- 健康経営アドバイザー
- 2021.06.30 (最終更新日:2022.04.06)
健康経営優良法人認定制度「ブライト500」とは?
- 目次
中小規模の企業向けの健康経営認定制度を解説
労働人口が減少する中で人材を安定的に確保するために「会社の戦力として働いてもらうためにいかに従業員に健康を持続してもらうか」が現在の健康経営への取り組みのニーズの高さとなっています。健康経営とは「従業員の健康こそが収益性の高い会社を作る」といった考え方から生まれた経営手法が健康経営です。健康経営に関わる支出を、将来的な発展や利益向上のための「投資」と考え、経営的視点で実践して企業収益を高めることが目的です。さらに優良な健康経営に取り組む法人を「見える化」し、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる認定制度があります。その中の中法規模の企業向けの認定制度「健康経営優良法人」「健康経営優良法人ブライト500」について解説します。
中小規模企業注目!新設「ブライト500」とは?
ブライト500とは、今年(2021年)新設された中規模法人部門における認定です。健康経営優良法人2021(中小規模法人部門)の認定企業の中から、「健康経営優良法人の中でも優れた企業」かつ「地域において、健康経営の発信を行っている企業」として優良な上位500法人に対して新たな名称を付与して表彰されるものです。中小規模法人への健康経営の普及を更に拡大させていく必要性を鑑み、認定法人の中でも差異化が出来るよう、大規模法人における「ホワイト500」のような新たな冠を中規模法人部門に創設したのが狙いです。
「健康経営優良法人・ブライト500」を目指すメリット
認定以降の変化としては、以下のアンケート結果があります。
- 従業員の健康に対する意識向上
- 自社の健康経営の取り組みの更なる推進
- 顧客や取引先に対する企業イメージの向上
- 講演・インタビュー・新聞露出等のPR機会の増加
- 社内コミュニケーションの活性化
- 従業員の仕事満足度・モチベーションの向上
- 有給休暇取得率の向上
- 時間外労働の減少(労働時間の適正化)
健康経営優良法人中規模法人の定義とは?
中小模法人部門(ブライト500)の申請については、まず業種別に定義された従業員数または資本金額(出資総額)を満たしているかがポイントになります。
従業員数または資本金の額または出資の総額が基準に相当すれば申請可能になります。
上記以外の区分の場合は経済産業省のホームページにて詳しく記載されていますのでご確認ください。
経済産業省:健康経営優良法人の申請について(METI/経済産業省)
従業員数または資本金の額または出資の総額が基準に相当すれば申請可能になります。
- 卸売業 1人以上100人以下または1億円以下
- 小売業 1人以上50人以下または5,000万円以下
- サービス業 1人以上100人以下または5,000万円以下
- 製造業その他 1人以上300人以下または3億円以下
上記以外の区分の場合は経済産業省のホームページにて詳しく記載されていますのでご確認ください。
経済産業省:健康経営優良法人の申請について(METI/経済産業省)
健康経営優良法人(中小模法人部門)の認定を受けるには
- 中小規模法人部門に該当していること
- 認定要件や誓約事項を満たしていること
- 申請書に必要事項を記載し申請する
ステップ1:健康宣言を行い申請資格を得る
協会けんぽ支部や健康保険組合連合会支部が実施している「健康宣言事業」に参加します。*「健康宣言事業」:地域によって名称が異なるため詳しくは保険者に問い合わせてください。
ステップ2:自社の取り組み状況を確認し、基準の適合状況を自主確認する
健康宣言での項目を中心に認定制度の評価項目に掲げる事項に取り組みます。自社の取り組み状況が認定条件に達しているか、必要書類を用意しつつ自主確認を行います。ステップ3:日本健康会議認定事務局へ申請する
自主確認の結果、十分に取り組めていると判断した場合には申請書に必要書類を添付のうえ提出します。提出先は所属する保険者によって異なります。健康保険組合と全国土木建築健康保険組合の場合は所属する保険者へ。全国健康保険協会(協会けんぽ)およびその他国民健康保険組合、共済組合等は健康経営優良法人認定事務局へ提出します。*認定申請に関して分からないことがあれば健康経営アドバイザーに助言を求めるとスムーズに申請を進めることができますのでぜひご活用ください。
健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定基準の5つのフレームワーク要点は以下のようになります。
- 経営理念(経営者の自覚)
- 組織体制
- 制度・施策実行
- 評価・改善
- 法令遵守・リスクマネジメント
「3.制度・施策実行」が企業の状況に合わせて評価項目が選択できます。企業はこのフレームワークに沿って自社に必要な項目に取り組むことで健康経営を実践できます。
認定要件項目は以下の通りです。
①定期検診受診率(実質100%)
②受診勧奨の取り組み
③50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
④管理職又は従業員に対する教育機会の設定
⑤適切な働き方実現に向けた取り組み
➅コミュニケーションの促進に向けた取り組み
⑦病気の治療と仕事の両立の促進に向けた取り組み(⑭以外)
⑧保健指導の実施及び特定保健指導実施機会の提供に関する取り組み
⑨食生活の改善に向けた取り組み
⑩運動機会の増進に向けた取り組み
⑪女性の健康保持・増進に向けた取り組み
⑫従業員の感染症予防に向けた取り組み
⑬長時間労働者への対応に関する取り組み
⑭メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組み
⑮従業員の喫煙率低下に向けた取り組み(2022年検討中)
2022年健康経営優良法人中規模法人部門認定要件案
健康経営優良法人2022(中規模法人部門)に向け次の3点の変更が検討されています。
-
新たな評価項目に「従業員の喫煙対策」を追加「⑮従業員の喫煙率低下に向けた取り組み」
-
①~③の「健康課題の把握」選択項目の最低選択数の見直し3項目中2項目への変更(2021年は3項目中1項目)
-
健康経営の評価・改善に関する取り組みの必須化
ブライト500選定方法
ブライト500では選出されるには、選択項目の適合条件は大企業部門と同等レベルの取り組みが求められます。
- 「健康経営の評価項目における適合項目数」および、新設する「健康経営の取り組みに関する地域への発信状況」を評価する。
- 健康経営優良法人の中でも優れた企業であることを重視し、選択項目15項目中13項目以上適合していることを条件とする。(※2022年検討案)
- そのうえで、以下のウエイトで配点し上位500法人を算出する。
- 健康経営の評価項目における適合項目数※13項目以上に対し1項目ごとに加点
- 健康経営の取り組みに関する自社からの発信状況(自社HPへの掲載等)
- 健康経営の取り組みに関する外部からの発信依頼を受けての発信状況(取材、講演会の対応等)
まとめ
中規模法人部門の「健康経営優良法人」が新設されてから年々認定数は増えています。今年2021年の「健康経営優良法人」に認定された全国の中小規模部門の企業は7,934社でした。ちなみに2020年は4,816社でした。昨年と比べると倍近くの認定数になっています。また、認定基準のハードルは年々高くなっており2022年に向けても認定要件の追加変更が検討されています。
健康経優良法人(中規模法人部門)の認定を受けるには、業種別に定義を満たす必要がありなおかつ認定要件をクリアする必要あります。そしてさらに健康経営優良法人の上位500のに選ばれた企業が「ブライト500」です。ブライト500認定にはホワイト500の認定要件の同等の選択項目を取り組む必要があり健康経営優良法人と比べると難易度がややあがります。ですから「ブライト500」を手にするのは容易ではありませんが、健康経営において「ブライト500」の企業であることをアピールすることができるようになります。健康経営の評価制度の認定も毎年認定を受けなければなりませんが、そのため毎年企業としてどのように健康経営に取り組むのか常に自社の課題を把握してブラッシュアップすることが自社の強みになあります。
健康経営に関する様々な施策を専門家(産業医や保健師、看護師、管理栄養士、健康運動指導士など)の支援を受けることは、認定成果につなげるため有効な施策となります。
さらに、自社の課題の把握から実践支援では健康経営エキスパートアドバイザーなどの専門家のアドバイスは効果的です。
健康経営優良法人ブライト500とは、「健康経営によって輝き、未来と地域を照らす企業」という意味を含めてネーミングされました。中規模法人の企業が「収益性の高い会社を作る」という目標をかかげ健康経営に取り組むために「健康経営優良法人」や「ブライト500」をめざしてはいかがでしょうか??
健康経優良法人(中規模法人部門)の認定を受けるには、業種別に定義を満たす必要がありなおかつ認定要件をクリアする必要あります。そしてさらに健康経営優良法人の上位500のに選ばれた企業が「ブライト500」です。ブライト500認定にはホワイト500の認定要件の同等の選択項目を取り組む必要があり健康経営優良法人と比べると難易度がややあがります。ですから「ブライト500」を手にするのは容易ではありませんが、健康経営において「ブライト500」の企業であることをアピールすることができるようになります。健康経営の評価制度の認定も毎年認定を受けなければなりませんが、そのため毎年企業としてどのように健康経営に取り組むのか常に自社の課題を把握してブラッシュアップすることが自社の強みになあります。
健康経営に関する様々な施策を専門家(産業医や保健師、看護師、管理栄養士、健康運動指導士など)の支援を受けることは、認定成果につなげるため有効な施策となります。
さらに、自社の課題の把握から実践支援では健康経営エキスパートアドバイザーなどの専門家のアドバイスは効果的です。
健康経営優良法人ブライト500とは、「健康経営によって輝き、未来と地域を照らす企業」という意味を含めてネーミングされました。中規模法人の企業が「収益性の高い会社を作る」という目標をかかげ健康経営に取り組むために「健康経営優良法人」や「ブライト500」をめざしてはいかがでしょうか??
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