• 健康経営
  • 2021.04.13 (最終更新日:2022.03.26)

健康経営で優秀人材を引きつける!安定志向の若者に届く施策でアピール

目次

健康経営と近年の若者の健康ニーズがマッチングする理由

健康経営 若者 日本の雇用情勢・経済状況や新しい生活様式の変化が今までにないスピードで進んでいます。そんな中不景気しか知らない世代の若者たちは将来や社会に過度な期待を持たず不安定な世の中で頼れるのは「自分だけ」と考える人が多くなっています。

健康ニーズの世代変化へ

そんな不安定な社会を生き抜くため「自己投資」として資格取得などのスキルアップに続き、健康への投資に向いている傾向があります。
野菜スムージーなど健康的な食事を取り入れたり、フィットネスや筋トレ・サップヨガなど健康がトレンドになりつつあるのです。若者の健康ニーズは義務というよりも外見を整えるという面と自分自身の地盤づくりという両面を持っています。

またスマートフォンの普及やSNSの情報化社会により自分自身の生活を大切にしたいと考えライフワークバランスを重視する若者が増えてきています。
素敵なライフスタイルの一部として、健康行動で自分の価値観の表現やモノ・コトを選ぶ基準になりつつある時代に突入しています。
これまではある程度歳を取った50代~60代から健康を重視する傾向でしたが、健康ニーズは若者からシニアまで広がりつつあります。
そんな中で企業として健康経営を通して「ヘルスケア」を働くことと一緒に組み込むことで「働けば働くほど健康になる企業」というブランディングになり若者の会社選びのキーワードになりうる可能性も秘めています。

企業選びも健康や環境重視傾向へ

実際に企業を選ぶ選択肢として福利厚生や給与・勤務時間のほかに禁煙または分煙対策されているのかなど働く環境を重要視して調べるなどホームページで検索する方も増えてきています。
働くということは1日の大半を過ごすわけなので環境を重視するという意見があっても当然なのかもしれません。このように若者の働くというニーズが変わりつつあることがわかります。
「健康」というワードとともに健康経営取り組み企業として発信していくことで優秀な人材を惹きつける魅力のひとつとなるのです。

人材流出への対策を健康経営で取り組むメリット

健康経営 メリット 健康経営に注目の集まっている社会的背景には4つあります。
  • 生産年齢人口の減少
  • 従業員の高齢化
  • 中小企業の人手不足
  • 優秀な人材の流出

企業が注意すべき経営課題とは?

この中で企業は「優秀な人材の流出」に配慮する必要があります。
優秀な人材を採用・育成しても結婚や出産、介護などのライフイベントによる退職も可能な限り防いでいきたい経営課題です。
時間と労力をかけて育成した優秀な人材の雇用を安定的に長期雇用を確保することがなにより企業の発展・永続企業を目指す上で大切になります。
健康経営を実施することで、健康維持・増進の視点から従業員に寄り添い働きやすい職場環境を作ることを目指すことで、既存の従業員の定着を促すとともに新たな人材を呼び込むこともできます。
健康経営を取り組むということは、内外に「従業員を大切にする会社である」というメッセージを発信することにもなります。

調査結果から見る就活生の本音!

実はこんな調査結果もあります。約8割の大学生が働くなら「同じ仕事を続けたい」と回答しており安定志向であることがわかりました。
先行き不安な世の中で安定への近道として一つの会社で働くと考えているのです。だからこそ就活生の会社選びは慎重になってきます。
学生の中でも中小企業を就職先と考えている学生は、「会社の雰囲気がよいこと」「やりたい仕事に就ける」の2点が会社を選ぶ基準の理由の上位に上がっています。つまり、従業員が働きやすい職場環境を整えて「雰囲気のよい職場」であることを学生にアピールすることができれば、多くの学生を採用できる可能性が高くなります。
また雰囲気のよい職場は定着率にも寄与すると考えられます。
退職者が多いと採用を続けなければならなくなります。もし優秀な従業員が退職すれば、仮に採用に成功して人数を保つことができたとしても生産性がおちてしまいます。このようなことから企業において「ヒト」(人材」がいかに大切かわかってきます。

また経済産業省が行った「就活生および就職を控えた学生を持つ親に対して行った健康経営の認知度および就職先に望む勤務条件等についてのアンケート」では、就職先に求める事項として高い回答になったのは「従業員の健康や働き方への配慮」です。就活生と親ともに同回答でした。
このことから健康経営の促進で企業イメージの向上が図れれば、就職先企業として選ばれる可能性が高まります。
企業としてはホームページなどで健康経営をアピールすることで自社を宣伝することができるようになります。
健康経営を実践することは、採用力の向上と優秀な人材の流出を防ぐという2つのメリットがあるのです。

健康経営の取り組み企業の事例

健康経営 事例 全国の健康経営取り組み事例から読み取る実践方法としてご紹介させて頂きます。
これから健康経営を取り組みたいと考えている企業様の参考になれば幸いです。

現在の売り手市場を反映してかハローワークや求人誌に求人募集を掲載しても応募ゼロ状態が継続し採用費用に関する費用がかかるばかりと頭を悩ませていた企業様の事例です。
会社の将来を見据えなるべく若い世代の採用をと考えてらっしゃる企業も多いかと思います。また職種によっては若い世代の方がなかなか応募がなく厳しい状況ということもあります。
仕事の受注は増えるものの、納期が厳しいため残業や休日出勤でなんとか対応していました。しかし職場における年齢層は中高年(40~60代)が占め慢性的に体調不良を訴える者が大半でした。
そんな中、業務中にぼんやりしたりする従業員や仕事のミスが目立っていました。
危険な機械を使用することもある仕事ということもあり社長は不安になり、従業員の健康診断の調査を精査したところ従業員の大半が不健康な状況にあり経営者として反省しました。
今までまったく気づかなかった健康課題が浮き彫りになったのです。

そこでこれらの経営課題を解消するために健康経営を取り組みを始められました。
まずは健康課題を知ることから始めました。従業員の健康状態が悪い原因として工場勤務の為、体を動かす機会が少ないこと、メタボに該当する者が全社員の40%いることがわかりました。
そこで朝礼時にラジオ体操と午後3時のストレッチタイムを設け、スマホのアプリを活用して歩数競争を開始しインセンティブを設けたりなど社員が楽しんで取り組める工夫をしながら継続しておりました。
幸いなことに健康経営の取り組みが業界紙や業界新聞に取り上げられ、従業員の会社へのロイヤリティが非常に高まり社内が活気づきました。同時に「従業員の健康づくりに取り組む会社」の評判から求人応募者数が急激に増え始めました。
何よりも健康経営を軸に「経営陣と従業員」「従業員同士」のコミュニケーションが図られ、組織の活性化に繋がっていることを実感しているとのことです。
今後は健康経営の効果の「見える化」を図り、生産性向上、業務向上につながっていることを全従業員を巻き込みながら健康経営の取り組みを継続していきたいと考えています。
こちらの企業様のように健康経営の取り組みにより会社内だけなく外部の評価へつながり好循環を得て健康経営の効果を実感している企業様もあります。

まとめ

健康経営 目的 今回は、企業の経営者が頭を悩ます一つである「人材」の問題を健康経営からアプローチすることは企業だけではなく従業員にとってもメリットがある制度であることを解説しました。
健康経営の最大の目的は従業員の健康管理を行うことで、より効率的に生産性の高い仕事をすることで正のスパイラルを生み出すことです。

そして健康経営におけるもうひとつのゴールとは、企業と従業員Win-Win(ウィンウィン)な関係を構築することです。
従業員には心身ともに健康な状態で働くことのできる環境を、そして企業には健康投資に対する大きなリターンを得ることができることになります。

まずは健康についてできることから行っていくことが大切です。従業員の意見を取り入れながら、健康経営に取り組みながら経営課題の解決の糸口をみつけるきっかけとなります。
働きやすい会社が従業員を元気にし、会社を元気にしてくれます。
これから永続企業を目指す上で従業員の健康管理は欠かせないものとなりこれからの戦略的経営として「健康経営」は必須となることでしょう。
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