経験を積んでください。若いうちに行動したさまざまな経験は、これからのバネになります。基礎的な能力を養うことも大切です。
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